はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用 WebX
CoinPostで今最も読まれています

ソラナ(SOL)の発展と課題・今後の重要イベントについて、Messari社レポート

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

ソラナの22年Q2概況

リサーチ企業Messariは24日、ソラナ(SOL)ブロックチェーンの22年Q2(4月〜6月)レポートを公開。資産価値の低下や、ネットワーク障害による利用率の低下を指摘する一方で、ネットワーク活動量やバリューに影響を及ぼすであろう、開発上の重要トピックを指摘した。

レポートによると、金融引き締め政策、テラUSD(UST)とLUNAの600億ドル規模の破綻といった市場全体の要因により、ほとんどのネットワークでユーザーの活動量が22年Q2に停滞した。ソラナも例外ではなく、暗号資産(仮想通貨)SOLの時価総額は前四半期から70%減少し、DeFi(分散型金融)プロトコルに預けられた総価値(TVL)は68%低下した。

なお、平均デイリートランザクション数が17.6%減少した原因についてレポートは、「ソラナで最も懸念される領域はネットワークの信頼性にある」と指摘している。

ソラナの性能低下が相当期間続くようであれば、基本的な利用率低下、及びネットワーク価値の変動につながる恐れがある。

一方、ソラナのエコシステムは確実に拡大しているようだ。ネットワークの取引を承認するバリデータ(検証者)数は1,975本で前期比19.4%増となり、分散性とセキュリティが強化された。SOLトークンの平均ステーキング率は約75%と高水準で安定しているとして、Messariは「ネットワーク価値の変動がある程度緩和された」と述べた。

関連:ソラナ系NFT市場「Magic Eden」、利用者数が最大手OpenSeaに迫る

特にQ2にかけてソラナのNFT市場は急拡大を遂げた。1日の新規NFT発行数が劇的に増加し、22年上半期に発行されたNFTは21年の総発行量の2倍の規模となった。NFTの新規発行数、売上、ユニークバイヤーが共に増加した結果、「平均アクティブユニークフィーペイヤー(手数料支払い者数)」は前期比58.2%増となった。

関連:ソラナ(SOL)ブロックチェーンが一時クラッシュした背景、7時間にわたりネットワーク停止

今後の注目点

ソラナのメインネット(Beta)ではボット(bot)由来の大量トランザクションにより、過去数回に渡ってメインネットの大規模な送金詰まりが発生してきた。5月には、NFT(非代替性トークン)を発行するトランザクションが急増したことで、バリデーターのメモリ使用料を圧迫し、7時間に渡ってネットワークが停止した。

現在、ソラナのコア開発者達は、ネットワークの信頼性を向上させ、混雑時のダウンタイムを抑制するために、NFT発行等の用途別に優先手数料を指定できる機能等を構築している。これについてMessariは、今後の展望に関するパートで以下のように述べた。

優先手数料の指定機能は現在活発に開発中で、次のv1.11バージョンへの搭載を目標としている。これらのアップグレードの実施に伴い、ネットワーク性能の継続的な改善が期待される。

関連:ソラナ(SOL)が優先手数料の指定機能導入へ、対ボット対策

さらに、ソラナがイーサリアム仮想マシン(EVM)との互換性を獲得する「Neon EVM」が、まもなくメインネットでローンチされる見通しだ。「過去に他のEVM互換を備えるレイヤー1チェーンが開発者やユーザーを獲得して市場シェアを伸ばした様に、大規模な成長が期待できる」とMessariは指摘した。

関連:ソラナ、イーサリアム仮想マシン「Neon EVM」のアルファ版をローンチ

ソラナ(SOL)を開発するソラナラボは6月、「Saga」というWeb3特化型スマートフォンを23年第1四半期までにリリースする計画を明かした。Web3をモバイル端末に導入するために「Solana Mobile」という子会社を設立し、dApp開発ツール「Solana Mobile Stack」の普及のために約13億円規模のエコシステムファンドもローンチした。

Messariによるとこうした戦略はエコシステムの採用拡大につながるため、今後数ヶ月間に重要な進展となる。レポートは以下のようにまとめられている。

v1.10と1.11のリリース、EVM互換性、そしてSolana Mobile Stackは今後のクリティカルイベントだ。厳しいマクロ環境を切り抜ける追い風となり、ネットワークに大きな活動量と価値をもたらすだろう。

関連:Solana Labs唯一の日本人エンジニアが語る、ソラナの魅力

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
09/18 木曜日
06:25
マネーグラム、ステーブルコイン送金サービス開始 
国際送金大手のマネーグラムが9月17日にクロスミントと提携しステーブルコインを活用した新たな送金サービスを南米コロンビアで開始すると発表した。
06:02
カルシ、予測市場エコシステムハブ開始 ソラナとベースと提携
予測市場プラットフォーム大手Kalshiが17日、ソラナとベースとの提携によるエコシステム支援ネットワーク「カルシエコ」の開始を発表した。
05:45
米CME、ソラナとXRPの先物オプション取引を10月に提供予定
世界最大のデリバティブ取引所CMEグループが10月13日にソラナとXRPの先物オプション取引を開始すると発表した。
09/17 水曜日
18:00
日本でステーブルコイン普及のハードルと可能性は?|WebX2025トークセッション
WebX2025で日本円建てステーブルコインの普及をめぐるパネルセッションが開催された。専門家がステーブルコインの課題やユースケース創出をめぐって徹底議論した。
17:43
メタプラネット、「Bitcoin.jp」ドメインを取得 「ビットコインジャパン」も設立
メタプラネットは「Bitcoin.jp」を戦略的に取得し、新会社を設立。国内ビットコイン事業の拡大と収益基盤強化を目指す。
15:15
ビットコイン・スタンダード著者、アルゼンチン・ミレイ政権の経済政策を「ポンジスキーム」と指摘
ビットコイン・スタンダード著者のサファディーン・アモス氏が、アルゼンチンのミレイ政権の経済政策を「国家規模のポンジスキーム」と痛烈に批判。キャリートレードによる金融システムの崩壊リスクと、自由主義政策の矛盾を解説した。
13:30
11年間休眠のビットコインクジラが1000BTC移動、170億円相当
11年以上休眠していたビットコインクジラが17日朝、1000BTCを4つの新しいアドレスに移動したことがオンチェーンデータで判明した。
11:40
コインベース、銀行の「預金流出」懸念を否定 ステーブルコイン規制めぐり反論
米仮想通貨取引所大手コインベースが銀行業界のステーブルコイン規制変更要求に対し、預金流出は根拠のない神話だとする反論文書を発表した。
10:45
米ビットコイン法案承認に向けた円卓会議、セイラー会長らが出席
米連邦議会でビットコイン法案の円卓会議が開催され、ストラテジーのマイケル・セイラー氏らが出席。この法案では米政府が合計で仮想通貨ビットコインを100万BTC購入することなどが提案されている。
10:02
米国と英国、仮想通貨市場などで連携強化を協議=報道
ベッセント米財務長官、リーブス英財務相が仮想通貨分野での連携強化を協議した。リップル社なども出席した会合で、英米テックブリッジ関連で話し合いが行われた。
09:40
バイナンス、米司法省との監視官解除交渉が進行中=報道 
世界最大の仮想通貨取引所バイナンスが43億ドルの和解合意で課された外部監視官の要件が解除される可能性について米司法省と協議していることが報じられた。BNBが上昇。
08:40
サークル、ハイパーリキッド上でUSDC展開へ HYPE投資も実施
大手ステーブルコイン発行企業のサークルがデリバティブ取引DEX最大手のハイパーリキッドでUSDCのネイティブサポートを開始すると発表した。
08:10
米SECの仮想通貨ETFの新たな上場基準、10月にも適用開始か
Bitwiseの最高投資責任者は、米SECの仮想通貨ETF上場の汎用的なルールが10月にも適用される可能性があると分析。それによって多くの仮想通貨ETFが誕生する可能性があると述べた。
07:55
イーサリアム、DAT企業からの恩恵で優位性維持か スタンダードチャータード分析
スタンダードチャータード銀行のジェフリー・ケンドリック氏が、デジタル資産トレジャリー企業の台頭においてイーサリアムがビットコインやソラナより有利になると分析した背景と、mNAV低下による業界への影響について解説。
07:00
NYSE上場のクリーンコア、1億ドージコインを追加取得し総保有量6億DOGEを突破
NYSE American上場企業のクリーンコアソリューションズが16日に1億枚のドージコインを追加取得し、公式ドージコイン・トレジャリーの総保有量が6億枚を超えたと発表した。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧