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米リップル社CTOと吉川絵美氏が来日、注目の2セッション|WebXカンファレンス

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米リップル社幹部2名が来日

米リップル社から二人の重要な役員が、CoinPost株式会社が主催するアジア最大規模のWeb3カンファレンスに出席することが決定している。

その一人、デビッド・シュワルツ氏(リップル社CTO)は、現実資産のトークン化(リアルワールドアセット、RWAs)という分野の最新動向について詳述し、またXRP LedgerにおけるRWA導入事例を紹介する予定だ。同氏の講演は、Day1の7月25日の4:50 PM~5:10 PMまで、国際ステージの「B棟 7階」で行われる。

また、吉川絵美氏(リップル社戦略・運営担当副社長)は、「日本でビジネスを成功させるための戦略」を主題に、グローバルなWeb3プロジェクトの日本チーム代表者との対談を行う。吉川氏のセッションは7月26日の2:45 PM~3:10まで、国際ステージの「B棟 7階」で開催される。

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最近、SEC(米国証券取引委員会)とリップル社を巡る裁判の判決が、デジタル通貨業界全体に明るい兆しをもたらしている。7月14日には、リップル社による仮想通貨取引所でのXRPトークンの販売が連邦証券法に違反しないという判決が下された。これにより、デジタル資産取引所のビジネスモデルに対する規制がより明確になり、米国の主要な取引所であるコインベースがXRPの取り扱いを再開するなどの影響が見られている。

2020年12月にSECが訴訟を起こして以来、リップル社は約3年間にわたり、仮想通貨市場を象徴するような闘争を続け、今後も進行することが予想される。そうした期間中も、リップル社とXRPのオープンソースエコシステムは成長し続けてきた。2つのセッションでは、現実資産のトークン化市場(RWA)の可能性や、日本におけるWeb3プロジェクトの成功への道筋について、深い洞察を得られることだろう。

関連:米SECが提訴した「リップル裁判」まとめ(20年12月〜23年7月)

登壇者プロフィール

リップル社の最高技術責任者(CTO)デイビッド・シュワルツ氏は、オープンソースの分散型台帳ネットワーク「XRPLedger」のオリジナルアーキテクトの一人。”JoelKatz”という名前でも広く知られ、デジタル通貨コミュニティ内で大きな支持を得ている。

仮想通貨XRPはXRPLedgerのネイティブトークンであり、リップル社が提供する送金プラットフォーム「ODL」におけるブリッジ通貨を含む、様々なユースケースが世界中で構築されている。

シュワルツ氏はリップル社に参画する以前、サンタクララに拠点を置くWebMaster Incorporatedというソフトウェア開発会社のCTOを務めていた。同氏はCNNや国家安全保障局(NSA)などの大手組織向けに、暗号化クラウドストレージや企業対応メッセージングシステムの開発を手がけた。

また、リップル社の戦略・運営担当副社長である吉川絵美氏は、企業戦略の立案と事業運営、さらには合弁事業パートナーシップを主導している。吉川氏は京都大学大学院総合生存学研究科 (GSAIS) の非常勤准教授も務めており、産学間のブロックチェーン研究協力を推進している。また、日本最大の送金会社、SBIレミットの取締役も務めている。

吉川氏は、ハーバード・ビジネス・スクールでMBAを取得し、チャータード ファイナンシャル アナリスト (CFA) の資格も保有している。2021年にはサンフランシスコ・ビジネス・タイムズから「ベイエリア・ビジネスで最もパワフルな女性」に選出された。

現実資産のトークン化(RWA)市場

各国政府や資産運用会社など、伝統的な資産をデジタル化し、ブロックチェーン上で取引可能にする現実資産のトークン化(RWA)市場に対する関心が高まっている。不動産や金、国債などがトークン化されることにより、24時間365日、世界中の投資家がこれらのトークンを取引することが可能になる。

ボストン・コンサルティング・グループによれば、2030年までに現実資産のトークン化市場は数兆ドルの市場規模に達する可能性がある。特に、不動産のトークン化は、金融サービスや政府部門にとって重要なユースケースとされる。

実際、リップル社は、香港金融管理局(HKMA)の「e-HKD試験運用プログラム」に参加している。同社は、自社のCBDCプラットフォームとXRP Ledger(XRPL)のプライベート版を活用し、不動産資産トークン化の機能を提供。これにより、e-HKDや不動産トークンの発行と流通、レンディング(融資)機能が実現可能となる。

香港の住民にとって、これは資産運用をより迅速かつ効率的に行うための新たな手段となる。一方、銀行は融資の回転率向上や支払い方法の多様化といった利点を享受できる可能性がある。

関連:リップル社が香港のCBDC試験運用プログラムに参画、不動産資産トークン化の可能性追求

日本とWeb3

Web3(分散型ウェブ)はパブリック・ブロックチェーン(非許可型分散ネットワーク)を活用した、非中央集権型のインターネット。NFT(非代替性トークン)や暗号資産(仮想通貨)を用いた金融・資産取引、組織の自律的な運営(DAO)といったユースケースが登場している。

日本政府の指導者たちが国内での技術強化に取り組む中、日本市場でブロックチェーンエコシステムへ関心が集まっている。しかし、企業や個人のWeb3進出に適した法制度などの環境整備など、新たな価値創造やイノベーションの加速に向けて課題は多い。

「日本でビジネスを成功させるための戦略」を主題とするセッションでは、日本のエコシステムの構築者や運営者から、何がうまくいき、何がうまくいかないのかについての意見を聞く。リップル社の戦略・運営担当副社長である吉川絵美氏と意見交換を行う参加者は以下の通り。

・ビール依子氏、ブロックチェーンプロジェクトPolygon Labs 日本ヘッド-BD
2015年から暗号資産の世界でビジネスを展開し、取引所の設立や暗号資産メディアの運営・編集など、幅広い経験を積んできた。さらに、ブロックチェーンに特化したリサーチ会社、HashHubの共同創業者でもある。イーサリアムの開発者がEIPについて議論する場、Fellowship of Ethereum Magiciansの運営にも貢献している。

・渡部 志保氏、渋谷区スタートアップ・プロジェクトを手掛けるシブヤスタートアップス株式会社代表取締役社長
スタンフォード大学院を卒業後、モルガンスタンレー証券投資銀行部で働き、2008年にGoogleに入社した。2020年にはAIスタートアップ、ELSA Corp.のマーケティング責任者となり、ビジネスの成長と資金調達に尽力した。さらに、2021年には渋谷区のアドバイザーに就任し、2023年2月から現職についている。

・島瀬宏氏、Brave Software Asia K.K.のCEO
高速でプライベートな安全なWebブラウザ「Brave」の販売、パートナーシップ形成、そしてユーザー成長を主導。自身のキャリアを三菱商事のプロジェクト開発部門でスタートし、20年以上にわたるビジネスインキュベーションの経験を持つ。

関連:なぜ日本政府は「Web3政策」を推進し始めたのか?重要ポイントと関連ニュースまとめ

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