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EU議会、仮想通貨課税についての決議案を採択

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

仮想通貨に対する課税規則を整備へ

欧州議会は4日、暗号資産(仮想通貨)課税に関する規則をEU加盟国内で整備する決議案を採択した。効率的に徴税するためにブロックチェーン技術を活用する内容も盛り込んでいる。

議会の本会議において、賛成566票、反対7票、棄権47票の圧倒的多数で可決された格好だ。決議案を主導したのは、中道右派である欧州人民党の議員、リディア・ペレイラ氏である。

決議案は、仮想通貨課税について「暗号資産は公正、透明、効果的に課税される必要がある」とした。臨時的な取引や小規模な取引については、簡易的な課税措置を検討することも当局に呼びかけている。

仮想通貨課税に関しては、主に次の事項を求めた。

  • EUの各加盟国が、仮想通貨に課税する方法を検討し、それらを評価するとともに、仮想通貨に関する脱税対策の方針を明らかにすること
  • 仮想通貨の明確な定義と、課税対象となる出来事の定義
  • 課税に関する行政協力指令を改正し、EU内での情報交換枠組みに仮想通貨を含めること

なお、「課税対象となる出来事」については「仮想通貨を法定通貨へ変換すること」が適切である可能性があるとしており、欧州委員会に対し、他の一般的な選択肢とともに、この選択肢を評価するよう求めている。

さらに、仮想通貨取引は国境を越える性質があるため、課税対象となる出来事がどこで発生したかを知ることも重要だと続けた。

なお日本では現時点で、仮想通貨同士を交換した場合も課税対象とみなされている。

日本暗号資産ビジネス協会(JCBA)は8月に、日本暗号資産取引業協会(JVCEA)と共同で、「2023年度 税制改正要望書」を公表。分離課税、法人税、資産税という3方面を要望骨子としていた。

関連:JCBA、金融庁に暗号資産の「税制改正要望」提出へ 例年以上に着目される理由 

ブロックチェーンを活用した徴税

EUの決議案は、効率的な徴税手段の1つとして、ブロックチェーンの活用を挙げた。ブロックチェーンは、「徴税の自動化、汚職の抑制、有形・無形資産の所有権の特定」などで役立つとしている。

決議案は、税務当局の分析能力を向上させるために、技術を利用する上でのベストプラクティスを特定する作業を行う必要があるとも述べた。また、欧州委員会に対して、ブロックチェーンの利用を課税分野に関する様々なプログラムに組み込んでいくよう求めている。

仮想通貨規制法案「MiCA」

EUは、包括的な仮想通貨規制法案「MiCA」の議論を終えたところだ。

仮想通貨企業が、事業運営のためにEU域内でライセンスを登録することや、消費者保護のための厳格な要件も規定している。さらに欧州議会のStefan Berger議員によると、仮想通貨企業は将来的に、エネルギー消費量など環境への影響に関する情報を開示することになる見込みだ。

最終案では、ステーブルコインに対する制限が緩和されたと報じられた。

関連:EUの仮想通貨規制法案MiCA、ステーブルコイン制限を緩和か

ステーブルコインとは

価格が常に安定している(stable)仮想通貨を指す。ステーブルコインは暗号資産の一種で、BTCやETH、XRPなど変動性のある資産とは異なり、米ドルなどに裏付けられその価値($1)を保つことが目的だ。米ドルの裏付けによるステーブルコイン(USDT・USDC)のほか、DAIやUSTといったアルゴリズムを利用するステーブルコインもある。

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