WebX完全ガイド
TOP 新着一覧 取引所 WebX
CoinPostで今最も読まれています

バイナンスとコインベースのSEC訴訟はウォール街を利するのか

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

仮想通貨企業の訴訟と既存金融大手の参入

米証券取引委員会(SEC)が今月初旬、暗号資産(仮想通貨)取引所世界最大手のバイナンスと米最大手のコインベースを証券法違反の疑いで相次いで提訴し、仮想通貨業界を震撼させた。

バイナンスとコインベースは共に、SECの主張を全面的に否定し、あくまでも裁判で争う意思を鮮明にした。SECの「強制執行による規制」というアプローチは、業界だけでなく米議会からも批判を受けており、訴訟は数年にわたって続く可能性があるとみられている。

関連:バイナンスとコインベースのSEC訴訟|仮想通貨規制の現状と業界の反応を整理

SECはバイナンスの米国部門「バイナンスUS」の資産凍結を求めていたが、この措置によりバイナンスUSは事業を継続できなくなるため、裁判所は調停を命じ、直近で資産凍結は回避されることとなった。バイナンスUSは「SECはあらゆる手段を使って仮想通貨業界を潰そうと試みている」と非難している。

関連:SECとバイナンスUS、資産凍結の回避で合意

また、コインベースのブライアン・アームストロングCEOは、仮想通貨に対する明確な規制が欠如しているのにも関わらず、SECが強制的な執行をおこなっていることを批判。「仮想通貨のルールについての明確さを法廷で得るために、業界を代表することを誇りに思う」と述べた。

仮想通貨トップ企業と米規制当局との対立が鮮明になる中、世界最大の資産運用会社、米ブラックロックが15日にビットコインETFを申請。その後、相次いで米WisdomTree、Invesco、およびValkyrie Fundsも新たに現物型ビットコインETFの申請を行なった。

関連:米ブラックロック、ビットコインETFを申請

また、ウォール街の主要な金融機関が出資する、機関投資家向けの仮想通貨取引所「EDX Markets」が21日にサービスを開始した。EDX Marketsを支援するのは、シタデル・セキュリティーズ、フィデリティ・インベストメンツ、そしてチャールズ・シュワブといった伝統的な金融機関だ。

関連:ウォール街金融が出資する仮想通貨取引所「EDX Markets」 米国でオープン

疑わしい参入のタイミング

バイナンスとコインベースに対する訴訟が提起されて間も無く、「ウォール街金融」が相次いで仮想通貨業界に参入したことから、業界著名人の中では、規制当局と既存金融との連携プレーなのではという仮説も浮上し、さまざまな憶測を生んでいる。

悪いが、ブラックロック、フィデリティ、シタデル、シュワブ、そして今回ドイツ銀行が、SECがバイナンスにTRO(注:資産の保全処分)を要求し、コインベースを訴えたわずか数日後に、ビットコインETFや現物取引所などを申請しているのを見た後では。。。この1年の出来事全てが、ウォール街プレイヤーと政府規制当局の間で調整された巨大な内部工作であり、彼らが追いつけるように配慮したという考えをどうやったら排除できるのか。

6月5〜6日:SECがバイナンスとコインベースを提訴
6月15日:ブラックロックがBTCのETFを申請
6月20日:シタデル、シュワブ、フィデリティが支援する仮想通貨取引所(EDX Markets)が稼働開始
TradFi(伝統的金融)による乗っ取りが始まった。

BitMEXの元CEOなども同じような見解を示している。

「既存大手が主導権を握るチャンス」

ソロス・ファンド・マネジメントのドーン・フィッツパトリックCEOは、バイナンスとコインベースが提訴されたことは業界にとって試練の時となるが、既存金融にとっては、今が仮想通貨市場参入のチャンスだとの考えを明らかにした。

ソロス・ファンド・マネジメントは世界三大投資家の一人として知られるジョージ・ソロス氏の資本を運用する投資会社で、その評価額は約4兆2,500億円(300億ドル)。

今回起こったことは、明らかに後退だ。しかし、私は今こそ、既存の金融機関が実際の主導権を握る大きなチャンスだと考えている。

Google Newsでフォロー
CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
10/31 土曜日
14:02
仮想通貨犯罪追跡大手チェイナリシス、不正アクセス被害に
仮想通貨分析大手チェイナリシスが30日、顧客のユーザーIDや氏名などへの不正アクセスを公表した。10月には日本の佐川急便や米国のオラクル・ヘルスを含む数百件の個人情報漏えいも確認されている。
13:45
米クラリティー法案が再び焦点に、バイナンス被害で資産凍結の法的保護めぐり論争広がる
仮想通貨取引所バイナンスで約63億ドル(1兆円超)の被害が出たハッキングを受け、ルミス上院議員は、クラリティー法案が成立していれば不審な取引を凍結できたと主張した。これに反論も出ており、業界団体は取引所の連邦監督を議会に求めている。
13:10
テザー社、USDT準備金の超過分が1兆円超えに回復 6月末から約2倍に
ステーブルコインUSDTを提供するテザー社は、7~9月期の準備金保証報告書を公表した。9月末の超過準備金は79.5億ドルで6月末から約2倍になっている。
11:02
ハイパーリキッドの収益源多角化、USDC準備金利回りなどの割合増加=レポート
グレースケールによると、ハイパーリキッドのコア取引手数料は9割超から約6割に低下し、HIP3や準備金利回りなど様々な部門からの収益が前年から倍増している。
10:20
東証上場イオレ、保有151.21ビットコインを全量売却へ AIデータセンター投資に充当
東証上場のイオレは30日、ビットコイン151.21BTCの全量売却を決議した。売却見込額は18億3,100万円、売却損は約2億5,400万円の見込みで、代金はAIデータセンター事業関連投資に先行して充てる。
09:20
北朝鮮ハッカー、バイナンス1兆円窃盗の大半をわずか約20分で実行 秘密鍵に頼らず署名悪用
バイナンスで1兆円相当の資産が流出し、大半が約20分に集中したことが判明。分析会社は秘密鍵の盗難・漏洩ではなく署名の仕組みへの侵害と指摘し、EIP-7702が悪用された手口を踏まえ、承認ルールの独立判定などの対策を挙げた。
07:32
米CFTC委員長、バイナンス被害めぐり仮想通貨取引所が選べる伝統金融並みの保護を提案
米商品先物取引委員会(CFTC)のセリグ委員長は30日、バイナンスで29日に起きたハッキングを受け、仮想通貨取引所が任意で連邦登録できる選択肢を設ける考えを示した。米国のデリバティブ市場と同じサイバー対策などが適用される。
07:05
米仮想通貨関連株が全面安、1兆円規模のハッキングも市場全体への脅威は限定的とアナリストが見解
30日の米国株式市場ではバイナンスの1兆円不正流出事件を受けて、コインベースが10.62%、サークルが9.3%下落した。ウォール街の3社は市場全体の脅威になる根拠は乏しいとみている。
06:20
トランプ大統領、バイナンスのハッキングめぐり「北朝鮮の関与を調査中」と発言
トランプ大統領は30日、仮想通貨取引所バイナンスのハッキングに北朝鮮のハッカー集団が関与したか調べていると話した。チェイナリシスは1兆円近くのハッキングは北朝鮮によるものだと強く確信している。
06:05
バイナンス、ハッキング被害の補償に約1兆円を確保
バイナンスは31日、ハッキング被害の補償に自社資金63億4000万ドル超を確保したと明らかにした。被害額の約80%分は流出と同じトークンで保有しており、残りも買い付けを進めている。
10/30 金曜日
21:25
SBI VCトレードとビットバンク、バイナンスの暗号資産流出で顧客資産に影響なし
SBIホールディングスが30日、バイナンスの暗号資産不正流出事案について、子会社各社のバイナンスに対するエクスポージャーは現時点で限定的で、連結業績への影響はないと発表した。SBI VCトレードとビットバンクの顧客資産への影響もない。
19:10
バイナンス、ハッキング調査で複数の侵入箇所が判明
バイナンスは30日夕方、仮想通貨の流出事件で他の侵害箇所が見つかったと公表した。出金サービスは45時間後の再開に向けて予定通りに進んでいるという。
17:29
レジャーに続きトレザーでも不正部品の報告 東南アジア販売店経由
ハードウェアウォレット大手トレザーは30日、東南アジアの販売店クリプトビリスが売ったSafe 5に不正部品が組み込まれていたとの報告を公表。同店で3月以降に購入した利用者に新しいリカバリーフレーズでの資金移動を求めた。レジャーの改ざん事件に続く報告。
16:45
フランス上院、仮想通貨の税務報告枠組み「CARF」合意の法案可決
フランス上院は、仮想通貨の税務情報を各国当局と交換する枠組み「CARF」を承認する法案を可決した。次は国民議会で審議され、成立すれば2027年に交換が始まる見込みだ。
16:44
金融庁、海外8地域の金融制度調査を公表 ステーブルコイン規制も整理
金融庁は30日、米欧中など8カ国・地域の金融制度に関する委託調査を公表した。暗号資産交換業者を扱う節では、米ジーニアス法やMiCA規則、中国が2月に出したRWA禁止の新通知まで、各地の暗号資産・ステーブルコイン規制を整理している。
今から始める仮想通貨特集
通貨データ
重要指標
一覧
新着指標
一覧