はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用 WebX
CoinPostで今最も読まれています

最大手の中国工商銀行やアリババ傘下のAlipay、デジタル人民元ウォレットを公開

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

デジタル人民元の動向

中国のEC大手「アリババグループ」傘下のAlipayが、中国の法定通貨である「デジタル人民元」に対応するモジュールをリリースしたことが判明した。中華系メディア财联社が報道した。

ホワイトリスト入りした一部のユーザーは、アリババグループ傘下のアントグループの提供するAlipayアプリを通じて、デジタル人民元ウォレットを起動する事になる。連動する銀行口座を紐づければ、送受信などのトランザクションが可能となっている模様だ。

デジタル人民元は、中国政府が手がける中銀デジタル通貨(CBDC)。世界各国に先駆け、経済大国である中国が実証実験を行っていることから注目を集めており、DCEP(Digital Currency/Electronic Payment)やe-CNYなどの名称を持つ。

Alipay上でのデジタル人民元対応は大きく発表されていないものの、これまでの実証実験では抽選や国営銀行に申請しないとCBDC専用のウォレットをダウンロードすることができなかった。中国の国営銀行に登録すると、その銀行がユーザーのデジタル人民元の発行元となる仕組みになっている。

また、中国の大手国営銀行の一角である中国工商銀行(ICBC)も、デジタル人民元のウォレットをモバイルアプリ上で限定公開したことが確認されている。

中国工商銀行のウォレットアプリは「内部用のテストウォレット」と称されており、以前から検索は可能だったものの、アクセスは一部のホワイトリストユーザーに限定していた。同ウォレットには新規ユーザー向けのチュートリアル動画も含まれている。

特筆すべきは、デジタル人民元の戦略的な目的について、動画内で「グローバルな民間主体の仮想通貨が法定通貨にもたらした余波に対して、積極的に対応するため」などと紹介された点だ。

過去には、中国の中央銀行に相当する中国人民銀行の周小川元総裁が「デジタル人民元は望めば、貿易や投資にも活用できる」と発言していたが、仮想通貨に対応する手段として明言された点は珍しいと言える。

中国では上海や深センなどの都市でデジタル人民元の実証実験が行われてきた。日本のお年玉に相当する「紅包」という形で、抽選した市民にCBDCを配布、商業施設などで実利用を検証するテストが繰り返している。

バハマ諸島では、既に世界初のCBDC「サンド・ドル」が提供されているものの、小規模の島国であることから、中国のデジタル人民元の方が注目度は多い。

関連: バハマ、中銀デジタル通貨(CBDC)の実利用開始

中国先導のCBDC

中国に後塵を拝す主要国でもCBDC関連の動向は活性化しつつある。イングランド銀行(英国の中央銀行)は先月、英大蔵省とCBDCの実用性を検討するCBDCタスクフォースを設立。Andrew Bailey総裁は「仮想通貨は本質的な価値はない」との見解を度々示してきたものの、中銀デジタル通貨の検討を余儀なくされている格好だ。

日本銀行も4月上旬にCBDCの実証実験フェーズ1の開始を表明した。3月に開催された「中央銀行デジタル通貨に関する連絡協議会」で、財務省関係者は「現時点ではCBDCの具体的な発行の計画はないとの立場に変わりはないが、デジタル化の流れのなかで当然必要な検討をすべき」との見解を示していた。

また欧州連合(EU)などでも検討や実証実験が積極的に進められている。一方、米国はCBDCに対して明確な動きを見せておらず、FRBのパウエル議長が慎重な姿勢を強調してきた。

関連:パウエルFRB議長、金融市場の過熱感・デジタルドルに言及

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
11/22 土曜日
13:45
ANAPホールディングス、企業向けビットコイン戦略支援「ビットコイン道場」を開始
ANAPホールディングスが企業のビットコイン活用を支援する継続型プログラム「ANAPビットコイン道場」の提供を開始した。会計や税務などの実務を専門家が包括的にサポートし、参加企業がコミュニティ形式で課題解決に取り組む仕組みを提供する。
13:02
コンヴァノがビットコイン戦略から本業回帰、AI・ヘルスケア事業に注力へ
コンヴァノが仮想通貨ビットコインを最大約2万BTC取得する計画を取り下げ、成長中の事業へ軸足を移す。業績予想を上方修正しており本業成長を重視する戦略転換となる。
10:55
米当局がビットメイン製品を国家安全保障リスクで調査、トランプ関連企業も1万6000台使用
米国土安全保障省が中国メーカーのビットメインを調査し、機器がスパイ活動や電力網破壊に使用される可能性を指摘。トランプ大統領の息子たちの会社アメリカン・ビットコインも1万6000台を購入した。
10:05
コインベース、ソラナのミームコイン取引所「ベクター」を買収
コインベースがソラナ基盤SocialFiプラットフォーム「ベクター・ファン」を買収すると発表した。年内に取引完了予定で、ソラナエコシステムへの参入を拡大し、すべてを取引できる取引所の構築を目指す。
09:35
ベセント米財務長官、ビットコインバーにサプライズ訪問 仮想通貨業界への影響は
スコット・ベセント米財務長官がビットコインバー「Pubkey DC」を訪問し、仮想通貨コミュニティで話題になっている。業界関係者の反応と今後の影響を解説する。
08:25
NYSEがグレースケールのXRPとドージコインETF承認、25日上場予定
NYSEがグレースケールのドージコインとXRP ETFの上場を承認し、11月25日に取引を開始する。今週はビットワイズのXRP ETFやフィデリティのソラナETFも上場し、アルトコインETF市場が急拡大している。
07:45
「仮想通貨財務企業などの上場後の事業の大幅変更について対応を考える必要」JPXのCEO
日本取引所グループの山道CEOは、ビットコインなどを保有する仮想通貨財務企業への規制強化は現時点では検討していないと説明。一方で、事業の大幅変更については対応を考える必要があるとも述べている。
07:05
個人マイナーがビットコイン採掘に成功、1億8000万分の1の確率を克服
極めて小規模な個人マイナーがわずか6TH/sのパワーでビットコインブロックの採掘に成功し、約26万5000ドル相当を獲得した。確率は1億8000万分の1で、近年最も幸運なソロ採掘となった。
06:25
トム・リー率いるビットマイン、初の配当実施もイーサリアム保有の含み損は6250億円超 
イーサリアム最大の企業保有者ビットマイン・イマージョン・テクノロジーズが11月21日、2025年8月期通期で純利益3億2816万ドルを計上し、大手仮想通貨企業として初めて配当を実施すると発表した。しかしイーサリアム価格下落で含み損は40億ドル超に達している。
06:02
金持ち父さん著者キヨサキ、3.5億円分ビットコインを売却し広告事業投資へ 以前の姿勢から一転
『金持ち父さん貧乏父さん』の著者ロバート・キヨサキ氏が11月22日、約225万ドル相当のビットコインを売却し、外科センターと看板広告事業に投資すると発表した。以前の「売らずに買い続ける」発言から一転した。
05:45
マイケル・セイラー、指数除外懸念に反論「ストラテジーはファンドではない」
ストラテジー社のマイケル・セイラー会長は主要株価指数からの除外懸念に対し「我々はファンドではなく上場事業会社だ」と反論した。
11/21 金曜日
17:25
米ビットコインETF、1週間で大規模な資金流出が2回
11月20日、米ビットコイン現物ETFは9億300万ドル(約1,395億円)の純流出を記録し、史上2番目の規模となった。1週間前の記録を更新。ブラックロック、グレースケール、フィデリティの主要3ファンドで流出の大部分を占め、全ETFで純流入ゼロという異例の事態に。
16:38
予測市場が急成長 カルシ(Kalshi)が1500億円調達と報道も
予測市場カルシが2ヶ月で評価額2倍超の110億ドルで10億ドル調達。取引量は10月に過去最高の44億ドルを記録。競合ポリマーケットも120億〜150億ドルでの追加調達を協議中で、予測市場への投資が加速。
16:33
暗号資産(仮想通貨)の申告分離課税が実現したら?押さえておきたい税務のポイント|Aerial Partners寄稿
仮想通貨の申告分離課税が現実味を帯びてきた今、投資家が知っておくべき税制変更のポイントを解説。税率の一定化、損益通算、特定口座の導入可能性など、制度導入後の注意点と準備すべきことをわかりやすく紹介します。
16:10
CAICAテクノロジーズ、JPYC決済ソリューションの提供を開始
CAICAテクノロジーズが日本円ステーブルコインJPYCの決済ソリューション提供を開始。企業向けにコンサルティングサービスと決済モジュールを提供し、ステーブルコイン決済の導入を支援する。
通貨データ
グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧