今週(12/31(土)〜1/6(金))の仮想通貨相場
国内大手取引所bitbankのアナリスト長谷川氏が今週のビットコインチャートを図解し、今後の展望を読み解く。
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bitbankアナリスト分析(寄稿:長谷川友哉)
12/31(土)〜1/6(金)の週次レポート:
今週のビットコイン(BTC)対円は上昇し、先月20日ぶりに226万円にワンタッチした。6日正午時点では、225万円周辺で推移している。
年始のBTC対円相場は小動きながらもソラナ(SOL)やライトコイン(LTC)といったアルトコイン相場の上昇に支えられ底堅く推移すると、4日に220万円を回復し、米株の上昇を追い風に225万円にタッチした。
一方、5日未明に公開された12月の米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨で、会合参加者らのインフレに対する懸念が強く、利上げ継続と高金利長期維持の可能性が示され、BTC相場は反落。
その後、BTC対ドルは16,800ドル周辺で揉み合う展開が続いているが、外国為替市場でドル円相場が上昇したことで、円建てのBTC相場はジリ高基調となった。
5日にADPが公開した全米雇用レポートでは、民間部門雇用者数が23.5万人増と、市場予想の15万人を大きく上回ったことでリスクオフムードが広まったが、ドル円相場が一段と上昇したことで、BTC対円は226万円にワンタッチ。足元では225万円周辺で揉み合っている。
ボラティリティが低下したことで、BTC対円は円安進行の恩恵を受けやすくなっているが、本日(6日)の米雇用統計が強目に出れば、BTC対ドル相場の下落に連れて上値を重くすると指摘される。
近頃のADPのレポートは、雇用統計の先行指標としては高い精度があるとは言い難いものの、失業保険の新規申請件数が11月頃から低下していることに鑑みれば、雇用統計における12月の雇用者数増加ペースは大した鈍化は期待できないか。
仮に結果が弱めに出れば、BTC相場は1.7万ドル回復が視野に入るが、リセッションへの懸念も燻る中、動きが読みづらい状況は続きそうだ。
年末に引き続き、BTC先物の資金調達率はプラス圏での推移が続いており、市場が買い持ちに偏っていることが示唆されている。こうした状況で相場が下落すれば、ロングの投げで安値を広げる可能性があるため注意したい。
ただ、来週には12月の米消費者物価指数(CPI)の発表も控えており、10月、11月と同様に顕著な低下が確認されれば、BTC相場の支えとなろう。
関連:bitbank_markets公式サイト
前回のレポート:節目回復うかがうビットコイン、年明けにはFOMC議事要旨