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来年度税制改正、仮想通貨法人税のルールを一部見直しへ

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

仮想通貨法人税のルールを見直し

企業が自社で発行した暗号資産(仮想通貨)を期末時価評価課税の対象から除外するルールは、与党の令和5年(2023年)度税制改正大綱に盛り込まれることがわかった。

税制改正大綱は正式には16日にもまとまるとみられている。そのため、まだ全体の内容は公開されていないが、自民党のWeb3プロジェクトチーム(PT)が本内容を明らかにした。

現行法では企業が仮想通貨を保有している場合、期末時に含み益に課税される。このルールが企業の負担になり、ブロックチェーンのイノベーションを阻害していると長期に渡って指摘されてきた。今回の税制改正では業界団体に加えて金融庁と経済産業省が、自社発行分の対象除外を要望している。

関連:仮想通貨の法人課税改正案を提出 財務省、令和5年度税制改正要望を公開

今後の流れは、与党がまとめた税制改正大綱を踏まえ、「税制改正の大綱」を閣議に提出。その後、閣議決定された税制改正の大綱に沿って、財務省が改正法案を作成し、国会で審議。そして、国会で改正法案が可決されれば、改正法に定められた日から法律が施行される。

現在、マクロ経済やテラ騒動、仮想通貨取引所FTXの破綻などを背景に、仮想通貨業界は「冬の時代」と呼ばれているが、Web3PTは昨日まとめた中間提言で、以下のように述べた。

これまでも新たな技術が生まれ、市民権を得る過程では、市場の乱高下や市場・ルールの未発達ゆえの不正など、多くの困難を乗り越えてきた。熱狂の反動を耐え抜いた起業家たちが、次代を担う創造的なビジネスを数多く生み出してきた。

逆風を迎える今こそ、技術の本質を見つめ直し、事業投資の目利き力を磨き、安心・安全なWeb3エコシステムの構築へと事業環境の整備を加速しなければならない。

関連:加納JBA代表理事、税制改正要望を提出

大綱に含まれなかった内容

一方で、Web3PTや仮想通貨業界から要望を伝えていても、以下等の内容は今回の税制改正大綱に含まれていないと説明されている。

  • 他社が発行した仮想通貨のうち、短期売買目的でないものを法人税の期末時価評価課税から除外する
  • 個人の仮想通貨取引により生じた損益は、20%の税率による申告分離課税の対象とする
  • 仮想通貨同士の交換による損益を非課税とする

他社が発行する仮想通貨の保有については、税法と会計のルールが一致しなくなるという問題があるようだ。この点について、Web3PTは以下のように提言した。

税法と会計のルールが一致しないことは他の場面でも見られることであるし、仮想通貨の期末時価評価課税に関して税法と会計のルールが一致しなくても実務上大きな問題は生じないと考えられる。

トークン保有目的が多様化している現状を考えれば、活発な市場が存在する仮想通貨について、保有目的にかかわらず時価評価の対象とする会計のルールこそ見直すことが検討されるべきである。

また、仮想通貨取引の課税ルールについては、デリバティブ取引も申告分離課税の対象にすべきと提言。そして、取引の課税ルールの見直しについて、以下のように提案した。

諸外国における個人の取引に関する課税上の取り扱いとの比較検討を行う必要がある。

また、納税者の税務申告や国家の税収にどのような影響を与えるかについても検討する必要がある。

デリバティブとは

仮想通貨や株式といった元になる資産から派生(=derivative)した金融商品のこと。代表的なデリバティブ取引には、先物取引やオプション取引がある。

▶️仮想通貨用語集

関連:「NFTを国の成長戦略に」自民党デジタル社会推進本部・平将明議員インタビュー

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