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中国、デジタル人民元にスマートコントラクト機能を導入 消費者保護を強化へ

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

CBDCにスマートコントラクトを導入

中国政府は、デジタル人民元のスマートコントラクト機能を有効にした。今回のスマートコントラクトは、電子商取引プラットフォームで注文情報を自動的に識別するもので、消費者は抽選でお金をもらうことができる。

このスマートコントラクトは、食品から各種チケットまで取り扱う中国の大手Eコマースプラットフォーム美団(Meituan)で展開されるものだ。

消費者がMeituanで商品を注文し、デジタル人民元ウォレットを使用して支払うと、スマートコントラクトは注文情報を識別。もし、ある店舗や商品名など特定のキーワードが含まれていた場合、消費者のウォレットにデジタル人民元が配布される。

毎日、合計約17万円(8,888元)の当選金が用意されており、これが当選した消費者の間で分配されることになるシステムだ。キーワードは毎日変わる。

デジタル人民元とは、2014年より中国人民銀行が開発しているCBDC(中央銀行デジタル通貨)。2020年後半より、中国各地で大規模な実証実験が行われているところだ。

デジタル人民元は、e-CNYやe-Yuan、DCEP(Digital Currency/Electronic Payment)などとも呼ばれている。

スマートコントラクトとは

あらかじめプログラムされた条件に応じて、自動的に契約を執行する仕組みを指す。スマートコントラクトは、設定されたお金を投入し、希望する商品のボタンを押すと自動的に売買が行われる「自動販売機」に例えられることが多い。契約を締結する際には、仲介者や契約書作成などの事務作業が必要になる場合が多いため、自動的に契約を執行できるようにすることで、効率性向上やコスト削減などが期待できる。

▶️仮想通貨用語集

事前支払いソリューションも導入済

中国人民銀行のデジタル通貨研究所は、2022年9月に、デジタル人民元ウォレットに関して、スマートコントラクトを用いた事前支払いソリューションも発表していた。

同研究所のDi Gang副所長によると、このソリューションでは、消費者が前払いしたお金は、事業者がサービスや商品の提供を完了する前の段階では、消費者の口座に保管されることになる。

サービスや商品の提供を完了した後に、システムが事業者の口座にお金を振り込む仕組みで、事業者の側が消費者のウォレットからお金を引き出すことはできない。

従来のプリペイド(事前支払い)方式では、前払いされたお金が、サービス提供の前の段階で企業の口座に入れられていた。Gang氏は、このために消費者の権利が危険にさらされる可能性があったと述べていた。

このソリューションは詐欺や契約違反のリスクを低減し、消費者の権利保護を強化するのに役立つとされている。現地の専門家には、人民元のスマートコントラクト機能の可能性の一つとして注目されているところだ。

現在、すでにこの前払いシステムは教育分野で利用されている。生徒がレッスンを受けるたびに教育機関に支払う仕組みで、レッスン完了前の段階では、そのお金は消費者に帰属することになる。

Gang氏は、教育分野から小売、ケータリング、スポーツなど、より多くの分野で事前決済ソリューションを順次拡大していくとも説明していた。今回のMeituanプラットフォームでの導入も、その一環とみられる。

中国人民銀行の、Fan Yifei副総裁も昨年、デジタル人民元のスマートコントラクトは、デジタル経済の発展や、取引の透明性の向上、契約違反リスクの低減、業務効率の向上、規制能力の最適化などに役立つだろうと述べていた。

デジタル人民元を公式統計に包摂

中国人民銀行は今月、デジタル人民元を初めて公式統計に組み入れた。12月末時点でのe-CNY(デジタル人民元)の流通量は、136億1,000万元(約2,600億円)で、M0(中央銀行が保有する現金と準備金)全体(10兆4,700億元/約200兆円)の0.13%を占めていたと発表している。

関連:中国人民銀行、CBDCを初めて「公式統計」に含める

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