CoinPostで今最も読まれています

米大手取引所「Bittrex」が銀行と提携:仮想通貨市場の信頼性向上でメインストリームへ

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

BittrexがUSD(米ドル)ペアを開始
米シアトルの大手仮想通貨取引所「Bittrex」が、米ニューヨークの「Signature Bank」と提携。一部の法人顧客に対し、法定通貨”USD(米ドル)”と仮想通貨の取引ペアを公開することを発表しました。徹底したデューデリジェンスを行う大手銀行との提携などで仮想通貨業界の信頼性が高まることにより、メインストリームへの普及に繋がっていくのではないかと期待されています。
Bittrexとは
2014年にアメリカで開設された、世界最大級の仮想通貨取引所。取り扱いコインが非常に多く、時価総額の低いアルトコインの種類も豊富。

▶️CoinPost:仮想通貨用語集

BittrexがUSDペアを開始

5月31日に、アメリカ・シアトルの大手仮想通貨取引所であるBittrexは、アメリカ・ニューヨークにあるフルサービスの商業銀行「Signature Bank」との提携によって、一部の法人顧客に対し、米ドル預金の受領を開始、ドルとの取引ペア公開を認可したことを明らかにしました。

Bittrexは2014年、Amazonでセキュリティエンジニアマネージャーを務めていたBill Shihara氏(Shihara氏)、Amazon情報セキュリティ部門のリーダーを務めていたRichie Lai氏、同じくAmazonのセキュリティエンジニアとして勤務していたRami Kawach氏によって創業されました。

現時点でBittrexの24時間取引量は、約1億ドル(約108億円)を記録。この取引量は世界第18位の規模となっており、約200種類にも及ぶ仮想通貨取引をビットコイン(BTC)、イーサリアム(ETH)、テザー(USDT)建てで提供していました。

今回のSignature Bankとの提携によってBittrexは、第一段階として、ワシントン州、カリフォルニア州、ニューヨーク州、モンタナ州における承認された法人顧客及び、資格のある海外法人顧客を対象に法定通貨米ドルでの取引を開始することを公式サイトで発表しました。

さらに以下のように記述し、一般顧客の法定通貨を使用した取引の公開も示唆しています。

「Bittrexは、資格を持つ全顧客に法定通貨での取引を提供するため、次なる段階を検討している。そして非法人顧客の方々が、どのように応募することができるかについては、近いうちに詳細を公開できれば。」

最初は、システムやプロセスの評価を行うため、少数の仮想通貨と法定通貨”米ドル”の取引を開始すると発表していますが、時間の経過とともに、「プラットフォーム内の上位仮想通貨と法定通貨の取引ペアを順次追加していく計画」であると記述されました。

仮想通貨の許容

Bloombergは、特に大手金融機関が、「新たな犯罪行為が横行している仮想通貨業界に参入することで、評判を落とすリスクを懸念している」ことを明かし、BittrexのCEOであるShihara氏は、今回の提携に対して、以下のようにコメントしました。

「Signature Bankはデューデリジェンスを行うにあたり、Bittrexがアンチマネーロンダリング、KYC(本人確認)プロセスなど、適切な財務管理が行われているかを徹底的に調査した。入念な身元調査まで行い、私たちのビジネスを隈無く調べ上げたのだ。」

「ここにたどり着くまで長い道のりだった…。これは”銀行が仮想通貨全般を信用できるかどうか”の問題だ。私は今回の銀行との提携によって、仮想通貨がメインストリームに許容され始めていることが証明されたのではないかと感じている。」

2012年に創業され、アメリカ有数の仮想通貨取引所であるCoinbaseも、アメリカの「Cross River Bank」、「Metropolitan Bank」、「Silvergate Bank」及び、イギリスの「Barclays PLC Bank」と提携を行なっています。

そのほか、24時間取引量で世界第4位を誇る仮想通貨取引所「Bitfinex」も、プエルトリコのNoble Bank Internationalと提携しており、仮想通貨取引所と銀行との提携も現実的になってきました。

今回提携を行なったBittrexは、法定通貨での取引を行うことのできる数少ない仮想通貨取引所の一つとなったことで、取引量が増加するのではないかと考えられています。そして、今後このような取引所が増えてくることにより、仮想通貨業界の信頼性が高まり、メインストリームへの普及に繋がっていくのではないかと期待されています。

CoinPostの関連記事

仮想通貨取引所 Bittrex(ビットトレックス)とは?
bittrex(ビットトレックス)は、アメリカにある仮想通貨取引所です。2014年に設立され、マイナーな仮想通貨を取引するのに最適な取引...
注目・速報 相場分析 動画解説 新着一覧
06/02 金曜日
09:35
ナイキ、米ゲーム大手EAと協業へ
Nikeとデジタルエンターテインメント企業EAは、新しいパートナーシップを締結。Web3プラットフォーム.SWOOSHのユーザーらの体験をカスタマイズできるようにしたり、向上させたりしていくという。
08:45
香港企業、米ドルステーブルコインをローンチへ
香港拠点のカストディ企業First Digitalは、仮想通貨の米ドルステーブルコインFDUSDをローンチすることを発表。FDUSDは、BNBスマートチェーンを基盤にするという。
08:15
デフォルト懸念後退 米国株反発、c3.aiは決算受けて大幅安
本日のNYダウは+153.3ドルと反発。ナスダックも+165.7ドルで取引を終えた。米下院が前日に債務上限法案を可決したことによって米国のデフォルトリスクは大きく後退している。
06/01 木曜日
21:40
Zaif、暗号資産FXサービス終了と「第一種金融商品取引業」の廃止を決定
暗号資産(仮想通貨)交換業者Zaifは1日、ビットコインやイーサリアムの暗号資産FXサービスの終了と「第一種金融商品取引業」の廃止を発表した。
15:29
AI のもたらし得る「深刻なリスク」に一部専門家が警鐘
「AIによる絶滅リスク」の軽減を訴える公開声明に、世界に名だたるAI技術の研究者や企業幹部ら350名が署名し、話題となっている。声明の主張には賛否両論あるが、AIについての議論の場を広げるものとして歓迎される。
15:10
Web3企業向けマーケティングツール「ソシャマ」リリース
ソーシャルマーケティング株式会社がWeb3企業向けのマーケティングSaaSツール「ソシャマ」の提供を開始した。仮想通貨やNFTを取り扱うWeb3事業者が抱える、ツイッターなどソーシャルメディア上でのマーケティングニーズに対応する。
12:32
英TP ICAP、機関投資家向け仮想通貨マーケットをローンチ
世界有数のインターディーラーブローカーTP ICAPは、ビットコインなど仮想通貨のスポット取引市場「Fusion Digital Assets」をローンチした。機関投資家向けで、分離運営モデルを採用している。
11:30
東京都政策企画局がデジタル証券発行支援を開始
東京都政策企画局は、デジタル証券(セキュリティトークン)発行支援事業の開始を発表した。これは、ブロックチェーン技術の広範な活用を促進し、スタートアップ企業の資金調達を多様化するための取り組みだ。
10:55
EU、包括的な仮想通貨規制案MiCAを正式承認
EUは、ビットコインなど仮想通貨に関する包括的な規制案「MiCA」を正式承認した。ステーブルコインに関する規定は2024年7月から、その他規定の多くは2025年から発効する予定である。
10:05
香港の新しい仮想通貨関連組織、Huobiが参加へ
Huobiは、香港の仮想通貨関連の新組織に加わることを発表。この組織は、香港を世界最大の仮想通貨市場にすることなどをミッションにしている。
08:20
PayPalベンチャーズなど、仮想通貨ウォレットサービス「Magic」に72億円出資
仮想通貨ウォレットプロバイダーMagicは昨日、72億円(5,200万ドル)規模の戦略的資金調達ラウンドを終えたことを発表した。
07:40
バイナンス、欧州で12のプライバシー関連銘柄を上場廃止へ
バイナンスは5月31日、欧州市場でプライバシー関連銘柄の取引提供を中止する予定を発表した。
07:10
バイナンス、人員削減の報道を否定
仮想通貨取引所バイナンスは、従業員の解雇を実施したことが報じられた。人員の20%を削減したとの報道もあるが、同社CEOのCZ氏は「解雇に関する報道は悪い噂(FUD)である」と説明している。
05/31 水曜日
17:22
改正資金決済法施行で国内ステーブルコイン発行可能に
改正資金決済法施行により、法定通貨を裏付けとするステーブルコインが発行可能になることへの関心が急上昇している。海外発行のステーブルコインについては、発行者ではなく流通業者が資産を保全するよう義務付けられる。
16:59
仮想通貨取引所SBI VCトレード、エックスディーシー(XDC)を国内初上場
SBIグループにて暗号資産(仮想通貨)交換業を運営するSBI VCトレード株式会社は31日、国内初となる「エックスディーシー(XDC)」の取扱い開始を発表した。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
イベント情報
一覧
重要指標
一覧
新着指標
一覧