- 仮想通貨市場
- 仮想通貨全体の動きは、昨日1万ドル目前でビットコインが反落した後、下落が止まらず全面安となりました。イーサリアム(ETH)を中心に議論される『証券』に関する問題が、7日開催のSEC審問会で焦点となり、価格への影響が注目されます
- 日米株価市場
- 先週末のNY市場は上昇した一方で、東京市場は高安まちまちのほぼ横ばい。NY市場ではバフェット氏率いるバークシャー・ハサウェイがアップル株を買い増しした事が交換された一方で、東京市場は円高が重しとなりました。
仮想通貨市場
仮想通貨全体の動きは、昨日1万ドル目前でビットコインが反落した後、下落が止まらず全面安となりました。
5月11日に実装を予定するEOSIO Dawn 4.0のアップデートを目前とするEOSは、JPY建で価格上昇しているものの、7日19時現在ではBTCが24時間比2.7%となりETHやBCHは7%以上の下落幅を記録しました。
昨日昼次点で、4722億USDと3月以降最高水準となった仮想通貨全体の時価総額ですが、その後4315億USDまで下落し、24時間で407億USD(4.4兆円)の減少となりました。
ビットコインの取引高では、OKExとBinanceのUSDT建が各4%強のシェアで1位と2位となり、下落時に傾向として現れるUSDT建の取引高の増加が多少ですが見受けられました。
また4位には、日本の取引所bitFlyerの取引高もランクインしました。
イーサリアムの下落要因として考えられるのは、7日の米国証券取引委員会(SEC)による審問会です。
イーサリアムとコンセンシスの創設者である「ヨセフ・ルービン」氏は、発行前に証券と該当されないよう十分な注意を払った点を挙げ、審問会に向けて緊張はないと発言したことで楽観的な状況ではあるものの、依然として一定の懸念感は漂っています。
米国証券取引委員会が、ビットコインと同様にイーサリアムの証券ではないと判断した場合、市場全体の回復と投資家の需要も高まることも想定されます。
以前、証券取引委員会のジェイ・クレイトン会長は、トークンや仮想通貨は1つの会社により発行され、その仮想通貨が直接的に会社の運営に繋がる場合に証券とみなされると発言しました。
イーサリアムの場合、1つの会社ではなくオープンソースの開発者チームにより作られ、コードも分散化された開発者によって書かれています。
ルービン氏は、以前このように発言しています。
『我々は、各国の弁護士の方々と多大な時間をかけて相談しているので、証券ではない自信があります。なぜなら元から証券ではなかったからです。ですので全く心配していません。もうすでに規制の制度は整っています。もしHoweyテストで失格点をとったら、証券でこの国(アメリカ)に規制されます。』
証券取引委員会の審問会の結果次第で、イーサリアムと関連するトークンの価格は短期的に変動する可能性があります。
もし証券取引委員会が数々の開発者、アナリストや投資家の期待通りに証券には該当しないという決断を下した場合、ここ数週間でイーサリアムの価格は大きく上昇する可能性もあるでしょう。
仮想通貨(ブロックチェーン)関連銘柄
コインチェックを傘下に収めた「マネックスグループ(8698)」が引き続き活況で、全上場銘柄中1位となる1.38億株をこなし、5.19%高で引け新値の710円を記録。
同社は、松本CEOがGWを利用してニューヨークに発っており、機関投資家やブロックチェーン関係者とのミーティングを行った後、ジャパン・ソサエティーで講演を行うなど積極的に活動しているほか、コインチェック元CEO和田氏がTwitter復帰するなどした点でも、金融庁認可への思惑が膨らんでいるようです。
また「AppBank(6177)」が、新規事業として「仮想通貨を活用した新しい提案」を行うことを発表したことで、値幅制限いっぱいとなる前営業日比100円のストップ高となる740円まで買われました。
同社子会社は2日、スマホアプリの「POKER×POKER(ポーカーポーカー)」のリリースを発表しており、これも材料視された模様です。
そのほか、グループ会社のエンファクトリーと仮想通貨に関するメディアならびにサービスを立ち上げたと発表している「イード(6038)」が6.79%高、ブロックチェーンをECサイトに導入するための技術を開発する「ロックオン(3690)」が+7.11%高となるなど、ブロックチェーン関連の出遅れ銘柄も循環物色されています。
なおイード社は、アニメ・マンガ・ゲーム等の日本のカルチャーに特化した仮想通貨「オタクコイン」のプラットフォーム構築を目指す「オタクコイン準備委員会」への参画も発表しています。
仮想通貨(ブロックチェーン)関連銘柄の最新情報一覧は、以下の記事を参考にどうぞ。
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NY市場
- NYダウ 24,262.51(+332.36)
- NASDAQ 7,209.62(+121.47)
- S&P500 2,663.42(+33.69)
先週末4日のNY市場は主要三指数揃って上昇。同日発表された雇用統計の結果は非農業部門雇用者数が16.4万人増、平均時給の伸び率は年率2.6%となり、いずれも市場予想を下回る結果となった一方で、失業率は17年ぶりに3.9%となりました。この結果を受けて、ダウは寄り付き直後小幅安圏で推移していました。
しかし、オマハの賢人として知られるウォーレン・バフェット氏率いるバークシャー・ハサウェイ社アップル株を7500万株追加取得したと伝わり、アップルが急上昇。同社の上昇が市場全体に波及し、ダウは332ドル高となりました。
個別では大手ハンバーガーチェーンのシェイク・シャックが今期通気見通しを引き上げたことで約18%の上昇となった他、カメラ機器のゴープロは赤字幅を縮小したことや売上高が市場予想よりも上振れた事で9.8%の上昇となりました。
東京市場
- 日経平均 22,467.16(-5.62)
- TOPIX 1,773.18(+1.66)
- マザーズ 1,151.08(+3.35)
大型連休明けの7日東京株式市場は高安まちまちとなりました。先週末のNY市場の流れから、プラス圏で寄り付いたものの、すぐにマイナス圏に下落。東京市場時間でドル安円高が進行し、為替が一時109円台を割り込んだ他、証券や保険関連が市場全体の足を引っ張り、一時日経平均は100円を超える下落幅となりましたが、結局-5円安となりました。
また、本日は3月日銀金融政策決定会合の議事要旨が公表され、「出口のタイミングやその際の対応を検討する局面には至っていないと考えていることを、丁寧に説明していくことが重要である」と何人かの政策委員が指摘したとの内容がありましたが、株式市場の同議事要旨の公表への反応は限定的でした。
今週は8日に三菱商事、三井物産、住友商事など大手商社、9日にはトヨタ、ソフトバンクグループ、10日はパナソニックと東レ、11日NTTとJXTGホールディングスの決算発表が予定されており、市場の関心が高まっております。