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金融庁「デジタル・分散型金融に関する研究会(第2回)」の議題を公開

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

DeFiやステーブルコインへの対応

金融庁は15日、「デジタル・分散型金融への対応のあり方等に関する研究会」(第2回)の議題を公開した。ブロックチェーン技術を利用した分散型金融(DeFi)や暗号資産(仮想通貨)ステーブルコインの課題などについて議論された。

金融庁は先週、7月26日に開催した第1回「デジタル・分散型金融への対応のあり方等に関する研究会」の研究会の議事録を公表している。

関連:DeFi(分散型金融)とは|初心者でもわかるメリット・デメリット、重要点を徹底解説

関連:金融庁「デジタル・分散型金融に関する研究会」の議事録公開 仮想通貨規制の課題点は

分散型金融の課題は?

出典:金融庁

分散型金融技術に関しては、上図のようにUniswap・Compound・Maker DAOを例に、従来の仮想通貨取引所と比較している。

また、「既存の金融サービスの多様性の増大や金融サービス提供者の信用リスクの軽減など、金融システムの安定に寄与し得る」「スマートコントラクトにより、取引を自動処理することが可能となる」などのメリットも指摘されていると説明する一方で、以下のような課題もあるとしている。

  • 匿名化により、実効的な本人確認(KYC)が確保されず、資金の流れが不透明化するため、マネー・ローンダリング等に利用されるおそれがあること
  • 分散化により、規制対象者が不明確になるため、仲介者を対象とする従来の金融規制の適用や執行が困難となるおそれがあること
  • 台帳上の取引の修正等が困難であり利用者保護を確保できないおそれがあること

規制上の論点としては、「ブロックチェーンは国際的に利用されるが、どの国の法律から見て違法か?」「違法なサービスの停止には、究極的にはブロックチェーン自体の管理者(マイナー)の協力が必要」などが挙げられている。

同研究会のメンバーであり、暗号学やブロックチェーンなどを研究領域とする、米ジョージタウン大学の松尾真一郎教授は、米SEC(証券取引委員会)ゲンスラー委員長の発言を引用し、分散型金融は本当の意味で分散されていないとし、現実には「分散型金融技術の作り手」と「分散型金融技術を利用してマネタイズするグループ」の二重構造になっていると指摘。

また、開発者、投資家、規制当局などのステークホルダーの間で、責任の所在が曖昧になっておりそれぞれが各ステークホルダーに対して過剰な期待をしているがゆえにプロジェクトがうまく機能しなくなることもあり得るとした。

さらに、分散化させるべき箇所、分散化に相応しくない箇所など、個別のビジネス・プロジェクトの分散化の度合いとリスクの性質は詳細に評価される必要があるとも述べている。

ステーブルコインにも言及

分散型金融だけでなく、ステーブルコインに関する言及も見られた。

ステーブルコインは広く普及する可能性が高く、一般的な仮想通貨よりも金融システムに与える影響が大きいとしつつ、P2P取引によるマネー・ローンダリングなどのリスクや、既存の規制で対応できずリスクに適切に対処できない可能性が指摘されている現状があると説明した。

なかでも、複数の法域で相当量が取引される可能性があるグローバルステーブルコイン(GSC)について、国際金融監督組織である金融安定理事会(FSB)は2020年10月、リスクや規制上の推奨事項をまとめた報告書を発表している。

FSBは、国境を越えて、 銀行、決済、証券・投資の規制体制にリスクをもたらす可能性もあり、国際的にも適切な規制、監督基準を設けることが重要であると主張。GSCのリスクとしては、以下のような点を列挙していた。

  • 「価値の貯蔵手段」として利用される場合、価値の変動でユーザーの財産に大きな影響をもたらし、経済活動に影響を与えるおそれがある
  • カストディアンの運用事故や、設計上の欠陥、サイバー事故、バリデータ・ノードの障害などによる情報漏洩
  • 秘密鍵の保存や、コイン取引のためにユーザーが用いる電子ウォレットなどのアプリや取引所を巡る事故の発生リスク

関連:金融安定理事会、グローバルステーブルコイン(GSC)に対する規制勧告

また、FATF(金融活動作業部会)が2020年6月に公表したG20報告書において、ステーブルコインは、仮想通貨あるいは伝統的な金融資産としてFATF基準の適用対象となる旨を明確化。2021年11月にも、改訂仮想通貨ガイダンスを公表し、ステーブルコインに関する規制内容も明確化する方針を表明していることに言及している。

こうしたことを背景に、ステーブルコインは、サービス開始前にリスクに対処することが必要との指摘があることについて議論する必要性があるとの認識を示している。

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