はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 取引所 WebX
CoinPostで今最も読まれています

DeFi融資大手Aave、設計が悪用され約2.4億円の貸し倒れ

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

Aaveでの取引戦略

主要なDeFi(分散型金融)レンディングプロトコルAaveが、その基本構造の隙を突く攻撃により約2.4億円(170万ドル)の不良債権を抱える事態が発生した。

攻撃の実行者は、過去に別のDeFiプロトコルMango Marketsへの攻撃で約70億円の収益を得ていたアブラハム・アイゼンバーグ氏であることが各種データから指摘されている。

手法について簡略化すると、攻撃者はAaveで大量のCRV(分散型取引所Curveのトークン)を借り入れ、売却して得たUSDCを再度Aaveにデポジットして再度CRVを借り入れる。この作業を繰り返してCRVの価値を徐々に下落させ、その後買い戻しに転じたとされる。

ブロックチェーン分析会社のArkhamによると、攻撃者は6日かけて、約90億円(6,360万ドル)相当のUSDCを担保に約9,200万CRV(5,000万ドル強)のショートポジション(売り建て)を築いたという。

AaveではUSDCを担保に評価額の87%まで資産を借りられる。そして、CRVの価格が閾値まで上昇するとAaveの清算ボットが発動し、担保のUSDCを清算してCRVを市場で買い戻そうとする。

しかし、DEX市場にCRVの十分な流動性はないため、買い戻しプロセスに合計50分以上かかり、385回に分けて清算トランザクションが決済された。結果的に、価格の急変動による差(スリッページ)が生じて、Aaveには264万CRV(約170万ドル)の不良債権が残された。

6日間の継続的な売却、おそらく攻撃者の買い仕掛けによる反転上昇、そして清算ボットの買い戻しにより、CRVトークンは過去1週間に以下のような価格変動を示している。22日未明には、最低値0.4ドルから最大値0.7ドルまで75%上昇した。

出典:Binance

関連:先週不正流出したMango Markets、被害者に返済計画

Aaveの対応

なお、攻撃者は初めからローンを返済するつもりはなかったと見られ、ショートと併せてロング・ポジション(買い建て)を同時に有し、年利約600%もの借り入れコストと担保USDCの損失を差し引いても、わずかながら収益を得た可能性が指摘されている。

アブラハム・アイゼンバーグ氏は過去にAaveの構造上の欠陥に関する攻撃設計図を公表しており、本件はそれを実演したものと見受けられる。

同氏はこの作業を「Profitable Trading Strategy(有益な取引戦略)」と呼んで「攻撃」と区別しているが、より重要な問題はAaveの他のプールや別のレンディングプロトコルでも通用してしまうことである。

一方、Aaveチームは、CRVプールの不良債権は、プロトコルのトレジャリー(財務)でカバーできると述べている。今回の事件を受けて、USDC担保のローン率の引き下げ、流動性の低いトークンの借り入れ上限、ローンレバレッジの抑制などの対策が既に提案されており、Aaveコミュニティで議論していくとツイートで述べている。

関連:AaveDAO、v3開発貢献者に約2,200万円の事後報酬を検討へ

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
06/04 木曜日
10:44
グレースケール、BNB現物ETFの修正申請を3度目提出 ティッカー「GBNB」
グレースケールが6月3日、BNB現物ETFのS-1修正申請(第3弾)をSECに提出した。ティッカーシンボルは「GBNB」に決定。手数料は未開示のままで、審査プロセスが継続している。
10:05
マスターカード、ステーブルコイン対応で決済機能拡張 USDC、PYUSD、RLUSDなどに対応
決済大手マスターカードが、USDCやRLUSDなど規制対象ステーブルコインを用いた決済・清算機能の拡張を発表した。米国・中南米を皮切りにグローバル展開を目指す。
09:03
イーサリアム最大保有企業ビットマイン、年利9.5%優先株を発行へ 
ビットマインが年利9.5%の永続型優先株300万株の新規発行をSECに申請。ETHステーキング年間収益は約2.76億ドルと試算。NYSE上場銘柄「BMNP」として取引開始予定。
08:15
カルシ、ビットコイン無期限先物を正式提供 米規制市場で初
予測市場プラットフォームのカルシが、商品先物取引委員会の承認を得てビットコイン無期限先物の提供を開始。期限なし・当面手数料無料で提供する米初の規制対応商品。競合のポリマーケットも招待制でテスト中、数週間内の一般公開を予定している。
07:55
ベッセント財務長官、クラリティー法の夏までの成立を要請 ビットコイン準備金も「着実に前進」
この記事のポイント ベッセント財務長官、クラリティー法の夏季成立を上院に要請 戦略的ビットコイン準備金はベストプラクティス重視で慎重に整備中 公聴会でクラリティー法成立を強く要…
06/03 水曜日
18:18
バックパック、米株とトークン化証券を統合する証券基盤を発表 BPも大幅高
仮想通貨取引所バックパックが証券プラットフォーム「Backpack Securities」を発表。米株の実物保有とソラナ上のトークン化証券の相互変換に対応し、Sunriseと提携。ブローカレッジ機能は6月から段階的に展開する。
18:00
なぜセキュリティを入れても流出するのか 注意力に頼らないデジタル資産管理
なぜセキュリティを入れても流出するのか。担当者の注意力に頼る運用の限界を、国内の実例と2026年の金商法移行を踏まえて整理。組織・個人が今そなえるべきデジタル資産の管理体制をわかりやすく解説します。
17:13
クジラ、1週間で2.4万BTCのビットコイン売却 小口投資家は逆に積み増し=Santiment
オンチェーン分析のSantimentが6月3日に報告。BTCが直近1週間で13%下落した背景に、10〜1万BTC保有のクジラ・サメ層による2万4602BTCの売却圧力。一方、0.01BTC未満の小口は61BTCを積み増した。
16:53
アライドアーキテクツ、ストラテジー社優先株担保のステーブルコイン「Apyx」運用開始 目標利回り13%
アライドアーキテクツが、ストラテジー社の優先株STRCを担保とした利回り付きステーブルコイン「Apyx」の自社運用を6月より開始。シンガポール子会社経由でapyUSDを保有し、ドル建てのインカム収益取得を目指す。
14:45
ビットマインとストラテジー、含み損がそれぞれ89億ドル・76億ドルに=Lookonchain
オンチェーン分析のLookonchainが公開したデータによると、トム・リーのビットマインはETH541万枚で約89億ドル、マイケル・セイラーのストラテジーはBTC84万枚で約76億ドルの含み損を抱える。ETH・BTC相場の急落が両社の保有コストを直撃。
14:20
ビットコイン低迷の真因は「米株への資金集中」=バイナンス・リサーチが分析
バイナンス・リサーチは、最近のビットコイン価格低迷の原因を分析した。仮想通貨固有の問題ではなく、CBOE分散指数(DSPX)が史上3番目の高水準を記録するなか、AI・防衛・エネルギー株への資金集中がBTC市場から流動性を奪っている構図があると指摘している。
13:45
上場ビットコインマイナーのハイブ、年間売上高470億円突破 AIインフラ拡大
仮想通貨ビットコイン採掘企業ハイブが2026年3月期の通期決算を発表。売上高は前年比158%増加。BTCマイニングの拡大に加え、HPC・AI事業も成長している。
13:25
グレースケールHYPE現物ETF「HYPG」が6月4日に取引開始、米国で3本目のHYPE現物ETF上場に
グレースケールのHYPE現物ETF「HYPG」が6月4日にナスダックで取引を開始する。スポンサーフィーは0.29%で競合2本を下回り、直接保有とステーキング収益の両立を特徴とする。
12:13
コインベース、仮想通貨ENA購入でエテナに出資 提携も発表
エテナとコインベースが提携し、1億人超のユーザー基盤を活用したオンチェーン金融・貯蓄サービスの拡大に乗り出す。コインベース・ベンチャーズはENAを公開市場で取得し、初の投資に踏み切った。最初の取り組みは来週開始予定。
11:20
仮想通貨相場の冬に変化の兆候か、ビットワイズ幹部が指摘
ビットワイズの最高投資責任者は、仮想通貨市場について3つの見解を共有した。仮想通貨投資が逆張り投資になりつつあることや相場の冬に変化の兆候があることなどを指摘している。
今から始める仮想通貨特集
通貨データ
重要指標
一覧
新着指標
一覧