仮想通貨マイニング企業の買収も検討
大手暗号資産(仮想通貨)取引所FTXのサム・バンクマン・フリードCEOは1日、仮想通貨マイニング企業の買収も前向きに検討していると話した。ブルームバーグのインタビューで語った内容である。
バンクマン・フリード氏は、次のように買収のチャンスについて話した。
マイニング業界について考えるとき、マイニングマシンを担保にして借入していた企業がある限り、彼らも市場の悪影響を受ける一部になるだろう。当社にとって、魅力的な(買収の)機会がやってくるかもしれない。その可能性を軽視したくはない。
バンクマン・フリード氏は、仮想通貨レンディング企業のバランスシートに影響を与える可能性のある「アンダーウォーター」(ローン残高が担保を上回っている状態)のマイナーが存在するかどうかを調べてきたという。
er to be clear I said roughly "meh not particularly looking at miners, but sure, happy to have conversations with any companies" https://t.co/liHKS2y06Z
— SBF (@SBF_FTX) July 1, 2022
ビットコイン売却量増やすマイニング企業
バンクマン・フリード氏が指摘するように、一部のマイニング企業はマイニングマシンを担保に資金調達を行ってきた。しかし、仮想通貨市場がピークに達した2021年11月以来、最も人気のあるマシンの価値は約50%低下しており、こうしたローンにも悪影響を与えている。
Arcane researchによると、マイニングの収益性が急落していることを背景にして、2022年の1月から4月までに、マイニング企業はビットコイン生産量の30%を売却していた。5月にはさらに、生産した全てのビットコインを売却している状況だという。
こうした動きの例としては、ナスダック上場のマイニング企業Bitfarmsが6月に1週間で85億円相当のビットコインを売却したことがある。
同社は、これまでの「HODL」戦略を変更した形だ。市場の極端な価格変動を考慮し、資金の流動性を確保したり、債務を圧縮してバランスシートを強化したりする決断をしたと説明している。