Minaの年次報告書
世界最軽量のブロックチェーン「Mina Protocol」を提供するMina財団は5日、去年2月の発足以来、初となる年次レポートを公開した。
The first Mina Foundation Annual Report is live!
— Mina Protocol (@MinaProtocol) January 4, 2022
We've seen incredible growth & this report shares everything — from token activities & operations to holdings & protocol developments.
👉 Take a look & celebrate the community's achievements with us! https://t.co/TXaRj74K3n pic.twitter.com/yKGLhMLoIl
「Transparency Report(透明性レポート)2021」と銘打たれたこのレポートでは、2021年におけるトークンの運用状況やプロトコル開発の進捗などのデータが記載されている。また今年2022年からは、四半期ごとに新たな追加レポートが発表されることも明らかにされた。
MINAトークンの供給状況
レポートによれば現在、Mina Protocolの発行する「MINAトークン」はバイナンス、クラーケン、Coinlist、OKEXなど海外の大手取引所に上場しており、21年11月のレポート作成時点では約3億トークンが市場に流通している。
MINAトークンは、Minaブロックチェーン上でブロックを生産したり、ステーキングするために用いられ、マーケットプレイスの「Snarketplace」でも取引される通貨だ。本稿執筆時(22年1月)において、MINAトークンの時価総額は全体の81位となっている。
MINAトークンは供給上限のないインフレ通貨として、初期に最大で合計10億MINAトークンが配布された後、毎月一定数のロックアップされたトークンがアンロックされ、今後8年間で完全にロックが解除される計画となっている。
Minaコミュニティの遷移
また、Mina Protocolには75,604のユーザーアカウントが存在しており、財団設立時から21年11月時点までのユーザー数の増加は、以下のグラフの通りだ。
財務概況
Mina財団の財務状況についてもレポートで言及されており、保有されている資産としては以下の通貨と額が公開されている。
助成金
Mina財団は、エコシステムにおいて貢献をしたコミュニティメンバーに、助成金として合計約240万MINAトークンを配布したことも公開。トークンはプロトコルのテスト、コンテンツの作成、ユーザーサポート、イベントの開催、ツール構築などに貢献したメンバーたちに授与された。
助成金を受け取った対象者の国籍は35カ国以上に渡り、その内61%以上は、開発者やプログラマーではなく、空き時間に趣味でプロトコルに参加している人たちとのことだ。
Mina財団はその中でもリソースの構築やコミュニティツールの改善、専用コミュニティの立ち上げなど、インパクトの強い貢献をしたメンバーにコミュニティ助成金を授与しており、その成果が以下のものとなる。
今後のMina
今回のレポートでは、Mina財団のモットーとして「リソースの戦略的かつ公平な配分」「ネットワークの安全性および健全性の確保」「プロトコル参加者のサポート」などが挙げられた。
Minaはこれからのエコシステム拡大に関して、「幅広い参加者コミュニティが、基盤となるブロックチェーンを管理できるような手段を提供し、プロトコルの成功に合わせて、コミュニティがインセンティブを得ることができるよう努力する」としている。
またMinaでは今後、モバイルおよびウェブでのフルノード実行、そして分散型の投票や意思決定を可能にするDeFi(分散型金融)オンチェーン・プロトコルも2022年中に実装予定だ。
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Mina Protocolについて
Mina Protocolは、2017年に米サンフランシスコで設立された「O(1)Labs」が開発するブロックチェーンだ。世界中のどこからでも、どんなデバイスでも利用できる軽量ブロックチェーンを基盤としたインフラを開発している。
Minaの特徴は、高額な高性能マイニングコンピュータを必要とすることなく、すべてのプロトコル参加者がフルノードとしての機能を持ち、ネットワークの同期や検証を素早く行えることだ。
Mina Protocolでは、利用者がどれだけ増えても、ブロックチェーンの各ブロックサイズは約22kbで固定されており、その軽量さから、誰もがピアツーピアで接続することが可能。
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