仮想通貨の情報プラットフォーム
国際決済銀行(BIS)のイノベーション・ハブ部門は17日、ユーロシステム・センターで実施される予定の新プロジェクト発表した。計画には、暗号資産(仮想通貨)関連のものも含まれる。
同センターは、フランス銀行とドイツ連邦銀行の2つの拠点から構成されるセンターだ。ユーロ圏の全19の中央銀行および欧州中央銀行が協力する形の組織となる。
発表された仮想通貨関連のプロジェクトは、市場情報プラットフォームを開設するというもの。オープンソースで構築し、市場資本、経済活動、金融の安定性に対するリスクの存在を啓発することが目的。
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DeFi(分散型金融)やステーブルコイン領域で発生した問題やプロジェクトの破綻が、同プラットフォームの必要性を浮き彫りにしたとBISは説明している。
ステーブルコインとは
仮想通貨の一種で、BTCやETH、XRPなど変動性のある資産とは異なり、裏付けられた価値($1)を保つことが目的。米ドルの裏付けによるステーブルコイン(USDT・USDC)のほか、DAIといったアルゴリズムを利用するステーブルコインもある。
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CBDCの研究も予定
BISは、1930年に設立された中央銀行間の相互決済を行う組織。「中央銀行のための中央銀行」と呼ばれ、世界60カ国の中央銀行が加盟している団体だ。
デジタル資産に関しては、主にCBDC(中銀デジタル通貨)に関する取り組みを行っており、21年には、CBDCのクロスボーダー決済を可能にするプラットフォーム構築プロジェクト「Dunbar」を発表。22年5月には、各国のCBDCについての取り組みを探るレポートを公開し「90%の中央銀行がデジタル通貨(CBDC)を研究中」と報告した。
今回の発表では、「ポスト量子暗号と決済システムのプライバシー保護」や「気候関連情報開示の透明性向上」といったプロジェクトも明かされた。
なおイノベーション・ハブ部門は、同ハブの香港センターとイスラエル銀行、香港金融管理局と連携する形で、CBDCとサイバーセキュリティの研究を行うことを予定している。
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