はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 取引所 WebX
CoinPostで今最も読まれています

レイヤーゼロ(LayerZero)とは?特徴・仕組み・将来性を解説 有望プロジェクトが創る未来

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

LayerZero(レイヤーゼロ)は、異なるブロックチェーン同士を安全かつ低コストでつなぐ相互運用性プロトコルです。従来のブリッジが抱えるセキュリティやコスト課題を解決し、Web3インフラの基盤としての評価を高めています。

2025年にはブリッジ「Stargate(スターゲート)」の買収や、ZROトークンのバイバック(買い戻し)も注目を集めています。本記事では、レイヤーゼロの仕組みからZROトークンの特徴、将来性まで詳しく解説します。

💡この記事でわかること
  1. レイヤーゼロ(LayerZero)とは?
  2. レイヤーゼロの仕組みと技術
  3. ZROトークンとは?買い方
  4. バイバックの仕組み
  5. 将来性・リスク

レイヤーゼロ(LayerZero)とは?

LayerZero(レイヤーゼロ)は、異なるブロックチェーン同士を安全かつ低コストでつなぐ相互運用性プロトコルです。現在、約165のチェーンに対応し、合計1.5億件を超えるクロスチェーン処理を支えています。

運営元の「LayerZero Labs」はカナダに拠点を置き、2022年3月には複数の大手VCから約165億円を調達。2025年4月にはa16zから約80億円の追加投資を受けるなど、有望なプロジェクトとして注目を集め続けています。

dAppsの開発者はレイヤーゼロを使用することで、複数の異なるチェーンを統合した「オムニチェーンアプリ」を構築できます。ユーザーがチェーンの違いを意識せずにDeFiを使えるようにする、Web3の基盤インフラとしての役割を担っています。

レイヤーゼロの技術を活用したブリッジ「Stargate」の使い方・手順については「ブリッジとは?」をご覧ください。

従来のブリッジの課題とレイヤーゼロの解決策

ブロックチェーン技術は単一のネットワーク内、もしくは同様の規格を持つネットワーク間においては極めてスムーズなコミュニケーションを実現します。しかし、基本的にブロックチェーンによるネットワークは自己完結型の設計なため、規格の異なるネットワーク間の相互運用には適していません。

そこで従来、dAppsへの複数チェーン統合や、異なる規格のチェーンをまたいだトークン転送を行うために用いられてきたのが「クロスチェーンブリッジ」を利用する方法です。クロスチェーンブリッジは特定のネットワーク間をつなぐサービスで、コミュニケーションを容易にするためのコンセンサスと検証を提供します。

例えば特定のトークンを規格の異なるネットワークへ転送したい場合、まずブリッジはトランザクションのリクエストが有効であることを検証し、送信元・送信先のネットワークにおけるトークン残高のバランスがとれるよう調整を行います。

しかし、ブリッジには大きく2つの課題がありました。

  • ミドルチェーン方式:中間者がトランザクションを一元管理するため、ハッキングに対して脆弱。実際に多くのブリッジ攻撃事件が発生し、膨大な資産が流出しています。
  • ライトノード方式:セキュリティは高いものの、利用に多額の手数料が発生するのが難点です。

レイヤーゼロは、この両方の課題を解決するために誕生しました。中間者による一元管理をしない「トラストレス」な仕組みを採用し、ガス代のみでトランザクションを実行できるため費用対効果も高いです。つまり、ミドルチェーン方式の低コストと、ライトノード方式のセキュリティを兼ね備えたソリューションといえます。

レイヤーゼロの仕組みと技術

LayerZeroの仕組み

ここでは、レイヤーゼロのメッセージング技術と、その上に構築されるトークン規格について解説します。

Oracle・Relayer・Endpointの役割

レイヤーゼロは「Oracle(オラクル)」「Relayer(リレイヤー)」という2つの独立したオフチェーンシステムと、「Endpoint(エンドポイント)」というオンチェーンシステムを中心に機能します。

  • Oracle:送信元チェーンからのリクエストを受け取り、ブロックヘッダー(ブロック情報のサマリー)を送信先チェーンへ伝達します。
  • Relayer:送信元・送信先チェーン間でメッセージの送受信を行い、リクエストされたトランザクションが有効であることを証明します。
  • Endpoint:双方のチェーン上に存在する拠点で、Oracle・Relayerへの情報送信や、受信したメッセージの検証を行います。

レイヤーゼロがクロスチェーンのメッセージングを実行する具体的な流れは以下のとおりです。

LayerZeroのメッセージング流れ
  1. ユーザーが転送に関するリクエストを送信元チェーンのEndpointへ伝達
  2. 送信元チェーンのEndpointがリクエスト情報を2つに分割し、Oracle・Relayerに分けて送信
  3. Oracleがリクエストのブロック情報を送信先チェーン上のEndpointへ転送
  4. 情報を受け取った送信先チェーンのEndpointが、Relayerに送信先チェーンのブロック情報を提供
  5. Relayerは提供されたブロック情報からリクエストが正しいことを検証し、送信先のEndpointへ証明を返す
  6. Oracleが送信先Endpointへ送信元チェーンのブロック情報を伝達
  7. 送信先Endpointにおいて、集約された全ての情報の一致が確認できればトランザクションが有効である事が確定する

Oracle・Relayerという2つのオフチェーンに責任を分散させることで、トランザクションの有効性を強く保証し、同時にサイバー攻撃に対するセキュリティを強化しています。

なお、レイヤーゼロはあくまで複数チェーン間のコミュニケーションを処理するメッセージングプロトコルであり、実際のトークン残高調整などは双方のEndpointに実装されるアプリケーションが行います。

OFT(Omnichain Fungible Token)標準

LayerZero Labsは、レイヤーゼロのメッセージングインフラ上に構築されるトークン規格「OFT標準」を提供しています。OFT標準は、レイヤーゼロを実際にdApps等へ実装するために用いられます。

OFT規格で特定のトークンを発行することで、レイヤーゼロがサポートするあらゆるチェーンを効率的にエコシステムへ統合可能です。OFT標準では、送信元のネットワークでトークンをバーン(燃焼)し、送信先のネットワークで同量をミント(発行)する「Burn/Mint方式」を採用しています。

同様の方式を採用したブリッジは存在しますが、ブリッジの場合はチェーンのペアごとに異なるインターフェース・コードで別個のミドルチェーンを構築する必要があり、汎用性に欠けていました。OFT標準であれば、単一のインターフェース・コードを用いて多種多様なチェーン間でBurn/Mint方式によるクロスチェーントランザクションを実現します。アセットラッピングやミドルチェーン、流動性プールなどを必要とせず、あらゆるファンジブルトークンを複数チェーン間で安全に転送可能です。

OFT規格でトークンを発行することで、相互運用性の向上、セキュリティの向上、費用対効果の向上、流動性の統一、構成可能性の向上といったレイヤーゼロの優位性をエコシステムへ実装できます。

流動性の統一とは、Burn/Mint方式によって複数チェーン間のトークン転送の際に流動性を完全に送信先へ移動させることを意味します。ラップドトークンのように流動性を複数チェーンで共有することがないため、流動性の断片化といった問題が起こりません。また構成可能性とは、システムにおける様々な要素の相互連携のしやすさを意味し、OFT標準で発行されたトークンは外部のdAppsやAMM・取引所とも迅速な統合が可能です。

ONFT(Omnichain Non-Fungible Token)標準

レイヤーゼロは、仮想通貨などのFT(代替性トークン)だけでなく、NFT(非代替性トークン)向けの標準規格「ONFT標準」も提供しています。

ONFT標準でNFTを発行すると、OFTと同様にラッピングやミドルチェーンといった従来の方法を使用せず、シームレス・安全なNFT転送を実現できます。既に1,000を超えるNFTがONFT標準で発行されており、確実にその認知を広げています。

ONFT標準が普及し、異なるチェーン間でのNFT利用がスムーズに行えるようになれば、市場の将来に大きな影響を与えることは間違いありません。例えば、異なるチェーンを使用するWeb3ゲーム間の相互運用性が向上することで、あらゆるチェーン上で同様のNFTコレクションを保有できるようになります。

活用事例として挙げられるのが、NFTコレクション「Pudgy Penguins」です。同プロジェクトは2023年1月にONFT規格を採用し、発行チェーンであるEthereumから「Arbitrum」「Polygon」「BNB Chain」といった別ネットワークへも横断できるポータルを開設。22,222個にも及ぶ既存のNFTコレクションがEthereum以外のチェーンへシームレスに転送可能となりました。このようにONFTによってNFTがローンチ時のチェーン内に制限されなくなることは、ブランドやIPの断片化を防ぐ意味でも大きな価値があります。

ZROトークンとは?

ZROは、レイヤーゼロエコシステムの中核を担うガバナンス兼ユーティリティトークンです。単なる「投票券」ではなく、ネットワークのセキュリティ維持や新機能の追加など、プロトコル全体を動かす役割を持っています。

ZROの価格情報・チャート

項目 詳細
通貨コード ZRO
公開日 2024年6月
流通供給量 約2.4億枚
最大供給量 10億枚
価格 1.7ドル(約270円)
時価総額・順位 約5.6億ドル(84位)
過去最高値 2024年12月:約7.14ドル(約1071円)
*データ出典元:コインマーケットキャップ(2025年1月20日時点)、チャート:TradingView
ZRO価格チャート

ZROの買い方

ZROは現時点で国内取引所には上場していませんが、Uniswapなどの分散型取引所(DEX)で購入可能です。まずメタマスクを用意し、国内取引所でイーサリアム(ETH)を購入してメタマスクに送金。その後、Uniswapに接続してETHをZROにスワップします。

関連:DEX(分散型取引所)とは?Uniswap(ユニスワップ)の使い方を解説

イーサリアムを取得したい方に

バイバックの仕組み

バイバック(Buyback)とは、プロジェクトが市場から自社トークンを買い戻す仕組みで、株式の「自社株買い」に近い概念です。流通量を減らすことで価格の下支えや希少性向上につながります。

2025年に入り、レイヤーゼロには合計1億5,000万ドル(約230億円)超がZROの買い戻しや追加投資に充てられており、注目を集めています。

主な実績

  • 2025年4月:大手VCのa16zがZROに5,500万ドル(約80億円)を追加投資。3年間のロックアップ付き。
  • 2025年9月:早期投資家から5,000万ZRO(総供給の5%)を約9,500万ドル規模で買い戻し。
  • 2025年11月:オープン市場で1,000万ドル規模の追加バイバックを実施。

Stargate収益によるバイバックモデル

2025年8月、LayerZero Foundationは約1億1,000万ドル(約165億円)を投じて、クロスチェーンブリッジ「Stargate(スターゲート)」を買収しました。スターゲートは、レイヤーゼロの技術を活用してUSDCやETHなどの資産をチェーン間で移動させるブリッジです。

買収後は、スターゲートのガバナンストークン「STG」がZROへ変換され、スターゲートの収益の50%がZROの買い戻しに使われる仕組みが導入されました。つまり、スターゲートの利用が増えるほどZROにもプラスの循環が生まれる構造となっています。なお、スターゲートの使い方は「ブリッジとは?」をご覧ください。

将来性・リスク

レイヤーゼロの将来性

Web3業界の市場規模拡大に伴い、ブロックチェーンの種類も多様化が進んでいます。膨大なチェーンが乱立する中でさらなる市場の発展を促すには、複数の異なるネットワーク間に互換性を持たせ、スムーズな相互運用を実現できることが極めて重要です。

その文脈において、従来のブリッジが抱える課題を解決し、あらゆるチェーンを単一のインターフェース・コードで接続できるレイヤーゼロの登場は市場の発展にとって大きな価値があります。

出典:Layerzeroscan

実際、レイヤーゼロを通じて行われたメッセージの件数は合計1.5億件を超えており、着実にその影響力を拡大しています。dAppsに限らず、仮想通貨取引所やスワップ、流動性マイニング、レンディングなど、業界の様々なサービスの利便性向上にも貢献することが予想されます。

関連:CoinPostがグローバル進出へ、仮想通貨プロジェクト招待の「GM Radio」を開催

投資・利用時のリスク

一方で、ZROやレイヤーゼロエコシステムには以下のようなリスクも存在します。

  • 価格変動の大きさ:暗号資産は値動きが激しく、ニュースや市場状況で大きく上下します。
  • アンロックによる売り圧力:大規模なトークンアンロックイベントは、下落要因になり得ます。
  • 技術面の不確実性:スマートコントラクトのバグや仕様変更のリスクはゼロではありません。
  • エコシステム依存:レイヤーゼロやスターゲートの利用量、競合プロジェクトの動きがZROの価値に直結します。

また、バイバックが継続的に行われているとはいえ、価格上昇を保証するものではありません。投資を検討する際は、リスクを踏まえた上で少額から始めることをおすすめします。

イーサリアムを取得したい方に

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
02/23 月曜日
15:00
Digital Platformer株式会社、次世代カンファレンス「MoneyX 2026」のゴールドスポンサーに決定
2026年2月27日開催の次世代金融カンファレンス「MoneyX」のゴールドスポンサーにDigital Platformer株式会社が決定。日本初の預金型トークン実装企業として、ステーブルコインを軸とした次世代決済基盤の構築を推進する。
11:00
仏金融大手BNPパリバ、イーサリアム上でトークン化MMFの実証実験
仏金融大手BNPパリバの資産運用部門が、仮想通貨イーサリアムのブロックチェーンを使用してMMFのトークン化実験を実施した。運用効率とセキュリティ向上への貢献を探る。
10:37
ヴィタリック、2月で約27億円分のイーサリアムを売却 財団の「緊縮計画」受け継続的に換金
イーサリアム共同創設者ヴィタリック・ブテリン氏が2月2日以降、累計8,651ETH(約27億円)を売却。イーサリアム財団の緊縮財政計画に基づく資金化で、プライバシー研究や公衆衛生支援への充当が目的とされる。
09:49
オープンAI社員作成のAIエージェント、保有ミームコイン全量を返信ユーザーに誤送信
OpenAI社員が開発したAIトレーディングボット「Lobstar Wilde」が、返信ユーザーへの少額送金を誤り、保有ミームコインの全量約25万ドルを誤送信。受取ユーザーは即座に売却したが、騒動でトークン価格が急騰し同量は42万ドル超に達した。
09:23
SBIホールディングス、デジタル社債を発行 仮想通貨XRP付与の特典も
SBIホールディングスが初のセキュリティ・トークン社債「SBI START債」を発行する。一定以上の購入者に仮想通貨XRPを付与し、ODXのSTARTで取引開始予定だ。
08:57
トランプコイン、総供給量の5%未満を成長計画に活用
トランプコイン($TRUMP)の運営チームが新たな成長施策を発表。DeFiプロトコルKamino Financeを活用した約15.5億円超のインセンティブ計画や、Game Studio設立などエコシステム拡張を推進する。
08:21
ビットコインマイナーBitdeer、BTC保有ゼロに 
仮想通貨マイニング企業Bitdeerがビットコイン純保有量ゼロを公表。3億2,500万ドルの転換社債発行と同時に約1,132.9BTCを全売却し、AIインフラへのピボットを加速。自社管理ハッシュレートは上場企業首位に。
02/22 日曜日
09:30
今週の主要仮想通貨材料まとめ、トランプ大統領次男のBTC100万ドル到達予測維持やETH開発方針など
前週比で振り返る仮想通貨市場の最新動向。ビットコインやイーサリアム、XRP、ソラナといった主要銘柄の騰落率や注目材料を一挙紹介。市場トレンドと関連ニュースを詳しく解説する。
09:25
週刊仮想通貨ニュース|Xの仮想通貨・株取引機能実装計画やレイ・ダリオの警鐘に高い関心
今週は、Xの仮想通貨・株取引機能の実装計画、レイ・ダリオ氏による警鐘、『金持ち父さん貧乏父さん』著者ロバート・キヨサキ氏による警告に関する記事が関心を集めた。
02/21 土曜日
20:00
ビットコイン現物ETF、5週間で累計40億ドル超流出
米ビットコイン現物ETFからの資金流出が続いている。専門家の間ではレバレッジ調整局面との見方と、さらなる下落リスクを警戒する声に意見が分かれている。
19:15
クジラがビットコインの主要な売り圧に、不安定な市場続くか=クリプトクアント
クリプトクアントが、大口投資家による取引所へのビットコイン流入が増加していると指摘。アルトコインやステーブルコインの状況から価格が大きく動くリスクを分析した。
09:05
ビットコインクジラのGarrett Jin、再びバイナンスへ5000BTC入金 
大口投資家のGarrett Jin氏が今週再び5000BTCをバイナンスへ入金。価格の節目での大規模な資金移動を受け、市場では売却準備への警戒感が高まっている。
08:50
韓国ビッサムの「ゴーストコイン」事件、金融当局の監督体制欠陥を国会議員が追及
韓国の仮想通貨取引所ビッサムが2月6日に約62兆ウォン相当のビットコインを誤配布した問題を受け、金融サービス委員会と金融監督院が計6回の検査を実施していながらも根本的なシステム欠陥を見逃していたことが国会審議で明らかになった。
07:55
ビットコインの採掘難易度、約15%の大幅上昇
仮想通貨ビットコインの採掘難易度は144.4Tに上昇。ハッシュレートが冬の嵐の影響で一時下落したことが指摘されていたが最近は上昇傾向にあった。
07:45
テザーUSDT流通額が2022年弱気相場以来の最大減少を記録、欧州MiCA規制が影響か
USDTの供給量が2月に約15億ドル減少し、2022年のFTX崩壊後で最大の月間減少率を記録。欧州のMiCA規制本格化や市場の資金移動がUSDTの不動の地位に変化をもたらしている。
通貨データ
グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧