はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用
CoinPostで今最も読まれています

ビットコインなど暗号資産全面安、原油高の影響で日経平均株価も大幅安に

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

世界情勢と仮想通貨市況

ウクライナ情勢を受け、原油価格の高騰が続いている。

米ニューヨーク原油先物(WTI)相場は7日までに急上昇し、一時1バレル=130ドル台を記録。2008年7月以来、14年ぶりの高値となった。

ブリンケン米国務長官が、ロシア産原油輸入禁止措置について協議していることを明かし、供給逼迫不安が高まったことが背景にある。禁輸によりロシア経済を一段と締め付け、莫大な戦費を賄うための調達手段を絞る狙いがある。

これまでは、欧米経済への影響の大きさを鑑みて、制裁対象からエネルギー産業については外してきた。世界各国のインフレ(物価上昇)リスクが取り沙汰される中、極めて難しい判断を迫られている。

原油先物価格は2020年3月以降、新型コロナウイルスの世界的な感染拡大(パンデミック)の影響による需要減少で大幅下落していたが、その後ワクチン接種の普及や経済正常化に伴い、需要が急回復した。コロナ禍で推し進めていたOPECと非OPEC産油国による協調減産も供給減の背景にある。

ロシア軍によるウクライナへの軍事侵攻が始まってからは、経済制裁などの影響で需要が逼迫するとの見方が強まり、一段と急騰した。

USOIL週足

有事の暗号資産市場は

週明け7日の暗号資産(仮想通貨)市場。ビットコイン価格は、前日比4.1%安の435万円(37,770ドル)と続落した。

BTC/USD日足

ウクライナや欧米軍事同盟である北大西洋条約機構(NATO)への威嚇で「核戦力の行使も辞さない」とするロシア側の強硬姿勢や、好転の兆しを見せないウクライナ情勢を巡る先行き不透明感などから買いが続かず。

原油高に伴うエネルギー需給逼迫懸念も相場の重石となり、株式市場などリスク資産全般で投資家のリスク回避姿勢が強まった。原油価格の急上昇は、企業のコスト増や家計の圧迫要因となり得る。東京株式市場では、日経平均株価が前週末比819円(3.15%)安と大幅下落している。

16日には、利上げが見込まれる米連邦公開市場委員会(FOMC)発表を控えることもあり、様子見基調となりやすい。

関連:「有事のビットコイン」説復活なるか|bitbankアナリスト寄稿

ウクライナのデジタル変革担当副大臣は4日、ビットコイン(BTC)やイーサリアム(ETH)をはじめとする17億円分の仮想通貨寄付金で、軍需品や食料を調達したことを明かした。

関連:ウクライナ政府、17億円分の仮想通貨寄付金で軍需品を調達

ウクライナ政府は、4日時点で5,000万ドル(約57億円)相当の仮想通貨寄付金を受け取っており、今後数日で1億ドル(約115億円)に達する見込みだという。バイナンスなど大手暗号資産取引所も、いち早く寄付に動いていた。

関連:バイナンス・チャリティ財団を通じてウクライナに1,000万ドルを寄付へ

今後は、戦争に伴って発生する巨額の財政支出の財源に充てるため、NFT(非代替性トークン)発行による事実上の「戦時債券」で資金調達する可能性もあるとされる。ウクライナ財務省は1日、戦時国債の発行で約81億フリブナ(約310億円)を調達しており、外貨建ての国債発行を含めた資金調達手段を模索していた。

一方、欧米諸国はロシアへの経済制裁をめぐり、ビットコインなど暗号資産(仮想通貨)取引も制裁対象に加える検討に乗り出しており、制裁回避目的で買われるとの思惑が剥離する可能性もある。

ロシア政府関係者の資産凍結やSWIFT(国際銀行間通信協会)からのロシア主要銀行排除といった経済制裁の効力最大化に伴い、ロシアが暗号資産を用いた外貨獲得や資金決済手段を代替する可能性が懸念され、「制裁回避になりかねない」との指摘がある。

ただし、ロシアの法定通貨ルーブル価格が暴落する中、ロシア居住者への一律規制は一般市民の生活への影響も甚大であり、同国への暗号資産規制は容易ではない。

アルトコイン市場の動向

ファントム(FTM)価格が前日比-20%下落した。YFIも前日比-10.3%下落した。

FTM/USD日足

DeFiのアグリゲーターYearn.Finance(YFI)とFantom(FTM)の創設者であり、DeFi(分散型金融)の有力開発者であるAndre Cronje氏が、携わっている全プロジェクトから撤退する意向を発表したことを受け、売り優勢となった。

一方、Fantom財団側は、Andre氏は現在のコア開発者ではなく、プロジェクトをサポートするリソースは十分足りているとして、影響は軽微で将来性に問題はないとしている。

関連:仮想通貨ファントム、DeFiプロジェクトの開発者が撤退表明

関連:「NFTを国の成長戦略に」自民党デジタル社会推進本部・平将明議員インタビュー

過去に掲載したマーケットレポート一覧はこちら

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
08/12 火曜日
20:03
米ウォーレン議員、仮想通貨規制強化を求めトランプ政権の影響に懸念
米民主党のエリザベス・ウォーレン上院議員は米国には強力な仮想通貨規制が必要であると主張し、共和党主導の規制は業界への便宜供与であるだけでなく、トランプ大統領の腐敗を助長すると警告した。
17:54
ビットフライヤー、イーサリアムのステーキングサービスを開始
仮想通貨取引所ビットフライヤーがイーサリアム(ETH)ステーキングサービスを開始。年利2.03%で毎週報酬付与、資産ロック不要でいつでも売却・送付可能となっている。
17:00
「Web3決済の社会実装へ」UPCXのCEOが語る実用化戦略|WebXスポンサーインタビュー
大規模カンファレンス「WebX 2025」のタイトルスポンサーとしてブース出展を決めた、UPCX中野誠CEOの独占インタビュー。2016年からブロックチェーン開発に従事し、日本の暗号資産取引所への上場を実現。WebX 2025での展示内容や決済分野でのWeb3実装について聞く。
15:05
CEAが240億円相当のBNB購入 IPトークンの仮想通貨トレジャリー企業も登場
CEAが仮想通貨BNBトークンを240億円相当購入し、BNB財務戦略を進めている。一方、ヘリテージはストーリープロトコルのIPトークンを120億円相当購入する計画だ。
13:02
メタプラネット、約90億円でビットコインを追加購入
株式会社メタプラネットは2025年8月12日、仮想通貨ビットコインのトレジャリー事業の一環として518BTCを追加購入。保有量は18,113BTCに達し、戦略的な財務運用が続いています。
11:00
ビットマインのイーサリアム保有量7000億円突破 「5%の錬金術」戦略進める
ビットマインの仮想通貨イーサリアム保有量が7,350億円相当を突破。100万ETH超を保有する初のトレジャリー企業になった。シャープリンクも新たに資金調達しETH蓄積を進める。
09:51
ジェフ・ベゾス氏のブルーオリジン、仮想通貨決済を導入
Shift4は、ジェフ・ベゾス氏の米宇宙開発会社ブルーオリジンのニューシェパードへの搭乗に仮想通貨決済を導入したことを発表。ビットコインやイーサリアムなど対応銘柄の例も挙げた。
08:57
トランプ一族関連のWLFIトークンの財務戦略、仮想通貨企業ALT5が開始へ
トランプ一族関連のWLFIトークンの財務戦略を開始することを仮想通貨フィンテック企業ALT5が発表。資金調達を行い、総供給量の約7.5%を保有する計画だと述べている。
08:52
ビットコイン最高値圏から反落、米CPI発表を前に警戒感強まる|仮想NISHI
アナリスト仮想NISHIのビットコイン最新相場分析。過去最高値から反落の背景と今後の展望。米CPI発表前の市場心理、イーサリアムとの連動性、オプション市場動向を専門アナリストが解説した。
08/11 月曜日
19:45
エルサルバドル、新法可決でビットコイン投資銀行実現へ
エルサルバドルが投資銀行法を可決し、機関投資家向けビットコイン投資サービスが解禁となる。投資銀行の設立条件は、最低資本金5000万ドルで、25万ドル以上の資産保有者がサービスの対象となる。
18:45
トランプ政権、仮想通貨評議会高官が退任 民間復帰へ
米ホワイトハウス仮想通貨評議会のボー・ハインズ事務局長が退任し民間復帰する予定だ。同氏はトランプ政権の仮想通貨政策報告書作成をデビッド・サックス氏と共に主導していた。
09:30
アーサー・ヘイズ、先週売却のイーサリアム買い戻し 予想外の相場上昇で方針転換か
仮想通貨アナリストのアーサー・ヘイズ氏は先週売却したイーサリアムなどの銘柄を買い戻した。短期下落予想が外れ、ETHは4,200ドルを突破して7日間で約20%上昇している。
08/10 日曜日
12:00
今週の主要仮想通貨材料まとめ、リップル裁判終結やイーサリアム関連の投資根拠分析など
前週比で振り返る仮想通貨市場の最新動向。ビットコインやイーサリアム、XRP、ソラナなど主要銘柄の騰落率や注目材料を一挙紹介。市場トレンドと関連ニュースを詳しく解説する。
11:30
ビットコイン1730万円台回復、利下げ期待で反発も来週CPI警戒|bitbankアナリスト寄稿
今週のビットコイン相場はFRB人事のハト派傾斜や利下げ期待で1730万円まで回復。雇用統計下振れによる景気後退懸念から一時1660万円まで下落したが、トランプ政権の仮想通貨政策やETF資金流入回復で持ち直し。来週のCPI発表がカギ。
11:00
週刊仮想通貨ニュース|米401k仮想通貨投資解禁の大統領令に高い関心
今週は、アーサー・ヘイズ氏と金持ち父さん著者ロバート・キヨサキ氏によるビットコイン下落可能性の指摘、トランプ大統領による米401k仮想通貨投資解禁の大統領令への署名に関するニュースが最も関心を集めた。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧