はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用 WebX
CoinPostで今最も読まれています

パラグアイ議会、仮想通貨法案が下院でも可決

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

仮想通貨法案が通過

南米パラグアイ共和国の下院議会は25日、暗号資産(仮想通貨)規制法案の可決を承認した。法案は今後、再び上院に戻ってさらに審議が行われる予定だ。

同法案第一条によると、「仮想通貨または暗号資産の生産活動や商業化を規制し、その生産と商業化から派生するビジネスに法的、金融・財政的な安全性を保証すること」を目的とするものである。法案は25日の議会で、賛成40対反対12で可決。議員たちは、今後、法案に修正を加えながら進めていくことで同意した。2021年の12月に上院で可決していたが、今回下院でも承認され、審議が継続する格好だ。

仮想通貨マイニング産業の誘致も、法案の目的の一つである。

パラグアイは水力発電で国内の電力需要ほぼ全てを賄っているとされている。一方で、水力発電によって算出された電力は、国内で三分の一程度しか消費されておらず、パラグアイ内の電気代も安くとどまっている状況だ。こうした安価な水力発電エネルギーを、マイニングに利用することが考えられている。

関連パラグアイ、マイニング関連法案が上院で可決

法案を支持している議員の一人Carlitos Rejala氏は、可決を受けて「下院はビットコイン(BTC)マイニングの法的枠組みを構築する法案を承認した。パラグアイでは、100%水力発電の再生可能エネルギーが使用できる」とコメントしている。

法案は、仮想通貨取引所に対して、パラグアイのマネーロンダリング防止機関への事業登録を義務付けるものだ。また、マイニング事業者が個人および法人問わず、産業用電力使用の認可やライセンスを申請することも規定している。

今回、議員らは投票前に法案について長時間議論しており、その中では電力消費やマネーロンダリングなどの問題について懸念を示す声も挙がった。

一方でそうした懸念に対しては、法案は「仮想通貨を追跡可能にすることにも焦点を当てており、仮想通貨業界を公的に監視できるようにするもの」で、むしろ不正行為を防ぐように働くだろうという趣旨で反論する議員もいた。

関連:初心者でもわかる、ビットコインのマイニング(採掘)とは 3種類の方法を解説

パラグアイ中銀は懐疑的な見方を維持

議会では、仮想通貨規制法案が前向きに進められているが、パラグアイの中央銀行は仮想通貨に懐疑的な見方を示している。

パラグアイ中銀は3月、仮想通貨業界を規制することにより、電力の消費や金融システムへのコストなど大きな短所が考えられ、利益がそれを上回るかどうかは不明であるとしている。

また、「仮想通貨は貨幣の基本的な機能を果たしておらず、高リスクの投資に該当する」と指摘。今回の法案は、仮想通貨の商業化を規制しようとするものだが、こうした資産の保有について、人々に誤った安心感を与えてしまう可能性があると懸念を表明していた。

パラグアイは、2019年に仮想通貨に関する布告を発表している。

「仮想通貨の価格は需要と供給に応じて、通常大きく変動し、価値がゼロになることもあり得る」としており、その他詐欺やハッキング、不正取引の可能性からもリスクが大きいと述べる内容だった。

また、ビットコイン(BTC)などの仮想通貨は法定通貨ではなく国の保証がないとも強調している。パラグアイ中銀は今月、ビットコインを法定通貨化したエルサルバドルで金融包摂をめぐる会合が開かれた際にも、この布告を再確認しており、現在もこうした見方を変えていないとみられる。

エルサルバドルのビットコイン法とは

米ドルと並行する形で、ビットコインを法定通貨として認め、市民がビットコインを全ての決済シーンで利用できることを定めている。エルサルバドルのブケレ大統領が推進した法案で、2021年6月9日に議会によって可決された。ビットコインが国の法定通貨として正式に認められる初の事例となった。

▶️仮想通貨用語集

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
09/16 火曜日
19:12
Pudgy Penguins CEO、ミームコイン関連イベントでPENGUの日本戦略発表
暗号資産取引所MEXCのベンチャー部門であるMEXC Venturesは7日、「From Doge to Pengu: The Evolution of Memes」を開催した…
18:00
Superteam Japan代表が語るソラナエコシステムの日本展開戦略|独占インタビュー
ソラナエコシステムの日本展開を牽引するSuperteam Japanが、設立から1年3か月で世界トップクラスの実績を達成。コミュニティGDPで世界1位、ビジネスコンペ「Brea…
17:00
米SECアトキンス委員長、仮想通貨企業に訴訟前に「違反通知」を追加へ=報道
米SECアトキンス委員長が仮想通貨企業などへの執行措置前に警告段階を設ける方針を表明した。ゲンスラー前委員長の方針から転換し、トークンの多くは証券ではないとも改めて述べる。
15:20
Pudgy Penguins、日本で大型イベント開催|MEXC Venturesとの連携で世界展開を加速
人気NFTプロジェクトPudgy Penguins、東京でWebX2025イベント開催。MEXC Venturesと連携し、日本展開でグローバル戦略を加速。2027年IPO実現目指す。
14:50
MiCAの監督格差問題 仏・墺・伊が共同でEUの規制強化を要請
フランス、オーストリア、イタリアの規制当局がMiCA施行後の各国による監督格差を問題視し、EUの仮想通貨規制の強化を求める共同声明を発表した。EUパスポート制度の課題と3カ国の規制当局による4つの改善提案を解説する。
11:36
FOMC控え様子見基調の仮想通貨相場、デリバティブ市場は強気傾向
明日のFOMC会合を控え、市場の95.9%が25bp利下げを織り込む中、ビットコインは115,206ドルで小幅上昇。デリバティブ市場ではコール優勢の展開が続き、ETF流入も好調。利下げサイクル開始への期待が暗号資産(仮想通貨)市場の追い風となるか注目が集まる。
10:56
ロビンフッドが非上場企業投資ファンド「RVI」を計画 個人投資家の参加機会拡大へ
仮想通貨・株式取引のロビンフッドが米国で未上場企業への投資機会を個人投資家に提供するファンドの設立を計画している。SECに登録届出書を提出し、NYSE上場を目指している。
10:30
クレディセゾンのベンチャー部門、70億円超のWeb3ファンドをローンチ
クレディセゾンのベンチャー部門は、ブロックチェーンのスタートアップ対象のファンドOnigiri Capitalのローンチを発表した。トークン化RWAのソリューションを開発する企業に投資する。
10:12
コインベース支援のL2「Base」、独自トークンの発行検討を開始
仮想通貨取引所コインベース支援のL2「Base」は、ネットワークトークンの発行検討を開始。これまではガス代にイーサリアムを使用し、独自トークンの発行予定はないとしてきた。
09/15 月曜日
17:40
Web3インフラの進化はグローバル取引を変える|WebX2025
大型Web3カンファレンス「WebX」で「グローバル取引の絶対基盤: 世界を繋ぐインフラ戦略」をテーマとしたパネルセッションが開催され、Web3インフラの重要性と発展に向けた課題、そして10年後のグローバル取引の展望について活発な議論が交わされた。
15:00
人工知能と人間の創造性、消費者アプリの活用事例|WebX2025トークセッション
WebX2025で専門家が人工知能エージェントの可能性について徹底議論。創造性や、人間の仕事を消滅させる可能性、安全性や開発上の課題などを多角的に話し合った。
12:25
イーサリアム財団がプライバシー強化ロードマップ発表 3つの重点分野で取り組みへ
イーサリアム財団が包括的プライバシー構築のロードマップを発表。仮想通貨イーサリアムのネットワークが世界的な決済レイヤーになることを前提に3つの重点分野に取り組む。
10:00
アジア仮想通貨規制の現状と課題:香港・台湾の最新動向と地域連携の必要性|WebX2025
大型Web3カンファレンス「WebX」で、「アジアにおける規制フレームワークと今後の見通し」をテーマとしたパネルセッションが開催された。このセッションでは、香港と台湾の最新の規制動向から、仮想通貨規制におけるアジア諸国の国際協力まで、活発な議論が展開された。
09:55
「ビットコインは毎日最高値更新する必要はない」アーサー・ヘイズが語るBTC長期投資の真価
仮想通貨アナリストのアーサー・ヘイズ氏が、各国の金融緩和政策を背景にビットコインの長期的上昇を予想した。4年サイクルよりもマクロ見通しが要因になるとしている。
09/14 日曜日
16:00
DeFiが抱える最大の課題は? トークン化時代見据えソラナ財団らが議論|WebX2025
WebX2025でソラナ財団やBNBチェーンからDeFiの専門家が集いパネルセッションを行った。現在の課題やトークン化などの潮流、今後の各プロジェクトの展望を議論した。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧