はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用 WebX
CoinPostで今最も読まれています

インド準備銀行、CBDCレポート発表 仮想通貨へ批判的姿勢を維持

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

仮想通貨のリスクを再度指摘

インド準備銀行(RBI)は7日、中央銀行デジタル通貨(CBDC)についてのレポートを発表した。その中で、暗号資産(仮想通貨)に対する批判的な認識を改めて明らかにしている。

インド準備銀行は、「即時決済やモバイル決済など決済ソリューションの革新が起きる中、世界の中央銀行は技術革新との連続性を維持するためにCBDCの恩恵やリスクを探求している」と指摘。インド準備銀行も、これからCBDCの実証実験を行っていくと述べた。

インド準備銀行が2022年度中にCBDCのテストを開始することは9月に報じられている。

関連インド準備銀行、2022年度にCBDCの実証試験を開始予定=報道

一方で民間の仮想通貨についてレポートは次のように批判的な見解を示した。

インド準備銀行は、これまでも一貫して仮想通貨に様々なリスクがあることを強調してきた。

仮想通貨は、金融部門に悪影響を及ぼして、インドの金融およびマクロ経済の安定を損なう。さらに、仮想通貨が広範に普及すると、金融当局による金融政策の決定や規制の力を低下させ、国内金融システムの安定に深刻な課題をもたらす可能性がある。

こうした背景から、「国民にリスクのない中央銀行のデジタル通貨を提供する責任がある」と論じる形だ。CBDCにより、民間仮想通貨がもたらす社会的・経済的な損害を回避して消費者保護を確保しつつ、仮想通貨の持つような利点を提供することが可能だとしている。

CBDCとは

各国・地域の中央銀行が発行するデジタル化された通貨を指す。「Central Bank Digital Currency」の略である。仮想通貨との大きな違いは、CBDCは法定通貨であること。通貨の管理や決済等においてコスト削減や効率性向上が期待できる一方で、個人情報やプライバシーの保護、セキュリティ対策、金融システムへの影響など考慮すべき課題は多い。

▶️仮想通貨用語集

インドでは仮想通貨をめぐる方針が不透明な状況が続いていたが、最近は仮想通貨を禁止するよりも規制する方向を示してきた。

インド政府は4月1日より、仮想通貨所得に30%の税金を課す法律を施行している。7月1日からは、仮想通貨を法定通貨ルピーや別の仮想通貨と交換する取引について、1%の源泉徴収税も導入した。

関連インド下院、仮想通貨所得に30%課税する法案を可決

CBDCの実証実験を予定

CBDCについてインド準備銀行は、今後導入に向けて段階的に取り組んでいきたいとの方針を示している。様々な採用事例に応じて、複数の技術的な選択肢をテストし、その結果に基づいて、最終的なアーキテクチャを決定する見込みだ。

銀行間取引などに使うホールセール型と、消費者が使うリテール型、どちらについてもプロジェクトを進めていく。ホールセール型では口座ベース、リテール型ではトークンベースのCBDCが考えられている。

インド準備銀行は、パイロットテスト(実証実験)の段階では、多様で大規模なユーザー層によるテストを行うと説明。インドでCBDCがどのように使われる可能性があるかを理解するために、テスト参加者には、所得、識字レベル、地域、性別、年齢層などが異なるユーザーを含める方針だ。

技術面については、「分散型台帳(DLT)、中央集権型、それらのハイブリッド型」のどれを採用するか、さらにトークン作成プロセス、偽造防止技術、セキュリティなど様々な事項を検討しているところだとしている。

さらに、国際的に、各国のCBDC開発状況を注視し続け、CBDC関連の国際会議や議論、ワーキンググループへ参加していくことにも触れた。

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
11/28 金曜日
19:05
Secured Finance(セキュアード・ファイナンス)とは?JPYCの運用方法を徹底解説
Secured FinanceでJPYCを使った固定金利運用が可能に。満期と金利が事前確定する仕組み、メタマスクの準備から貸し出し・借り入れの手順、リスクまで初心者向けに詳しく解説。
18:47
ゆうちょ銀行のトークン化預金が不動産決済に進出
シノケングループ、ゆうちょ銀行、ディーカレットDCPの3社がトークン化預金の活用に向けた基本合意書を締結。賃貸管理における月次賃料の支払いをユースケースに、決済の自動化・効率化を検証する。2025年12月末に実証実験を完了し、2026年以降の本格導入を目指す。
18:01
価格急騰で注目を集めた仮想通貨ジーキャッシュとは
価格急騰で注目を集めたプライバシー銘柄の仮想通貨ジーキャッシュ(ZEC)の将来性を徹底解説。買い方や技術、注目点、リスクまでわかりやすく説明します。
17:29
英国、DeFi預け入れ時の課税を繰り延べへ 売却時まで納税義務を先送り
英国歳入関税庁が11月27日、DeFi預け入れ時の課税を実質売却時まで繰り延べる税制改革案を発表。アーベやバイナンスなど業界大手32団体が支持。利用者の税務負担軽減へ。
17:13
bitFlyer、法人向け「アセットロックサービス」提供開始 期末時価評価課税の適用除外に対応
bitFlyerが法人向け「アセットロックサービス」を開始。暗号資産を1年以上ロックすることで期末時価評価課税の適用除外要件を満たし、含み益への課税を回避できる。対象はBTC・ETH・XRPの3銘柄。
15:38
Soneium基盤のファンダムアプリ「IRC APP」公開 SNS応援をオンチェーン管理
IRC 2026公式アプリ「IRC APP」がSoneium基盤で公開。SNS応援活動をAIがスコア化し、チケット先行購入や優先入場などイベント当日の特典に変換。6万人が参加したベータ版実績を持つファン参加型プラットフォーム。
14:30
ブータン政府が320ETHをステーキング、BTC保有と併せ仮想通貨準備金戦略を拡大
ブータン政府はFigmentを通じて320ETH(約1.5億円)をステーキングした。世界初となる国民デジタルIDのイーサリアム統合、6,154BTC(876億円相当)の保有、観光業へのバイナンスペイ導入など、小国ながら先進的なブロックチェーン戦略を展開している。
13:30
トム・リー率いるビットマイン、押し目買いで70億円相当のイーサリアムを追加購入
ビットマイン・イマージョンが27日、70億円相当のイーサリアムを追加購入した。これは同社の毎週の購入パターンと一致。先週まで保有するETHは363万枚を超え供給量の3%に到達。
13:10
途上国インフレが仮想通貨の促進要因に 今年のチェイナリシス「グローバル仮想通貨採用指標」
チェイナリシスの2025年仮想通貨採用指標でインドが首位に。各国でインフレがステーブルコインなど仮想通貨の需要を喚起している。日本はAPAC地域で最高成長率を記録した。
12:46
トム・リー氏、ビットコイン年末25万ドル予想を軟化 史上最高値更新は「可能性ある」
ビットマインのトム·リー会長が年末25万ドルという強気予想を初めて軟化。10月に200万口座が消滅した史上最大の清算イベント後、年末10万ドル突破は「非常に可能性が高い」と予想を下方修正したが、楽観的な見方は維持している。
11:35
欧州最大級の資産運用会社アムンディ、イーサリアム上で初のトークン化ファンドを運用開始
欧州最大級の資産運用会社アムンディが、マネーマーケットファンドの初のトークン化シェアをイーサリアムブロックチェーン上で開始した。24時間365日の運用が可能になり、投資家は従来型とトークン化の両方でファンドにアクセスできる。
11:26
Visa、中東欧・中東・アフリカでステーブルコイン決済を拡大 Aquanowと提携
決済大手Visaが27日、Aquanowと提携し中東欧・中東・アフリカ地域でステーブルコイン決済を拡大すると発表。USDCを活用し、コスト削減と決済時間短縮を実現。世界のステーブルコイン市場は5年で10倍に成長。
10:25
USDT発行のテザー、ウルグアイのBTCマイニング施設を閉鎖 高コストで採算合わず
ステーブルコインUSDT発行のテザー社がウルグアイでのBTCマイニング事業を停止した。電力コストが折り合わなかったことを理由としている。7月にはブラジルでの計画を発表していた。
09:45
ヴィタリック、計1億円超相当のETHをプライバシー領域のプロジェクトに寄付
仮想通貨イーサリアムのヴィタリック・ブテリン氏は、プライバシー機能を持つメッセージアプリSessionとSimpleXにそれぞれ6000万円相当のETHを寄付した。期待する点を説明している。
08:55
トランプ関連プロジェクトと提携のALT5シグマ、CEO解任 内部混乱が明らかに
ナスダック上場のALT5シグマが、トランプ前大統領の家族が支援するワールドリバティファイナンシャル(WLFI)との提携後、株価が80%下落し内部混乱に陥っている。CEOや複数の幹部が解任され、規制当局の調査やルワンダでのマネーロンダリング有罪判決も明らかになった。
通貨データ
グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧