CoinPostで今最も読まれています

リップル社:世界17大学と提携|ブロックチェーンと仮想通貨の普及見据え約55億円寄付

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

Ripple社が世界の大学とプロジェクト提携
リップル社が、6月4日、世界の有力大学との共同提携による「大学ブロックチェーンリサーチ構想(UBRI )」と呼ばれるプロジェクトを発表しました。同社は、このプロジェクトを通して、まず世界の名門大学の中から17大学を選び、5千万ドル(約55億円)の資金を寄付すると表明しています。
UBRIプロジェクトが支える未来のブロックチェーン人材発掘
UBRIプロジェクトは、ブロックチェーン業界が切に必要としている開発者など技術者の育成を促進するだけではなく、法整備などの社会のインフラを支える面でも、将来有望な人材を輩出してくれることでしょう。Ripple社の、ブロックチェーン技術や仮想通貨エコシステム全体の発展への貢献は大きなものとなっています。
Ripple社とは
銀行向けのブロックチェーンベースのシステムを開発している企業。 通貨と通貨の橋渡しとなるブリッジ通貨を目指す「XRP」を発行している。

▶️ CoinPost:仮想通貨用語集

Rippleが世界の大学とプロジェクト提携

即時グロス決済システムと国際送金ネットワークを運営しているリップル社 (Ripple Inc.) は、中央銀行を含む世界各国の数々の銀行や企業と、相次いで新たな提携を結び、伝統的な金融業界でも、その存在感を増してきています。 

そのリップル社が、6月4日、ブロックチェーン、仮想通貨と電子決済における学術研究、技術開発と革新を支援、推進するため、世界の有力大学との共同提携による「大学ブロックチェーンリサーチ構想(UBRI )」と呼ばれるプロジェクトを発表しました。

リップル社は、このプロジェクトを通して、まず世界の名門大学の中から17大学を選び、5千万ドル(約55億円)の資金を寄付すると同時に、同社の持つ専門知識や技術的資源も提供することを表明しています。

今回、提携先として選ばれた大学は、下記の通りです。

アメリカ
マサチューセッツ工科大学コンピュータ科学・人工知能研究所
プリンストン大学情報技術政策センター
カリフォルニア大学バークレー校ハースビジネススクール
テキサス大学オースティン校 マコームズ ビジネススクール
オレゴン大学
ペンシルベニア大学
ノースキャロライナ大学キャピタルヒル校
カナダ
ウォータールー大学
イギリス
ユニバーシティカレッジ ロンドン
オランダ
デルフト工科大学
ルクセンブルグ
ルクセンブルク大学
キプロス
ニコシア大学
韓国
高麗大学校
インド
インド情報技術大学ハイデラバド校
インド工科大学 ボンベイ校
オーストラリア
オーストラリア国立大学
ブラジル
ジェトゥーリオ・ヴァルガス財団(Fundação Getúlio Vargas)

それぞれの大学には、研究分野および研究テーマを選ぶ裁量が与えられており、リップル社によると、これらの大学は、その学問分野の多様性と地理的な広がりと異なる市場の代表例であり、UBRI プロジェクトの第一ラウンドとして選定されたものだとのことです。

リップル社のビジネス運営部門上級副社長の、Eric van Miltenburg氏は、今回の大学への投資の重要性について、次のように述べています。

学術研究機関は、伝統的に技術革新の重要な原動力でした。

暗号学とブロックチェーン技術への理解と応用を進める上で、大学が果たす特別な役割の重要性の認識が、大学ブロックチェーンリサーチ構想プロジェクトとして体現されたと言えます。

また、現実的には、大学の卒業生が、継続して進化し成熟していく金融市場と労働人口を支えて行くとも言えるのです。

ブロックチェーンを取り巻く熱意や活動は、企業や一般社会に明らかな恩恵をもたらす実際の事例には、未だ繋がっていません。

リップル社は研究内容などに指示を出すことはありませんが、大学の教授陣や学生が、ブロックチェーンと仮想通貨の、より有益な利用方法を探求するプロジェクトを支援する役割が果たせることに、大変ワクワクしています。

UBRIプロジェクトが支える未来のブロックチェーン人材発掘

世界最大級のビジネス特化型SNSであるLinkedInに今年、掲載された求人情報によると、「ブロックチェーン」「ビットコイン」、「仮想通貨」が含まれる求人案件数は4500で、これは2017年の同じ時期からすると151%の増加であると報道されています。

UBRIプロジェクトは、ブロックチェーン業界が切に必要としている開発者など技術者の育成を促進するだけではなく、プリンストン大学の情報技術政策センターが進めている、ブロックチェーンや仮想通貨規制政策の影響の研究などにより、法整備などの社会のインフラを支える面でも、将来有望な人材を輩出してくれることでしょう。

ブロックチェーン技術の出現により、2018年の時点で、既に多くの新しい職業が誕生していますが、Dell Technology社は、「次世代の人と機械のパートナーシップ」と題した2017年のレポートの中で、2030年に存在するであろう職業の85%は未だ、影も形もないと報告しています。

これから先、ブロックチェーン技術がもたらす社会変革へのインパクトは、どれほどのものになるのでしょうか。

リップル社は、根本的変化をもたらす可能性を秘めた分散台帳技術の潜在力に、人々が気づき始めたことから、ブロックチェーンに対する興味は、とどまることを知らず高まってきていると述べています。 

この度、リップル社が投資する大学との共同提携プロジェクトは、まさに大きな変革期にある社会を支え、発展させて行くために欠かせない役割を果たすものであると言えます。

非中央集権を是とするビットコイン擁護派などからは、XRPの中央集権的発行管理者として批判の的となることも多いリップル社ですが、その潤沢な資金力を用いて、ブロックチェーン技術や、仮想通貨エコシステム全体の発展のために貢献していることは、間違いないでしょう。

CoinPost App DL
注目・速報 相場分析 動画解説 新着一覧
07/27 土曜日
08:10
マスク氏のX(旧ツイッター)、ビットコインなどの仮想通貨絵文字表示を削除か
イーロン・マスク氏がオーナーのX(旧ツイッター)は、ビットコインなどの仮想通貨絵文字表示を削除した。ドージコイン擁護のためか。
07:35
BitwiseのETH現物ETFの横断幕、NYSEに掲揚
仮想通貨運用企業Bitwiseのイーサリアム現物ETFの横断幕が、ニューヨーク証券取引所に掲げられた。同社は、取引終了のベルを鳴らすことも報告している。
07:05
野村傘下のレーザーデジタル、利回り提供のイーサリアムファンド販売予定か
野村ホールディングスの仮想通貨資産子会社であるLaser Digital(レーザーデジタル)は、イーサリアム現物ETFの代替商品の導入を計画しているようだ。
06:40
米SEC、グレースケールのミニ版ビットコインETFを承認
仮想通貨投資企業グレースケールが提供するGBTCは手数料(1.5%)が最も高く資金流出は続いていたが、新商品を導入し0.15%という業界最安の手数料設定で競争力を高める狙いだ。
06:20
ビットコイン価格が21年後に最大で75億円に到達か、マイケル・セイラー氏の強気予想
ビットコインを最も保有する米上場企業マイクロストラテジーのマイケル・セイラー氏はカンファレンス「ビットコイン2024」で、BTCの今後の強気予想のプレゼンテーションを行った。
07/26 金曜日
17:10
「米大統領選で価格変動 トランプやハリス由来のミームコインの買い方
トランプトークンの概要 ドナルド・トランプ前米大統領とその「Make America Great Again」(アメリカを再び偉大に)というスローガンからインスピレーションを得…
17:10
ヤマハ発動機が初のVTuberコラボNFTを発行、Yamaha E-Ride Baseを訪れて進化可能
ヤマハ発動機が初のNFTデジタルステッカーを発行。横浜のYamaha E-Ride Baseで進化するダイナミックNFTを体験し、限定グッズをゲットできる。
15:13
ビットフライヤーがFTX Japan買収完了、カストディ事業展開へ
株式会社bitFlyer HoldingsはFTX Japanの株式100%を取得し、完全子会社化を発表。8月26日までに社名を変更し、クリプトカストディ事業を展開予定。法制度整備後の暗号資産現物ETF関連サービス提供も視野に入れている。
14:43
Neo Xメインネットが正式稼働 EVM互換でネオのエコシステムを拡張
Neoは高性能EVMベースのサイドチェーン「Neo X」のメインネット正式稼働を発表。クロスチェーンブリッジで流動性と互換性が向上し、エコシステムの可能性が広がる。
14:15
カマラ・ハリス氏のミームコインが過去最高値を記録、大統領候補指名の期待受け
PolitiFiと呼ばれる政治パロディのミームコインが、仮想通貨領域で独自のジャンルを形成しており、カマラ・ハリス副大統領のパロディコイン「 Kamala Horris(KAMA)」が急騰し話題となっている。
12:55
アルトコインETFの未来、ブラックロックが語る現実と可能性
ブラックロックのデジタル資産責任者は、イーサリアム現物ETFが承認されていても他のアルトコインETF誕生には困難があると話した。
12:14
仮想通貨相場反発、ビットコイン・カンファレンスのトランプ登壇に関心集まる
昨日までの大幅下落とは打って変わり暗号資産(仮想通貨)相場は反発した。強気シグナルのハッシュリボンが点灯しているほか、今週末にはビットコインカンファレンスに米国のトランプ前大統領が登壇予定であり、投資家の関心が集まる。
11:00
トランプ前大統領の陣営、4〜6月期で仮想通貨で6億円の寄付金調達
トランプ前大統領は、ビットコインなど仮想通貨で6億円以上の選挙資金を調達。「ビットコイン2024」でもさらに資金を集める予定だ。
10:30
BTCが290万ドルに到達するシナリオ、VanEckが公開
仮想通貨ビットコインが2050年までに290万ドルに到達するシナリオをVanEckのアナリストが公開。このシナリオを実現するための条件を説明している。
10:00
ソラナ初事例、パラオ共和国がデジタルID発行
主権国家が仮想通貨・ブロックチェーンであるソラナ上で、法的アイデンティティを発行する初めての事例となった。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア