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有識者が解説する仮想通貨のステーキング|イーサリアム勉強会まとめ

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

CONNECTV✕Kraken Japan共同で無料勉強会

株式会社CoinPost、株式会社幻冬舎(あたらしい経済)が運営する暗号資産(仮想通貨)YouTube番組CONNECTVは3月上旬、ステーキングに関する無料勉強会を開催。

Payward Asia株式会社/KrakenJapanスポンサーのもと、イーサリアム・エコシステムへの影響や、一般投資家からマイナーの疑問について有識者が詳しく解説しました。

スピーカー

  • 千野 剛司氏(Payward Asia株式会社/KrakenJapan)
    2018年に暗号資産取引所クラーケンを運営するPayward, Inc.に入社。2020年3月より現職。
  • 西村 祥一氏(Ethereum Staking Committee 共同代表理事)
    2018年3月、山瀬明宏、熊田昌彦とスイスのツークにICO支援サービスを提供するICOVOを設立しCTO(最高技術責任者)に就任。
  • 田上 智裕氏(株式会社techtec 代表取締役CEO)
    2020年10月に英企業から日本初となるDeFi関連の資金調達を実施。日本発でDeFiサービスを開発するための環境を整備すべく、2021年2月にJapan DeFi Alliance(DeFi協会の前身組織)を設立。
  • モデレーター:設楽 悠介氏(株式会社幻冬舎 あたらしい経済編集長 #CONNECTV)
    ブロックチェーン専門メディア「あたらしい経済」を創刊し編集長を務める。同社コンテンツビジネス局で新規事業やコンテンツマーケティングを担当。幻冬舎コミックス、エクソダス等の取締役も数社兼務。
  • Kraken Japan Webinar:主な質問

    ステーキングとは?

    田上智裕氏

    ブロックチェーンを動かすのにコンセンサス・アルゴリズムのみんなで合意形成をする仕組みがあり、最初に出てきたのがPoWです。ビットコインが採用しているものですが、イーサリアムも現状PoWを使っています。ただ電気代、環境問題があり持続性がないということでイーサリアム2.0という大型アップデートを通して、PoSに移行します。 PoSだとPoWにおけるマイニングが必要なくなり、代わりに「ステーキング」というものに切り替える事が出来ます。マイニングだとコンピューターリソースで膨大な計算を行うのですが、「ステーキング」だとそれが必要なくなります。

    代わりに自分の持っているイーサリアムを預けましょうというのが「ステーキング」です。

    ステーキングによって与える価格影響

    千野 剛司氏

    私はステーキングをやったから価格が上がったという見方をしていなく、イーサリアムの上に乗っている色々なプロジェクトがニーズを集め、そこから価格を押し上げた効果が大きかったと思います。

    西村 祥一氏

    イーサリアムの価格上昇とイーサリアムの開発の進捗はそこまで関連していないイメージです。 イーサリアムの開発が遅れたとしても、投資家が失望して価格が下がることはなく、発表があったとしても価格が高騰するわけではないです。
    開発者視点では、価格の関連性については未知だと思います。

    田上 智裕氏

    イーサリアムのステーキングはどんどんバリデーターが増えるに当たって利率が下がっていく仕組みになっています。ステーキングに参加する人が増えるほど売り圧力が減ります。ロンドンハードフォークのほうが価格上昇の要因になったのではないかと思います。

    報酬は確定申告ではどういう風に扱われるのか?

    田上 智裕氏

    日本ではまだ税制は決まっていないが、米国では直近でステーキング報酬で貰ったタイミングでは課税にならないという見解が出ています。他のトークンやフィアットに変えた場合に課税されると、米国の財務省から出ています。

    それに習うのであれば、日本もそうなるのではないかと思います。

    アップデートでガス代はどうなる?

    田上 智裕氏

    L1でガス代下げたり、スケーラビリティを高めたい人は少なく、シャーディングになると純粋に一旦64倍のトランザクション処理できるようになります。サイドチェーンで64個になるので64倍にはなりますが、たかが64倍なので全然裁捌けないです。なぜガス代が高いかと言うと、イーサリアムの処理能力が低いことから早く通して欲しいと言って、ガス代を高く設定することでガス代は上がっていきます。

    基本的にイーサリアムはL1単体でガス代、スケーラビリティーを高める気はなくブロックチェーンでいちばん大事なのは分散性というのがイーサリアムの考えです。L2、セカンドレイヤーでオフチェーンのようになりますが、L1で処理しきらずにL2に処理を任せて、L2でトランザクションを捌いて記録はL1でします。

    ガス代という観点では、L2のほうが重要になってきます。

    視聴者に一言

    千野 剛司氏

    イーサリアムはやはり、我々の社会システムや経済構造が分散の世の中にどんどんシフトしている流れがあると思います。それはまさに牽引しているのがイーサリアムやイーサリアムに対抗しているプロジェクトだと思いますが、そういった世の中を変えていくムーブメントにステーキングという行為を通じて貢献していくということは、まさに分散型の発想だと思います。

    それまでWeb2.0の発想だと企業が全部管理していたのですが、我々みたいなトークンを保有している人間もムーブメントに参加出来るということは、とても意義深いことかなと思っています。

    後はステーキングというものが仮想通貨、暗号資産市場にもたらしたイノベーションという側面があるかと思います。投資家の観点からしてもこれはかなり重要な変化だと思っています。クラーケンとしても日本において、サポートしていきたいと思っています。

    視聴者からの質問

    • 各銘柄でなぜAPR(年換算利回り)が違うのか?
    • インフレ懸念で金利が上がっていく中、ステーキングの報酬は魅力的?
    • イーサリアムキラーと呼ばれるチェーンが出てきている中、イーサリアムはどうなっていくのか?
    • ステーキングが進むに連れ、これまで主流だったPoWはどのように変化していくのか?
    • スラッシュされると32ETHはどうなるのか?
    • 日本でステーキングを取引所で行う障壁とは?なぜ日本の取引所はステーキングを行わないのか?
    • クラーケン・ジャパン代表 千野剛司氏

      ステーキングの仕組みについて動画で説明していただきました。
      もっと詳しく知りたいという方はこちらの動画をご覧ください。

      【完全解説】投資家が貸し出し運用で新たなチャンス「ステーキング」の全貌とは?

      まとめ

      今回のイベントは、Kraken Japanの千野 剛司氏、Ethereum Staking Committee 共同代表理事の西村祥一氏、株式会社techtec 代表取締役CEOの田上智裕氏によるイーサリアムへの理解をを広める有意義なウェビナーでした。 イーサリアム価格上昇に対しての有識者見解、イーサリアムアップデート、シャーディング、ガス代についてお話していただきました。
      有識者、開発者がここまで語る未来はなかなか聞けないものだと感じました。

      CONNECTV

      仮想通貨(暗号資産)メディアCoinPostと、幻冬舎「あたらしい経済」の2社で、仮想通貨・ブロックチェーン業界の注目ニュースや初心者向けの学べるコンテンツを解説するYouTubeチャンネル「#CONNECTV」。

      「記事だけでは伝えきれない情報や解説を動画で配信。国内大手の仮想通貨・ブロックチェーンメディアだからこそ提供できる情報を配信しています。」

      今後も定期的にPeatixを経由してウェビナーや交流会が開かれます。

      詳しい内容はConnectvのTwitter、Youtubeから発信致しますので、フォロー、チャンネル登録よろしくお願い致します。

      【仮想通貨(暗号資産)/ブロックチェーン総合チャンネル】 CoinPostそして、幻冬舎「あたらしい経済」が運営する仮想通貨、ブロックチェーンYoutube教育番組。 ビットコインやイーサリアムなど、仮想通貨に関連の速報ニュース解説、市場分析、インタビュー、アルトコイン解説、初心者向けチュートリアルなど、個人投資家から...
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注目・速報 相場分析 動画解説 新着一覧
04/25 木曜日
17:42
ワールドコイン、仮想通貨WLDのトークンセールを計画
Worldcoinが個人認証に基づくベーシックインカムプロジェクトの拡大へ、機関投資家限定で暗号資産(仮想通貨)WLDのプライベートセールを計画。市場価格に近い価格で提供し、転売禁止やロックアップ措置を導入する。
15:00
ビットコイン強気相場継続の根拠、アーサー・ヘイズ氏語る
仮想通貨取引所BitMEXの創業者で元CEOのアーサー・ヘイズ氏は、世界各国で法定通貨の供給量が拡大し続ける中、ビットコインをはじめとする仮想通貨の強気相場は今後も継続するとの考えを示した。
13:20
2028年の半減期に向けてビットコイン価格など5つの予測=Bitwise
Bitwiseの最高投資責任者は次の半減期までにビットコインに起こる5つのことを予想。ビットコイン価格は約3,880万円以上になるとする予測も含まれる。
10:25
ビットコインの供給インフレ率、金を下回る=レポート
Glassnodeは4回目の半減期についてレポートを発表。ビットコインの供給インフレ率がゴールドよりも低くなり、希少性が増したと述べた。
08:15
zkSync基盤のWeb3ゲーム企業Tevaera、野村などから7.7億円調達
TevaeraはzkSync上でレイヤー3のゲームチェーンを立ち上げる予定で、年内に200万人のプレイヤーと12人のゲーム開発企業をTevaeraエコシステムに参加させようとしている。
07:00
ジャック・ドーシー率いるBlock、店舗売上をビットコインに変換へ
新たに導入する予定の機能は「Bitcoin Conversions」というもので、Cash Appのアカウントを持つSquareのユーザーは、店舗収益の最大10%を仮想通貨ビットコインで受け取ることができるようになる。
06:10
米司法省、バイナンス創業者CZ氏に懲役36ヶ月求刑
仮想通貨取引所バイナンスの元CEOのCZ氏は自分の「不適切な決断」を謝罪し、自分の行動の全責任を受け入れる内容の手紙を2月に提出した判事へ提出したことが明らかになった。
04/24 水曜日
17:00
「BTCは上昇トレンドに入る可能性」SCB銀
仮想通貨ビットコインは再び上昇トレンドに入る可能性があるとスタンダードチャータード銀行が分析。今回もビットコインとイーサリアムの価格予想をしている。
16:23
Block社(Square)、ビットコイン採掘産業の分散化に向けて高性能チップを開発完了
デジタル決済企業ブロック(旧Square)が、3ナノメートル技術を採用した最新のビットコインマイニングチップ開発を完了。このプロジェクトはオープンソース化され、ビットコインマイニング業界の分散化を推進することを目指している。
15:09
WebX2024、最大73%割引の「開幕セール」終了まで残り1週間
株式会社CoinPostが主催する日本最大のWeb3カンファレンス「WebX2024」にて、チケット販売を開始しております。2024年4月30日まで、最大73%割引のお得な開幕セールを実施中です。
14:35
米ブロックチェーン協会ら、仮想通貨業界の声をまとめSECを提訴
米ブロックチェーン協会とテキサス州暗号資産自由同盟は、米証券取引委員会が新たに制定したディーラー規則の阻止を求めて、SECを提訴した。
13:00
香港の現物ビットコインETF 4月30日にも発売かー報道
香港でボセラとハッシュキーキャピタルが提供するビットコインETFが取引を開始すると報じられた。2社の現物ビットコインETFは、価格安定性が高く、投資家に直接的な市場価格連動のメリットを提供する。
12:09
半値戻しのビットコイン、投資家心理改善で買い先行
暗号資産(仮想通貨)市場ではビットコインが66000ドル台まで反発し、50MA手前で一服した。イランとイスラエルを巡る中東リスク後退で米国株式市場でも買い戻しが先行しており、投資家心理が改善した。
12:00
ブラックロックのビットコイン現物ETF「IBIT」、70日連続流入を記録
ブラックロックのビットコイン現物ETF「IBIT」が70日連続で資金流入を記録した。運用資産は約2.8兆円に達している。
11:00
リップル社、SECによる20億ドルの罰金提案を過大と反論
リップル社は、XRPをめぐるSECとの裁判で新たな書類を提出。リップル社に対して約3,100億円の罰金支払いを求めるSECの主張に反論した。

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2024/04/25 ~ 2024/04/26
東京 国立新美術館
2024/04/27 10:30 ~ 20:00
東京 東京都渋谷区
2024/04/27 10:30 ~ 20:00
東京 東京都渋谷区
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