はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用
CoinPostで今最も読まれています

ビットコイン保有アドレス数は過去最高更新、急落相場も一部クジラは買い増し継続 CoinPost週次データレポート Vol.44

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

2月の仮想通貨動向

2月第4週の暗号資産(仮想通貨)市場。ロシアによるウクライナへの軍事侵攻の影響で、金融市場が動揺。ビットコイン(BTC)は一時35,000ドルを下回った。

出典:Tradingview

イーサリアム(ETH)も一時2,400ドルを割るなど、国際情勢仮想通貨市場にも影響を及ぼす状態が続く。

出典:Tradingview

ロシア軍の侵攻を受け、ウクライナ政府側はビットコインやイーサリアム、テザー(USDT)など仮想通貨による寄付の募集を開始。国家政府が仮想通貨の募集を受け付ける事例となった。

関連: ウクライナ政府、仮想通貨寄付募集を開始 総額は10億円超

時価総額TOP20の騰落率

時価総額上位銘柄の週間騰落率は以下の通り。(26日時点:ステーブルコイン除く)

  • テラ(LUNA)+54.82%
  • コスモス(ATOM)+11.68%
  • ポルカドット(DOT)+0.74%
  • イーサリアム(ETH)+0.63%
  • ソラナ(SOL)-1.48%

参照:CoinMarketCap

関連:2015〜2020年、仮想通貨「時価総額TOP20」の顔ぶれと変化

ビットコインのオンチェーン・データ

ビットコイン(BTC)関連の注目のオンチェーンデータは以下の通り。

ビットコイン保有アドレス数、過去最高を記録

ブロックチェーン分析企業Glassnodeによれば、ビットコインを1Satoshi以上(BTCの最小単位)を保有するアドレス数は4,027万を記録。これは過去最高の水準で、2月5日の記録を上回る格好となった。

BTC流通供給量

また、仮想通貨データ分析企業Santimentによれば、ビットコインの流通供給量は過去9ヶ月で最も高い水準を記録。取引量の急増は20年3月のコロナショックを類似させると指摘した。

BTC損益状態

オンチェーンアナリストのOn-chain College氏はBTC供給量の36.7%に相当する約700万BTCが損失状態にあると分析。1月下旬にも同水準に近づいていたほか、ここまでの「低水準」に達するのは20年春以来だ。

同氏は実損状態にあるビットコインの急増は21年8月と類似していると指摘。長期的な弱気相場が継続していると述べた。

クジラの購買行動

オンチェーンアナリストのAli Martinez氏は2月13日以降、10,000BTC以上を保有するアドレスが増加傾向にあると指摘。大口投資家が相場の下落に応じて、買い増しを行っていると分析した。

また、Santimentによれば、24日にロシアがウクライナへの侵攻を表明したことを受け、相場が急落した際には10万ドル(1,100万円)から100万ドル(1.1億円)相当のビットコイン取引が大量に確認されたと指摘。このような大口取引が、平均的な取引日の5倍観測されたという。

HODL状況

オンチェーンアナリストのPlan C氏はビットコイン供給量の62%が最低1年間以上HODLされていたと指摘。同数値は3ヶ月前から8%上昇しており、過去最高は20年9月に記録した63.4%だった。

また、Glassnodeは大口投資家から個人投資家まで、全ての投資家層が総体的には買い集め状態にあると分析した。

「Wallet Cohort Trend Accumulation Score」は公開前の新チャートで、BTC保有量に応じて仮想通貨アドレスを分類した指標。色が青い程、アドレスにビットコインが追加されており、赤色は買い増していないことを示す。

2021年12月以降、買い増し傾向が強まっていることが伺える。

軍事抗争の影響

Glassnodeの共同設立者であるNegentropic氏は、歴史的には「武力紛争から市場が回復するのは平均47日かかる」と指摘。第二次世界大戦中の真珠湾攻撃やキューバ危機など、20世紀の金融市場データを元に考察したもので、仮想通貨市場と金融市場の相関性が高まる中、市場の回復は連動して起きると予測した。

イーサリアムのオンチェーン・データ

イーサリアム(ETH)関連の注目のオンチェーンデータは以下の通り。

ETH2.0 ステーキング額

ステーキング額:960万ETH(前週比+12万ETH)

beaconcha.in

関連:仮想通貨ステーキングとは|初心者でもわかる「報酬」の仕組み

バーン

イーサリアムネットワークの週間バーン(焼却)量は前週比で44,178ETH増加。通算バーン量は192万ETHに達した。

バーンとは

株式の「自社株買い」に近い形で仮想通貨の供給量を減らす仕組み。自社株買いをする企業は、発行している株式を自分たちのお金で買い戻す。買い戻されると市場に流通する株数が減少することで一株あたりの価値が向上し、株主に対してプラスの影響を与える。

▶️仮想通貨用語集

BTC/ETHと株式市場の相関性

ブロックチェーン分析プラットフォームのIntoTheBlockは、ウクライナ情勢を巡る緊迫感が続く中、仮想通貨市場と金融市場の相関性が高まっていると指摘。対照的に、ビットコインとゴールドの連動はなくなっているとした。

また、ロシアから欧州市場に供給されている石油パイプラインが遮断される可能性が高まったことを受け、エネルギー株がビットコインやイーサリアムの騰落率を上回っている。

一方、過去30日間では投資リスクに対する収益性を可視化するシャープレシオ(比率)では、イーサリアムが上位になっている。

出典:intotheblock

DeFi(分散型金融)

DeFiプラットフォームのTVLは28日時点で1,963億ドル(22.6兆円)だった。

出典:DeFi Llama

TVL(Total Value Locked)は、DeFiプロトコルへ預入れされた仮想通貨資産の総ロック額を指す。

クリプト指標

   
日程 指標

3/3

スイスの都市ルガーノ、ビットコイン・イベント開催

前回の週次レポートはこちら:軟調相場もビットコインハッシュレートと難易度は過去最高値に、大口アドレスの傾向は

重要ファンダ情報などのクリプト指標カレンダーは、CoinPostアプリ(iOS)、TAOTAOアプリ(iOS/Android版)で好評配信中。

関連:クリプト指標導入「CoinPostアプリ」の使い方をトレーダー目線で解説|寄稿:Bit仙人

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
07/04 金曜日
10:00
ビットコイン、クジラによる売却と機関投資家の需要が拮抗=報道
仮想通貨ビットコインの大口保有者が過去1年で50万BTCを売却する一方、機関投資家の需要増加により価格が膠着している。今後のビットコイン価格については様々な見解がみられる。
09:30
ロビンフッドCEO OpenAI株式トークン化を「革命の種」と表現も、提携否定で波紋広がる
ロビンフッドがOpenAI株式トークン化サービスを欧州で開始したが、OpenAIは提携を否定。テネフCEOは「トークン化革命」と強調するも、未上場株式の権利問題が浮き彫りに。
09:16
仮想通貨SEI、国内取引所OKJに新規上場へ
国内暗号資産取引所OKJが2025年7月8日からセイ(SEI)の取扱いを開始。ゴールドマンサックス・Robinhood出身者が開発した高速ブロックチェーンで、米国でETF申請も話題。入出庫は7月8日、売買は7月11日17時開始予定。
09:00
ビットコイン今年4度目11万ドル超え、株価相関強まり最高値更新も視野に|仮想NISHI
仮想通貨ビットコインは3日に今年4度目となる一時11万ドル突破を記録した。7月3日から4日にかけて、トランプ政権の大きく美しい法案が可決されたことに加え、米雇用統計が底堅い推移を示したこと、さらにシンシア上院議員が暗号資産の減税法案を提出したことが追い風となった。
08:05
ETF購入減速でビットコイン価格上昇に陰りか、ETHは蓄積量が過去最高に=Cryptoquant分析
仮想通貨ビットコインETFとMSTR(ストラテジー)の購入は大幅減速、全体需要の縮小で価格上昇が鈍化。一方、イーサリアムは6月に蓄積アドレスが史上最高を記録、機関投資家による大量保有が続く。
07:45
米下院、7月14日の週を「仮想通貨週間」と指定 3つの主要法案を審議
米下院指導部が7月14日の週を「仮想通貨週間」に指定し、GENIUS法、CLARITY法、反CBDC監視国家法を審議すると発表。
07:25
IMF、パキスタンの仮想通貨採掘などへの補助金提供提案を却下
IMFは、パキスタン政府による仮想通貨マイニングなどのための電気代補助提案を却下。同国は、ビットコインのマイニングとAIのデータセンター向けに2,000MWの電力を割り当てる計画を発表している。
07:20
ビットコイン今後の価格、9.5万ドルまで下落の可能性も=アーサー・ヘイズ分析
仮想通貨アナリストのアーサー・ヘイズ氏は、8月のジャクソンホール会議まで市場が横ばいか軟調な展開を予想。TGA補充の影響でビットコインが9万~9.5万ドルまで下落する可能性があるという。
06:30
米国初のソラナ現物ETF、取引開始初日で出来高約48億円の好スタート
「REXオスプレイ・ソラナ・ステーキングETF」が7月3日に取引開始。米国初のステーキング機能付き仮想通貨現物ETFとして約100万ドルの運用資産で滑り出し。
06:10
米上場ナノ・ラボ、72億円で仮想通貨BNB追加購入
ナスダック上場のナノ・ラボが74,315BNBを約5000万ドルで購入。総額5億ドルの転換社債プログラム第1弾として、BNB流通量の5-10%保有を目指す。
05:50
上場企業の仮想通貨トレジャリー戦略に警鐘、F・テンプルトンが「負の連鎖」リスク指摘
フランクリン・テンプルトンのアナリストが流行する企業の仮想通貨トレジャリー戦略について分析。プレミアム維持の困難さと市場下落時の負の連鎖リスクに警告。
05:35
ルミス議員、仮想通貨税制改正法案を再提出 300ドル未満取引の免税など盛り込む
ルミス上院議員が仮想通貨税制改正法案を再提出。300ドル未満の小額取引免税、マイニング・ステーキング報酬の二重課税解消など包括的な改正を提案。
07/03 木曜日
18:23
Aptos LabsがYellow Cardと提携、アフリカ20カ国で手数料無料のステーブルコイン送金開始 
Aptos LabsとYellow Cardが提携し、アフリカ20カ国で手数料無料のステーブルコイン送金サービスを開始した。USDT・USDC対応で即時決済を実現し、数百万人のユーザーがステーブルコインをより迅速かつ手頃な価格で利用できるようになった。
18:10
ストラテジー社のビットコイン財務戦略:価値創造と潜在リスクの両面
米国のストラテジー(マイクロストラテジー)などビットコイントレジャリー企業の財務モデルを軸に、株式を通じた投資の仕組みやレバレッジ効果、税務上のメリットなどを解説。日本のメタプラネットなど類似上場企業の動きも取り上げ、再現性の条件やリスク要因を多角的に考察する。
17:26
スイスFINMA規制のAMINA銀行、リップル社RLUSDを世界初サポート
スイス金融監督局(FINMA)規制下のAMINA銀行が、リップル社の米ドル建てステーブルコイン「RLUSD」の取扱いを開始。時価総額660億円超のRLUSDをサポートする世界初の銀行として、機関投資家向けに保管・取引サービスを提供。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧