はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用 WebX
CoinPostで今最も読まれています

ヘデラ・ハッシュグラフの技術、マイクロペイメントや環境保護分野で活用

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

マイクロペイメントの実用化

今月4日、マイクロペイメントプラットフォーム「Dropp」がリリースされた。Droppは、米ドルや仮想通貨を用いた、少額決済を可能とする「費用対効果の高い世界初のマイクロペイメント取引プラットフォーム」を謳うサービスだ。

Droppでは、分散型台帳技術(DLT)を開発するプロジェクト、Hedera Hashgraph(へデラ・ハッシュグラフ)の技術が使われており、米ドルだけでなくへデラの仮想通貨「HBAR」での支払いもできる。

Droppによるサービスを使うと、最大20米ドルまでの少額決済を迅速に行うことができる。へデラの技術を扱う同様の事例としては、豪大手デビットカード会社によるマイクロペイメント決済での試験導入も20年に発表されていた。

関連:豪大手デビットカード業者、Hedera Hashgraphの試験導入へ

環境保護に活用されるへデラの分散型台帳技術(DLT)

Droppで使うことのできるへデラのネイティブトークン「HBAR」は、エネルギー効率が高く、環境保護と相性の良い仮想通貨としても知られている。

ヘデラによる独自の調査によると、へデラネットワークの1取引あたりの平均消費電力量は僅か0.00017kWhで、1分間の動画再生時に使われるサーバーの電力消費量とほぼ同じとされる。二酸化炭素排気量については0.0000205494552kgと推定され、車で約50cm走行した場合のCO2排気量と同様とのことだ。

これに対し、ビットコインの平均的な取引では、取引毎に約1,736kWhを消費するという。これは、18畳用エアコンの年間消費電力量に匹敵する。イーサリアムでは、1取引に約133kWhを消費し、一人暮らしの月間電力消費量の平均154kWhとほぼ同じ消費量になる。

二酸化炭素排気量を比較すると、ビットコインでは取引毎に平均して約825kg、イーサリアムでは約63kgの二酸化炭素が排出するとされている。しかし、イーサリアム2.0では改善の見込みだ。

へデラによるカーボンネガティブへの取り組み

へデラは、国連で採択されたSDGs(Sustainable Development Goals:持続可能な開発目標)に代表されるような、環境の持続可能性をコア・バリューとして掲げており、四半期ごとにカーボンオフセットを購入することで、カーボン・ネガティブなネットワーク運営になるよう、公式に取り組んでいる。

オフセット分として支払われる金額は、第三者評価機関であるTerrapassによって決定され、この決定はへデラのガバナンス組織である「ヘデラ運営審議会」(The Hedera Governing Council)のメンバーが慎重に検討した上で行われている。

へデラネットワークが基盤技術として採用するハッシュグラフ・アルゴリズム、そしてPoSコンセンサスメカニズムは、エネルギー効率が高く、省エネかつ持続可能なネットワーク運営、また環境への負担とならないところが大きな特徴の一つだ。

カーボンオフセットとは

自身の温室効果ガス排出量のうち、どうしても削減できない量に関して、(その全部または一部を)温室効果ガスの削減活動に投資すること等によってオフセット(埋め合わせ)すること。

仮想通貨用語集

SDGsやESG投資に即した分散型台帳技術

へデラ運営審議議会のメンバー組織、またアプリ開発者は、いわゆるESG投資(企業の長期的な成長のため行われる環境・社会・ガバナンス分野への投資)の最適なユースケースとして、分散型台帳技術(DLT)を挙げている。

へデラネットワーク上に構築されたDOVURECDeFiPower Transitionなどのアプリは、カーボンオフセットクレジットのトークン化、炭素隔離プロジェクトに関連する文書のログ作成、またマイクログリッドのエネルギー共有における価値移転といった用途に、へデラの分散型台帳技術を活用している。

へデラネットワークは、持続可能なエネルギー消費、高い処理能力、低い手数料、安定したガバナンスを兼ね備えている。これらの特徴は、環境保護分野への参入を検討している企業やプロジェクトにとって最適な選択肢として選ばれる理由となっているようだ。

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
11/20 木曜日
20:00
Aptosのエコシステム責任者が語るエコシステム戦略|独占インタビュー
Aptosのグローバルリーダーが語る、エコシステムの成長戦略と日本市場への本格参入。DeFi、AI、クリエイターエコノミーなど注目分野や、10億ユーザー規模を見据えた技術開発について聞いた。
16:51
NVIDIA決算好調、米株上昇と仮想通貨相場回復の連鎖起点に
11月19日NVIDIA決算発表後、Nasdaq総合指数0.6%高。マイニング企業株(IREN10%高など)がAIシフト恩恵で買われ、BTCは89,000ドル安値から91,000ドル回復。専門家は電力供給の重要性を指摘、関連投資機会を分析した。
16:44
米民主党議員がトランプ一族関与のワールドリバティに調査要請 国家安全保障への懸念示す
エリザベス・ウォーレン上院議員らが、トランプ大統領一族が関与するDeFiプロジェクト「ワールドリバティ・フィナンシャル」に対する調査を要請した。北朝鮮・ロシア関連団体へのガバナンストークン販売が国家安全保障リスクになると指摘し、利益相反の懸念も表明した。
16:00
米大手取引所クラーケン、SECにIPO申請を提出 評価額3.1兆円
米仮想通貨取引所クラーケンが米SECにIPO申請を提出。評価額は200億ドル(約3.1兆円)で、2026年第1四半期の上場を目指す。トランプ政権の友好姿勢を背景に、仮想通貨企業の上場ラッシュが続く。
14:09
ビットワイズのXRP ETFが米国で上場へ カナリーに次ぐ2つ目の現物型商品
ビットワイズのXRP現物ETFがNYSEに上場へ。欧州GXRPに続く2本目のXRP商品で、米国では初提供。XRPCの初日取引高90億円超など、アルトETF市場が急拡大している。
12:35
ビットコイン9万ドル回復、エヌビディア好決算で投資家心理改善 マイナー売り圧に変化の兆しも
仮想通貨市況 暗号資産(仮想通貨)市場では、ビットコイン(BTC)は前日比+3.4%の1BTC=92,331ドルに。 20日にかけて、88,000ドル付近から92,000ドル超…
11:59
ブロック社が強気の財務見通し、3年で粗利益2.5兆円目指す  自社株買いも発表
ジャック・ドーシー率いるブロック社が今後3年の財務見通しを発表。粗利益の年間15億ドル増加を予想し、株価が7.6%上昇した。AI・仮想通貨事業も強化している。
10:36
米大手仮想通貨取引所コインベース、予測市場・株式取引機能を導入か
米コインベースが12月17日に「新時代」を発表予定。リーク情報から予測市場・株式取引機能の実装が示唆され、カルシとの提携深化やブロックチェーン株式取引の展開が期待される。
10:14
仮想通貨XRP、ステーキングを導入する案が浮上
RippleXのエンジニアリング部門のトップは、仮想通貨XRPへのステーキング機能導入を考察していると説明。ステーキングは報酬が発生する仕組みであり、投資家からも注目を集めている。
09:41
「銀行の仮想通貨保有について、基準見直す必要性がある」バーゼル委員会議長
バーゼル委員会議長がステーブルコインの台頭を背景に、銀行の仮想通貨保有規制の見直しが必要だと発言した。現行の厳格な資本要件の緩和が焦点となっている。
06:48
「ビットコインとはサービスである」Bitwiseが価値の本質を指摘
仮想通貨運用企業Bitwiseの最高投資責任者は、ビットコインはサービスであるとの見方を示した。マイクロソフトと比較しながら、価値の本質を説明している。
11/19 水曜日
18:44
ストラテジーのセイラー会長、ウォール街参入による「ビットコイン弱体化」論を否定 
ストラテジーのセイラー会長がフォックス・ビジネスで、機関投資家の参入によりビットコインのボラティリティが大幅に低下していると発言した。2020年の約80%から現在50%まで縮小し、今後はS&P500の1.5倍程度に収束すると予測している。
18:25
アーク・インベスト、コインベースとサークル株を買い増し
ARK投資のキャシー・ウッド氏、コインベースとサークル株を計720万ドル購入。ステーブルコイン市場の成長を見据え、仮想通貨関連株への投資を拡大。
13:55
ブラジル、仮想通貨のクロスボーダー決済に課税検討 規制強化で抜け穴封じ=報道
ブラジル政府が仮想通貨を利用したクロスボーダー決済への課税を検討している。中央銀行は2026年2月から新規制を施行し、ステーブルコインを含む国際送金を外為取引として扱う方針だが、税収漏れ対策として金融取引税(IOF)の対象とする案が浮上している。
13:35
サークルが「xリザーブ」発表、USDC担保型ステーブルコインを展開可能に
サークルがブロックチェーン間でUSDC担保型ステーブルコインを展開可能にする相互運用インフラ「xリザーブ」を発表した。
通貨データ
グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧