はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用 WebX
CoinPostで今最も読まれています

米FDIC、「仮想通貨企業は保険適用外」と強調

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

FDICがファクトシートを発行

米連邦預金保険公社(FDIC)は29日、暗号資産(仮想通貨)企業は連邦保険の対象外だと再確認する文書を発表した。

FDICは28日、米FRB(連邦準備制度理事会)と共同で仮想通貨取引プラットフォームVoyager Digitalに対し、FDICの保険により保護されていると誤解を招く記述を削除するよう要請したばかりである。

関連米連銀、Voyagerの預金保険に関する声明を批判

FDICとは

正式名称は連邦預金保険公社(Federal Deposit Insurance Corporation)。被保険銀行における預金を保護するための預金保険業務等を行う米国政府の独立機関で、1929年の世界恐慌を教訓に、銀行預金の保護政策として1933年に設立された。

加盟銀行が仮に破綻した場合、預金口座が最大25万ドルまで補償する。

▶️仮想通貨用語集

FDICは次のように述べている。

一部の仮想通貨企業は、仮想通貨商品がFDIC預金保険の適用を受けることができると消費者に誤った説明をしている。この種の記述は不正確であり、預金保険に関する消費者の混乱を招き、損害を与える可能性がある。

このためFDICは今回「ファクトシート」を公開した形だ。FDICは「連邦法により、保険加入銀行および貯蓄組合に預けられている預金にのみ保険をかける」「仮想通貨企業などの銀行ではない事業体が発行する資産には保険をかけない」と再確認している。

預金保険は、保険加入銀行の「当座預金、普通預金、譲渡性預金などの商品に適用される」が、加入している金融機関が破綻した場合のみ対象となるとも続けた。「盗難や詐欺による損失は、他の法律で対処されるものだ」としている。

FDIC保険は、預金を最大約3,300万円(25万ドル)までカバーするものであり、1934年にFDICが預金保険を開始して以来、預金者が保険対象となる資産を失ったことはまったくないという。

一方でFDICは、この保険は「株式、債券、投資信託、コモディティ、仮想通貨などには適用されない」「仮想通貨のカストディアンや取引所、ブローカー、ウォレットプロバイダー、などノンバンク企業のデフォルトや倒産から資産を保護するものではない」と強調した。

預金保険めぐりVoyagerを批判

Voyager Digitalは、Three Arrow Capital(3AC)の破産など、仮想通貨業界に生じた債務不履行の連鎖により、破産申請を余儀なくされた企業だ。

FDICとFRBは、Voyagerが以下のような誤った記述や示唆を行っていたと指摘している。

  • Voyager自体がFDIC保険に加入している
  • Voyagerのプラットフォームで投資した顧客は、すべての関連資金についてFDIC保険の適用を受ける
  • Voyager自体の破綻に対してFDICが顧客に保険を提供する

実際、これらは間違いであり「Voyagerは、FRB監督下にあるメトロポリタン商業銀行で、顧客のために預金口座を保有しているものの、Voyager自体はFDICによって保険されていない」状況だ。このため、Voyagerが破綻した場合、そのプラットフォームで取引していた顧客が、FDIC保険を受けられるわけではない格好だ。

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
12/02 火曜日
18:36
AIがスマートコントラクト脆弱性6億9000万円分を発見 防御活用にも期待=レポート
Anthropicの研究で、AIエージェントがスマートコントラクト脆弱性6億9000万円分を発見。2025年3月以降の34件で460万ドル相当の攻撃に成功し、新たに2件のゼロデイ脆弱性も発見。攻撃収益は1.3カ月ごとに倍増しており、防御活用が急務に。
17:42
FRBが3年半にわたる量的引き締め(QT)終了、仮想通貨市場に流動性改善の可能性
米FRBが12月1日、3年半にわたる量的引き締め(QT)を終了した。約2.4兆ドル規模の資産縮小後、仮想通貨市場への流動性改善が期待される。2019年QT終了時はビットコインが短期下落後に上昇した経緯があるが、専門家は政策効果の遅延やインフレ動向など不確実性に慎重な見方も示している。
16:04
走行映像でGARコインを還元 ドラレコアプリ「セトラス」が地方創生DXモデルを始動
セトラスが市民のドラレコ映像を行政業務に活用し、専用暗号通貨「GARコイン」で報酬を還元する地方創生モデルを発表。実証実験に参加する自治体を3枠限定で募集している。
13:55
コインベースへの情報開示請求が過去最多の1.2万件、欧米で協力要請急増 実態判明
コインベースが2025年透明性レポートを公開し、60カ国以上から12,716件の情報開示請求を受領し、前年比19%増加となったと報告した。米国の件数がトップだが、米国外からの請求は53%を占め前年比2%増加した。
13:15
米FDIC、ステーブルコイン規制「ジーニアス法」運用規則案を12月下旬に公表予定
米FDIC代行議長がステーブルコイン規制「ジーニアス法」の運用規則案を今月に公表する予定だと表明。トークン化預金や仮想通貨業界のデバンキング問題についても対処を説明した。
12:29
カルシ、ソラナ上で予測市場トークン化を開始 仮想通貨の流動性取り込みへ
米予測市場カルシがソラナ上で予測市場契約のトークン化を開始。オンチェーン取引により匿名性が向上し、開発者のサードパーティ構築も可能に。評価額110億ドル、約3500市場を運営する同社は仮想通貨ユーザーの流動性獲得を目指す。
11:00
米トランプ政権の仮想通貨特命官サックス氏、利益相反報道を否定
米トランプ政権のAI・仮想通貨特命官デビッド・サックス氏がNYタイムズの利益相反報道を否定した。名誉毀損専門の法律事務所に対応を依頼し、倫理規定遵守を主張している。
10:40
ゴールドマンがイノベーター買収、ビットコイン連動ETFも取得で仮想通貨事業拡大
ゴールドマン・サックスがETF大手イノベーターを20億ドルで買収すると発表した。買収にはビットコイン連動ファンドQBFも含まれ、ゴールドマンの仮想通貨関連商品ラインアップが拡大。
10:14
リップル、シンガポールでライセンス範囲拡大 XRPとRLUSDによる決済事業を強化
リップルがシンガポール金融管理局から主要決済機関ライセンスの拡大承認を取得。XRPとRLUSDを活用した決済サービスを強化。アジア太平洋地域のオンチェーン活動は前年比70%増で、同地域での事業拡大を加速。
10:02
ビットコイン100万円幅急落、yETH流出事故で大規模清算|仮想NISHI
ビットコインは軟調な推移が続いている。1日には一時8万5,000ドルを割り込み、日本円ベースでも24時間比で100万円超の下落となった。背景には、イーサリアムが「フサカ・アップデート」を目前に控えロングポジションが積み上がる一方、Yearn FinanceでyETHの流出事故が発生し、ロングポジションの清算が連鎖したことがある。
09:20
リミックスポイント、12億円規模のWeb3関連事業投資を中止へ
リミックスポイントは、事前に予定していた12億円規模のWeb3関連事業投資の中止を決定。仮想通貨ビットコイン購入以外の調達資金使途を変更した。
08:40
ハッキング被害から3.7億円相当回収、ヤーン・ファイナンス
ヤーン・ファイナンスがyETH関連のハッキングで盗まれた資産のうち約240万ドル相当を回収した。回収作業は継続中で被害者への返還を予定している。
07:35
mNAV1倍割れでも「最後の手段」に、ストラテジーがビットコイン清算条件を明示
ストラテジー社のフォンレCEOがビットコイン売却の具体的条件を初めて明言した。株価が保有資産を下回り資金調達が不可能になれば売却も選択肢の1つとなる。
07:05
ストラテジー、約2240億円の米ドル準備金を確保
ストラテジー社は、優先株の配当と負債の利子の支払いのために約2,240億円の米ドル準備金を確保したことを発表。目的を説明し、仮想通貨ビットコインの買い増しも報告した。
07:00
チェーンリンク初のETF、NY証券取引所に上場予定
仮想通貨チェーンリンク(LINK)に投資する上場投資信託(ETF)が12月3日にニューヨーク証券取引所で取引を開始予定。NYSEアーカがグレースケール・チェーンリンク・トラストETFの上場を認証した。
通貨データ
グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧