はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用
CoinPostで今最も読まれています

LayerZeroと複数プロトコル間で、stETHブリッジ版を巡る緊張が高まる

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

stETHのブリッジ版を巡る対立

クロスチェーンプロトコルLayerZeroは25日、暗号資産(仮想通貨)イーサリアムのブリッジトークン「wstETH」をローンチし、Avalanche、BNB Chain、Scrollの4つのネットワークでの流通を開始した。

「stETH」は、Lidoプラットフォームでイーサリアム(ETH)をステーキング委託した際に発行される預かり証トークンで、実際に運用や取引が可能。CoinMarketCapによると、10月27日現在のstETHの時価総額は約2.3兆円。

LayerZeroは、この「stETH」を統治しているLido DAOに対して、新たにローンチした「wstETH」を公式として認めるよう提案した。

しかしながら、27日にはConnext、Chainsafe、Sygma、LiFi、Socket、Hashi、Across、Celer、Routerといった9つの相互運用性プロトコルが、この「wstETH」に対する批判的な共同声明を発表した。

関連:ブロックチェーン相互運用性プロトコル「LayerZero(レイヤーゼロ)」とは

互いの主張

これら9つのプロトコルは、wstETHトークンの標準が「ベンダーロックされた独自標準」として、トークン発行者の自由競争を疎外する恐れがあると主張している。さらに、wstETHがLido DAOのサポートを得ずに他のネットワークで展開されていること、そしてwstETHの使用に伴うシステム的リスクを指摘している。

LayerZeroはこれに対し、wstETHトークンのプロトコルが安全であり、分散化されていると反論している。また、wstETHは多くのプロジェクトで採用されている、コード監査済みのオープンソース「OFT標準」を使用しているとし、この標準によって30億ドル以上の資産が移転されているとの実績を強調している。

関連:LayerZeroが提供する「OFT標準」とは

問題点と解決案

主な問題点として、wstETHの標準が独自であること、Lido DAOのサポートを得ずに他ネットワークでの展開が進められたこと、そしてLido DAOの承認を得る前にwstETHがローンチされたことが挙げられる。また、セキュリティ上の懸念もあり、特にLayerZeroのプロトコルがハッキングの対象となった場合、「無限のwstETHが鋳造される」との懸念が提起されている。

対策として、9つのプロトコルはwstETHの代わりに、stETHのブリッジングにxERC-20トークン標準の使用を提唱している。一方、LayerZeroはwstETHのプロトコル管理をLido DAOに移管し、自身は管理から手を引くという提案を行っている。

LayerZeroとは

LayerZeroは、異なるブロックチェーン間でのメッセージ送信や資産の交換、情報の受け渡しを可能にする相互運用プロトコルである。DeFi(分散型金融)の複合的なトランザクションの実行など、多岐にわたるユースケースが考えられている。

今年4月には、a16z cryptoを含む33の投資家から1.2億ドル(約180億円)を調達し、企業の評価額は30億ドル(約4,500億円)に達している。

関連:Web3スタートアップの資金調達が減少、件数も2020年の水準に低下

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
07/01 火曜日
16:00
UXLINKが実現目指すWeb3の大衆化、CEOが語る成長戦略|WebXスポンサーインタビュー
5500万人のユーザーを擁するWeb3成長支援プラットフォーム「UXLINK」。WebX 2025への参加を控え、同社CEOが日本市場への期待を述べた。
14:49
日本初の仮想通貨建てクレジットカード「Slash Card」が登場 β版の事前登録開始へ
日本初の暗号資産建てクレジットカード「Slash Card」がβ版の事前登録を開始する。米ドル連動型ステーブルコインUSDC担保サービスで物理・バーチャル両対応。ソラナやイーサリアムなどマルチチェーン互換性とトークン還元リワードを特徴とし、Web3技術を現実世界の決済に橋渡しする。
13:30
ビットコイン需要減少で市場脆弱性指摘、イーサリアム大口投資家は巨額含み損で売却継続=アナリスト
Cryptoquant分析によると、ビットコインのオンチェーン需要指標がマイナス転換し短期調整リスクが高まる。一方でETH大口投資家は3週間で9万5313ETHを償還、4260万ドルの含み損を抱える状況。
13:05
トランプ家支援のAmerican Bitcoin、約320億円調達でビットコイン購入とマイニング機器導入へ
エリックとトランプ・ジュニア氏が支援するビットコインマイニング企業American Bitcoinが2億2000万ドルを調達。ビットコイン購入とマイニング機器導入に充当予定。
12:00
金融庁、ステーブルコイン健全発展のための報告書を公表 不正リスクや今後の課題を分析
金融庁が仮想通貨ステーブルコインの健全な発展に向けた報告書を公表した。不正利用の実態と今後の規制課題を分析調査する内容だ。
11:05
取引所BybitとKraken、ソラナ基盤トークン化株式「xStocks」を190カ国で提供開始
世界第2位の仮想通貨取引所BybitがBacked社のトークン化株式サービス「xStocks」を取り扱う。Apple、Amazon、Microsoft等60銘柄超をソラナブロックチェーン上で24時間365日取引可能に。
10:40
トランプ氏関連のミームコイン「TRUMP」、口座開設キャンペーンで配布へ
ドナルド・トランプ氏が公認とされるミームコイン「TRUMP」がもらえるキャンペーンがBITPOINTで7月末まで開催中。特典内容や条件を詳しく解説します。
10:20
国内Web3関連企業BACKSEAT、組み込み型Web3体験でブロックチェーン社会実装目指す
BACKSEAT株式会社が第三者割当増資により累計14億円の資金調達を完了。Spiral CapitalとHeadline Asiaが共同リード投資家として参画し、組み込み型Web3体験の実現に向けサービスローンチを本格化。
10:02
ロビンフッド、トークン化した米国株やETFの取引サービスを欧州で提供
仮想通貨などの投資アプリを提供するロビンフッドは、トークン化した米国の株やETFの取引サービスをEUユーザー向けにローンチしたと発表。独自ブロックチェーンを開発していることも明かした。
09:55
テキサス州、戦略的ビットコイン準備金設立に続き「金・銀」を法定通貨として認可
テキサス州のアボット知事が金・銀を日常取引の法定通貨として認可する法案に署名。戦略的ビットコイン準備金設立法案も成立し、米国初の大規模な貴金属・仮想通貨政策を実現。
09:40
ビットコインマイニング難易度が7.5%低下 米テキサス州猛暑が影響か
仮想通貨ビットコインのマイニング難易度が約7.5%低下した。米テキサス州の猛暑による電力制限が主要因と指摘されている。6月中旬にハッシュレートも下落していたところだ。
09:15
ナスダック上場企業SRM、140億円のトロン財務戦略完了でTRXをステーキング
フロリダのテーマパーク向け記念品製造企業SRM Entertainmentが、1億ドルのTRON財務戦略の一環として3.65億TRXをJustLendにステーキングした。年率最大10%のリターンを目指す。
08:55
ドイツ最大手銀行グループ『シュパーカッセ』、2026年夏に個人向け仮想通貨取引開始へ=報道
ドイツ最大の銀行グループSparkassenが方針転換し、個人顧客向けビットコインなど仮想通貨取引サービスを2026年夏に開始予定。EU規制整備を背景に3年ぶりの決定となる。
08:10
SEC、ビットワイズ・イーサリアムETFのステーキング承認判断を延期
米証券取引委員会がビットワイズ社申請のイーサリアムETFのステーキング機能追加提案の承認判断を延期。投資家保護と公正な市場慣行への適合性について追加審査を実施中。
07:45
サークル、米国でナショナル・デジタル通貨銀行設立を申請
米ステーブルコイン発行企業サークルが米通貨監督庁にナショナル・トラスト銀行設立を申請。承認されればUSDC準備金の自己管理と機関投資家向け仮想通貨カストディサービス提供が可能に。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧