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加納JBA代表理事、税制改正要望を提出

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

税制改正要望 3つの骨子

一般社団法人日本ブロックチェーン協会(JBA)の加納裕三代表理事は22日、金融庁担当の鈴木英敬内閣府大臣政務官を表敬訪問し、暗号資産(仮想通貨)に関する税制改正要望を提出した。

要望の骨子は以下の通りである。

  1. 仮想通貨を発行・保有する法人への期末含み益課税の撤廃
  2. 申告分離課税・損失の繰越控除の導入
  3. 仮想通貨同士の交換時における課税の撤廃

(1)企業保有トークンの評価方法見直し

JBAは、期末の時価評価による課税を撤廃し、帳簿価額による評価とすることを求めた。

現状では、企業が発行・保有する仮想通貨が短期売買商品等に分類されており、期末の時価評価で課税されている。つまり、実現していない含み益に課税されてしまう。

このことで、Web3企業は、自社保有の仮想通貨にかかる税金を支払うために、手元の仮想通貨を売却せざるを得ない。自ら発行したトークンを売る場合には、自らが売り圧となってしまう状況も生じる。

さらに、Web3企業では、トークンを開発チームやコミュニティ、投資家などにどのような割合で配分するか(トークンアロケーション)を参加者に対して示すことが一般的だ。保有トークン売却を迫られると、トークンアロケーションの実現も困難になり信用を失ってしまう。

こうしたことはスタートアップ企業の障害になっており、Web3企業や人材の海外流出につながっていると指摘されているところだ。

(2)申告分離課税

JBAは、仮想通貨取引の利益に対する課税を、総合課税から申告分離課税に変更し、税率を20%とすることを求めた。あわせて、損失を3年間繰り越して、翌年以降の仮想通貨所得から控除することができるようにすることも要望している。

日本の現状としては、仮想通貨取引利益は、主に雑所得として分類され、他の所得と合わせて総合課税されている。そのため、税率は所得税・住民税と合わせて最高で約55%にも達する。損失の繰り越しも認められていない。

なお、株式など他の資産の場合は、申告分離課税で20%の税率であり、損失繰り越しも認められている状況だ。

JBAは、個人による仮想通貨投資が萎縮し、NFT(非代替性トークン)なども含むWeb3経済圏の好循環の妨げになっていると指摘。また、海外の仮想通貨取引所の利用を助長することになり、国外への資産流出を招いているとも述べた。

出典:JBA

JBAは、要望書にアンケート結果も掲載。回答者の54%以上が、20%の申告分離課税となった場合には海外取引所から資産を移すと答えていた。

(3)仮想通貨同士の交換に対する課税撤廃

JBAは仮想通貨同士の交換に対する課税の撤廃を求めている。現状では、仮想通貨同士を交換した場合でも、含み益について所得税が課税される仕組みだ。

JBAはこの問題点として、「Web3時代の決済では、仮想通貨同士の交換が経済圏の主流となる可能性が高い」と指摘。トランザクションが行われるたびに納税計算を行うと非常に煩雑になり、ブロックチェーンや仮想通貨の持つ利便性が損なわれてしまうとしている。

関連:仮想通貨の法人課税改正案を提出 財務省、令和5年度税制改正要望を公開 

Web3とは

現状の中央集権体制のウェブをWeb2と定義し、ブロックチェーン等を用いて非中央集権型のネットワークを実現する試みを指す。代表的な特徴は、仮想通貨ウォレットを利用したdAppsへのアクセスなど、ブロックチェーンをはじめとする分散型ネットワークのユースケースがある。

▶️仮想通貨用語集

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