はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習 WebX
CoinPostで今最も読まれています

イオス(EOS)のコミュニティ、Block.oneへの資金配分停止を決定

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

イオスのガバナンス投票

暗号資産(仮想通貨)イオス(EOS)のコミュニティは、イオスの開発企業Block.oneへの資金配分を止めることを決定した。

コミュニティはこれまで、同社のイオスへの関わり方に不満を持っていたという。開発されたアプリが、実際はイオスのパブリックブロックチェーン上で稼働してなかった事例も確認。今後6年から7年かけて、6,700万EOS(280億円相当)がBlock.oneに配分される計画だったが、それを停止することを投票で決定した。

EOSは中国版イーサリアム(ETH)とも呼ばれ、基盤となるブロックチェーンはスマートコントラクト機能を搭載している。2017年設立のBlock.oneは開発したイオスを、同年6月から約1年間に渡って実施したICO(イニシャル・コイン・オファリング)で販売。その際、41億ドル相当(約4,400億円)の資金調達に成功した。

一方で、米証券取引委員会(SEC)から、このICOが未登録有価証券の販売にあたると指摘され、和解した事例も確認されている。

関連米SEC、仮想通貨EOS発行企業に2,400万ドルの罰金 未登録ICOで証券法違反

ICOとは

企業やプロジェクトが、独自の仮想通貨を発行・販売し、資金調達する行為を指す。

▶️仮想通貨用語集

イオスのネットワークには「ブロック・プロデューサー」という役割がある。おおまかにはビットコインの(BTC)のマイナーのような存在だ。ブロック・プロデューサーには投票で21のノードが選出され、ガバナンスの投票に参加する仕組み。今回はこのガバナンス投票でBlock.oneへのイオスの提供を停止することを決定した。

Block.oneはイオスブロックチェーンの開発・発展をサポートする見返りとして、10年間で合計1億EOS(420億円相当)を受け取る計画になっていたという。

これまでの経緯

イオスのブロックチェーンについては2020年7月、SNSアプリ「Voice」が正式にローンチされたことが分かっている。プラットフォームが利用者の情報を一手に握るSNSの現状を打破すべく開発された、新たなサービスだと説明されていた。

関連Block one、EOSブロックチェーンを利用したSNS「Voice」を正式ローンチ

Voiceは実際には、イオスのパブリックブロックチェーン上に構築されたわけではないという。イオスのパブリックブロックチェーンもプラットフォームとして採用している「EOSIO」を基盤にしたブロックチェーン上で稼働していたため、この事例がコミュニティの誤解を招いた可能性がある。

また、Block.one傘下の仮想通貨取引所「Bullish」については、イオスのパブリクブロックチェーンとEOSIOを活用するというプレスリリースが出されていた。しかし、現在公式ウェブサイトでは、「BullishはEOSIOをベースにしたプライベートブロックチェーンを基盤にしているが、イオスのパブリックブロックチェーンも利用する計画がある」と説明。この点もコミュニティが不信感を抱いたとされる。

関連ソフトバンクの仮想通貨関連投資が相次ぐ Bullishの株式を82億円分購入へ

このような背景から、今回ガバナンス投票を実施。イオスのエコシステムを立て直して発展させるためにイオス財団を主導するYves La Rose氏は、今回の投票結果を受けて、以下のようにコメントした。

 

圧倒的多数の合意を得て、イオスのネットワークは、未来を自らの手に取り戻した。これは新しい時代の始まりだ。

 

ブロックチェーンの力で、企業の一方的な利益追求に対抗した。

実際に実行するかは別として、投票でイオスの提供を停止することが決まったことを受け、イオス財団はこれからBlock.oneと話し合いの場を設ける予定。最終的にイオスネットワークの知的財産権を獲得できるように目指すという。

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
12/27 土曜日
14:00
ジーキャッシュのシールドプール供給シェアが23%で安定、プライバシー採用が定着
仮想通貨ジーキャッシュのシールドプール供給の市場シェアが2025年初頭の約8%から23%前後で安定している。プライバシー採用指標は依然として安定しておりプライバシー保護取引への持続的な関心を示している。
13:25
金融庁、仮想通貨ETFの導入に向けた税制改正──暗号資産取引の課税見直しと新たな可能性
金融庁が2026年度税制改正の資料を公開した。暗号資産取引を総合課税55%から申告分離課税20%へ変更することに加えて、ETF解禁や繰越控除などについても挙げられた。
11:10
KLab、ビットコインとゴールドを購入開始 「岐路に立つBTC」と分析
東証プライム上場のKLabが25日にビットコインとゴールドの購入を開始。AIを活用した市場分析レポートの不定期発刊も開始した。
10:05
ミームコイン市場は2025年に60%下落、「TRUMP」発行から始まった一年を振り返る
ミームコイン市場は2025年に60%下落した。トランプ氏による独自仮想通貨「TRUMP」発行や、ドージコインETF誕生など変化の激しかった一年を解説する。
09:10
イーサリアム、2026年の主要アップグレードで並列処理とプライバシー機能強化へ
仮想通貨イーサリアムが2026年に2つの大型アップグレードを計画している。Glamsterdamは並列処理とガスリミット拡大で性能向上を、Hegotaはプライバシー保護と検閲耐性の強化を目指す。
07:45
BNBチェーン、Fermiハードフォークを1月14日実施へ 
BNBチェーンが2026年1月14日にFermiハードフォークを実施する。ブロック間隔を750ミリ秒から450ミリ秒に短縮し、時間依存型アプリケーションへの対応を強化する予定だ。
07:00
プーチン大統領「米政府はザポリージャ原発でのマイニングに関心」
プーチン大統領は、ウクライナにあるザポリージャ原子力発電所で仮想通貨のマイニングを行うことに米政府が関心を持っていると述べたことがわかった。今後の和平交渉に注目が集まる。
06:35
米政府、1月末に再び閉鎖の可能性浮上 仮想通貨市場構造法案の審議に影響も
米政府が1月末に再び閉鎖される可能性が浮上した。再び発生すれば1月に審議入りが予定されている最重要な仮想通貨市場構造法案の議決がさらに延期されてしまう。
06:05
アーサー・ヘイズ氏がDeFiトークン買い増し、3億円以上のLDOとPENDLE
著名投資家アーサー・ヘイズ氏が185万ドルのLDOトークンと97.3万ドル相当PENDLEトークンを追加購入した。イーサリアムを売却して割安なDeFiトークンへの買い増しを加速。
05:50
バイナンス傘下トラストウォレットの10億円不正流出、CZ氏が全額補償を表明
バイナンス創設者のCZ氏が同社傘下のトラストウォレットのハッキング被害について10億円以上の全額補償を表明した。ブラウザ拡張機能の脆弱性が原因で、内部関係者の関与が疑われている。
12/26 金曜日
18:02
Aave、ブランド資産移管案を否決 DAOガバナンスの課題浮き彫りに
Aaveのブランド資産移管提案が26日のSnapshot投票で否決。反対55%、棄権41%、賛成わずか3.5%。CoW Swap手数料問題が発端となった所有権紛争は、DeFiガバナンスの構造的課題を浮き彫りに。
18:00
仮想通貨の税制改正大綱、押さえておくべき重要ポイントを専門家が徹底解説|Gtax寄稿
税制改正大綱で、暗号資産(仮想通貨)税制の大幅見直しが示されました。分離課税・3年間の繰越控除が導入される一方、対象となる「特定暗号資産」や取引形態には制限も。現物取引とデリバティブ取引の損益通算、ステーキング報酬の扱い、NFTの課税方式など、今後の制度設計を見据えて準備すべきことを公認会計士・税理士が詳しく解説します。
16:00
リトアニア、仮想通貨ライセンス義務化へ 申請低迷
リトアニア中央銀行が仮想通貨事業者にMiCAライセンス取得を義務化。2025年12月31日以降、無許可運営には罰金や最長4年の禁錮刑。370社以上が登録するも申請はわずか30社で全体の1割未満。同国はEU内でMiCAゲートウェイとしての地位確立を目指す。
15:05
仮想通貨投資への期待高まる、税制改正で約5割が投資拡大を検討=ビットバンク調査
ビットバンクが発表した2025年仮想通貨投資実態調査によると、2026年の市場期待として「税制改正」が34.3%で最多。税制が20%の申告分離課税に変更された場合、約5割が投資拡大意向を示した。知識不足が投資の障壁だが心理的ハードルは低下傾向。
14:01
ユニスワップ重大提案が圧倒的に可決 1億UNIバーンと手数料スイッチ起動へ
ユニスワップのUNIfication提案が賛成票1億2500万票超で可決。国庫から1億UNIをバーンし、プロトコル手数料を起動。取引量増加が供給減少に直結するデフレ型モデルへ転換。
通貨データ
グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧