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欧州中銀総裁「仮想通貨規制の拡大が必要」 FTX破綻受けて

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

「仮想通貨への規制拡大が必要」

欧州中央銀行のクリスティーヌ・ラガルド総裁は29日、暗号資産(仮想通貨)取引所FTXが破綻したことを受けて、より広範な仮想通貨規制が必要だと述べた。

欧州議会の経済金融委員会で開催された公聴会でスピーチを行い、質疑応答でFTXについて言及している。

ラガルド氏は、FTXの経営破綻は取引所の「安定性と信頼性」の問題に光を投げかけるものであり、仮想通貨への規制強化の一環として、「MiCA IIが必要だろう」と発言した。

関連:仮想通貨市場に激震、アラメダショックとFTX騒動の動向まとめ

EUでは、包括的な仮想通貨規制法案「MiCA」の最終的な採択が間近である。ラガルド氏は、今後、現在MiCA法案で規定されているよりもさらに規制を拡大する必要性があることを訴えた格好だ。

欧州議会の広報担当者によると、MiCAの最終投票は2023年2月に行われる可能性が高い。欧州議会と理事会で採択された後には、EUの官報に掲載され、規則制定プロセスが開始される見込みである。

関連:欧州の大型仮想通貨法案MiCA、最終投票は2023年か=報道

MiCAとは

英語で「Market in Crypto Assets」の略。EUが2020年に発表した包括的な仮想通貨規制案である。ステーブルコインやその他のデジタル資産取引の規制に重点を置いており、ライセンス制度や消費者保護要件なども定めている。

▶️仮想通貨用語集

DeFiなどへも規制拡大を唱える

ラガルド氏は6月時点でも、MiCAを将来的に拡大する必要性があると述べており、以下の4点が中心になり得ると提案していた。

  • 伝統的な金融機関との相互接続リスクへの対応
  • ステーキングとレンディングに対する規制
  • 仲介者が存在しないDeFi(分散型金融)への規制
  • 発行者を特定できない仮想通貨の発行に対する規制

デジタルユーロについて

ラガルド氏は29日、欧州の中央銀行デジタル通貨(CBDC)についても言及した。将来的に、欧州中央銀行(ECB)がデジタルユーロを使ったデジタル決済を市民に提供することになるだろうと述べている。ECBがそのようなデジタル決済手段を提供しなければ、「他の誰かがその位置を占めてしまうだろう」と警戒する形だ。

EUはデジタルユーロについて、2023年10月までを調査期間としており、この期間が終了した後に、正式にデジタルユーロの開発を開始するかを判断する見込みである。

ECBは9月、デジタルユーロのテストを行うため、IT大手アマゾンなど参加企業を5社選んだことを発表した。デジタルユーロのために開発されている技術が、各企業のシステムと、どれくらい適合できるかをテストする。

Eコマース決済、P2P(ピアツーピア)決済、販売時点情報管理システム(POS)決済などが導入事例として試験されるものだ。

関連:アマゾンら5社、デジタルユーロの実験参加へ

CBDCとは

各国・地域の中央銀行が発行するデジタル化された通貨を指す。「Central Bank Digital Currency」の略である。仮想通貨との大きな違いは、CBDCは法定通貨であること。通貨の管理や決済等においてコスト削減や効率性向上が期待できる一方で、個人情報やプライバシーの保護、セキュリティ対策、金融システムへの影響など考慮すべき課題は多い。

▶️仮想通貨用語集

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