はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習 WebX
CoinPostで今最も読まれています

リスクオフムード一服すれば買い支えもあるか、主要アルト物色は継続 仮想通貨・週次市況(bitbank寄稿)

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

今週(6日〜12日)の仮想通貨相場

今週のビットコイン市場は67,500ドルを突破し、過去最高値を記録した。その後は反落し、64,000ドル付近を推移している。


目次
  1. 各市場の騰落率
  2. bitbank寄稿

各指標の騰落率一覧

12日の終値時点の週間騰落率は、以下のようになった。

週間騰落率

月初来騰落率

月間騰落率

年初来騰落率

年間騰落率

(今週の騰落率は、先週の終値、今週の終値を用いて計算。月初来、年初来についても前の月、年の終値で計算)

(仮想通貨の価格は取引所コインベースを参照、各銘柄の価格はTradingviewを参照)

6日〜12日のBTCチャート

TradingView

bitbankアナリスト分析(寄稿:長谷川友哉)

6日〜12日レポート:

今週のビットコイン(BTC)対円相場は底堅い展開となり、12日正午時点で、740万円台中盤で推移している。

一時間足の200本移動平均線を挟み込み揉み合いに終始した前週のBTC相場だったが、週明けにCMEのBTC先物取引が開始されると、ETHの史上最高値更新も追い風となり上値を追う展開となり、700万円周辺から740万円台に浮上。翌9日にも相場は一段高を演じ史上最高値を更新した。

その後の相場はアルトターン気味に失速すると、SWELLを控えたXRPの下げや米株の反落、さらにはCoinbaseの決算が市場予想を下回るなどの悪材料で上値を重くしたが、6.6万ドル付近では買い支えられ、10日の米消費者物価指数(CPI)が前年比で6.2%と90年代ぶりの衝撃の水準となると、BTCは反発し780万円にタッチ。対ドルでは6.9万ドルに達した。

しかし、この日は中国恒大集団がデフォルトするとの報道が出回り相場は反落。インフレ加速による米長期金利上昇も株価の重石となり、リスクオフムードもBTC相場に追い打ちとなると、ロングの投げが発生し相場は720万円近辺まで急落した。

一方、Bloombergがその後、中国恒大集団のデフォルトを否定したこともあり、相場は6.5万ドル(≒741万円)周辺まで戻し、目星い材料もないなか、足元、揉み合いとなっている。

【第1図:BTC対円チャート(1時間足)】出所:bitbank.ccより作成

CPIの上振れに上昇で反応したBTCだったが、高ボラティリティであることから、金融市場全体のリスク選好度萎縮には弱い面もあり、CPI発表後の上げ幅をあっという間に掻き消すこととなった。

しかし、チャートを俯瞰して見ればBTCは依然として6万ドル台を維持しており、本稿執筆時点では週足で、プラス圏で推移している。また、10日時点の相場と米10年物ブレークイーブンインフレ率(BEI)の過去30営業日の相関係数は75以上を維持しており、リスクオフムードが一服すれば相場は買い支えられよう。

中国恒大集団も10日期限分の利払いは履行され、かろうじてデフォルトが回避されており、来週はリスクオフムードも少しは緩和されるか。

10日の市場下落後からもイーサ(ETH)やライトコイン(LTC)など主要アルトの物色は継続しており、循環物色の流れも依然として止められた様子はない。先週指摘の通り、Taproot実装で相場の流れを変えるほどの資金流入にはそれほど期待していないが、バグもなく無事に実装されれば不透明感の払拭に繋がるか。

寄稿者:長谷川友哉長谷川友哉(ハセガワ ユウヤ)
英大学院修了後、金融機関出身者からなるベンチャーでFinTech業界と仮想通貨市場のアナリストとして従事。2019年よりビットバンク株式会社にてマーケットアナリスト。国内主要金融メディアへのコメント提供、海外メディアへの寄稿実績多数。

関連:bitbank_markets公式サイト

前回のレポート:ビットコイン相場、次のトレンドに向けたエネルギーを溜め込む

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
10:10
ブラックロックのビットコイン現物ETF「IBIT」、5週連続で資金流出 4200億円規模に
ブラックロックの仮想通貨ビットコイン現物ETF「IBIT」から5週連続で約4200億円が流出した。上場以来最長の流出超過を記録。同社の事業開発ディレクターは「正常な動き」と述べた。
09:30
米SEC、仮想通貨プライバシー円卓会議を来週開催 ジーキャッシュ創設者も参加
米証券取引委員会が金融監視とプライバシーをテーマにした円卓会議を12月15日に開催予定。ジーキャッシュ創設者ゾーコ・ウィルコックス氏を含む専門家がパネリストとして参加し、仮想通貨の匿名技術と監視措置について議論を行う。
08:35
トム・リーのビットマイン、今週約9.8万ETHを追加購入 総保有額1.8兆円相当
ビットマインは今週もETHの押し目買いを実施し9万7650イーサリアムを追加購入した。アーカムのデータによると、同社の総保有額は1.8兆円に達しETH総供給量の3.16%を占めている。
08:00
KLab、ビットコインと金を組み合わせた財務戦略を発表
KLabは、仮想通貨ビットコインと金を財務資産に組み込むデュアル・ゴールド・トレジャリー戦略を実施すると発表。同日発表した資金調達で得る約51億円のうち36億円を充当する。
07:35
ウィズダムツリー、欧州初の完全ステーキング型イーサリアムETPを上場
ウィズダムツリーが4日、Lidoプロトコル経由でミントされたstETHのみを保有する欧州初の完全ステーキング型イーサリアムETPを上場した。運用資産約5000万ドルでドイツ、スイス、フランス、オランダの取引所で取引が開始された。
06:30
ビットコイン保有企業の指数除外方針に反対、ストライブ社がMSCIに書簡
米ナスダック上場企業ストライブがMSCIに対し、ビットコイン保有企業を株式指数から除外する提案に反対する書簡を送付した。同社は7500BTC以上を保有する企業として、50%基準は不公平で実行不可能だと主張。
05:55
仮想通貨評価損不計上でフィスコとクシムに課徴金勧告 金融庁監視委が虚偽報告を指摘
証券取引等監視委員会が5日、フィスコとクシムに対し、仮想通貨の評価損を適切に計上せず有価証券報告書に虚偽記載を行ったとして、それぞれ1500万円と1200万円の課徴金納付を勧告した。
12/05 金曜日
19:26
テザー投資家が英政党に史上最高額寄付 改革党に18億円相当
ステーブルコイン発行会社テザーの投資家クリストファー・ハーボーン氏が英国改革党に900万ポンド(約18億円)を寄付し、存命個人からの政党寄付として史上最高額を記録。米国でもトランプ大統領が選挙期間中に仮想通貨業界から2600万ドル超を集めるなど、仮想通貨資金が英米両国の政治に影響力を持ち始めている。
18:40
Cloudflare障害でコインベースなど取引所が一時アクセス不能 11月に続き再発
12月5日夕方、Cloudflareの障害により、コインベースやクラーケンなど複数の仮想通貨取引所とDeFiプロトコルのユーザーインターフェースが一時的にアクセス不能に。11月18日に続く障害で、インフラ依存のリスクが再び浮き彫りとなった。
17:24
米上場AlphaTON Capital、約630億円調達へ TONトークン取得とAI投資
ナスダック上場のデジタル資産運用企業AlphaTON Capitalが、米SECに4億2069万ドル(約630億円)の資金調達枠を申請。TONトークンの追加取得とテレグラムのCocoon AIネットワークへの投資を計画。TONエコシステムへの機関投資加速が見込まれる。
14:30
チェーンリンク現物ETF、初日に64億円の流入で好調 ソラナETFからは最大流出
仮想通貨チェーンリンク現物ETFの取引初日に64億円が流入し好調な滑り出しとなった。一方ソラナ現物ETFからは過去最大の資金流出があった。
14:00
国際通貨基金(IMF)、ステーブルコインの規制断片化に警鐘 
国際通貨基金が今週、ステーブルコイン市場の評価報告書を公開し、各国の規制枠組みの断片化が金融安定性を脅かし監視を弱体化させ、国境を越えた決済の発展を遅らせていると警告した。
13:30
CZとピーター・シフが激論交わす、ビットコインvs金「どちらが真の価値保存手段か」
バイナンス創設者CZ氏と金支持派エコノミストのシフ氏が4日、ドバイでビットコイン対トークン化金の討論を実施。金塊の真贋確認場面が話題となり、検証可能性や価値保存機能をめぐり対照的な見解を示した。
12:00
アジア最大級のWeb3カンファレンス「WebX2026」、チケット販売開始
アジア最大級のWeb3カンファレンス「WebX2026」が2026年7月13日・14日にザ・プリンスパークタワー東京で開催。本日よりVIP Pass、Business Pass、Booth Passのチケット販売を開始。開幕セール価格は2月28日まで。
11:52
ビットコイン、政府系ファンドは8万ドル台で買い増し 日銀政策と円キャリートレードにも注目
ブラックロックのフィンクCEOは、複数の政府系ファンドがビットコインの大幅下落局面で買い増していたことを明らかにした。一方、CryptoQuant CEOは2022年のような大暴落は起きにくいと分析。市場は12月の日銀政策決定に注目、円キャリートレードの動向がビットコイン含むリスク資産に影響を与える可能性を考察する。
通貨データ
グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧