はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用
CoinPostで今最も読まれています

ブータン王国、水面下でビットコインの採掘拡大 衛星画像などで判明 

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

国内4カ所以上にマイニング施設

ヒマラヤ山脈に位置する小さな仏教王国ブータンは、暗号資産(仮想通貨)ビットコイン(BTC)マイニングを水面下で進めていたようだ。そのロケーションなど新たな詳細や背景について、フォーブスが22日に報じた。

Planet LabsやGoogle Earthなどの衛星画像の分析や、関係筋からの情報提供により、フォーブスは仮想通貨マイニング施設と推測される場所を4つ特定している。

108基の仏塔で有名なドチュラ峠の近郊、中部のトンサ、南部のダガナ、さらにブータン初の舗装道路であるプンツォリン・ティンプー間の国道沿いだ。

衛星画像では長方形のマイニングユニット、データセンターの冷却システム、ブータンの水力発電所からマイニング施設まで伸びる大容量の送電線や変圧器が確認された。木立ちなどで地上からは目立たないような場所に立地している。

このうち最大の施設は国道沿いのものだ。過去の衛星画像によると2021年12月頃に建設開始された。同国財務省の税関データによると、同じ時期にブータンは仮想通貨マイニングハードウェア企業から約288億円(1億9,300万ドル)の「処理装置」を輸入している。

ブータンが仮想通貨投資やマイニングを行っていることは、すでに過去の報道で明らかになっているが、ブータン政府はマイニング施設の場所を公表していない。

ブータン王国の政府系投資ファンドDruk Holding & Investments(DHI)が仮想通貨に投資していることが明らかになったのは今年4月のことである。

破綻した仮想通貨レンディング企業セルシウスに口座を持っており、2022年4月から6月にかけて、ビットコイン、イーサーリアム(ETH)、USDTなどの入金、引き出し、借り入れを多数行っていた形だ。また、24億円相当を口座に預けていた。

関連ブータン政府の投資ファンド、仮想通貨に数十億円投資=報道

Bitdeerと提携してマイニングの規模拡大へ

ブータン政府系ファンドDHIはナスダック上場の仮想通貨マイニング企業Bitdeerと提携して、新たなマイニング施設を2024年の第3四半期(7~9月)までに構築する計画だ。

Bitdeerが開発している施設は、前述の4か所とはまた別であり南部の町ゲドゥに位置しており、今後はここが最大拠点となる可能性がある。Bitdeerは8月、この場所で100メガワット(MW)の電力を稼働させたと発表した。

7月にはすでに11,000台のマイニングマシンを稼働させており、さらに15,000台のマシンを注文済だとも公表した。

DHIは5月、事業の採算は取れており、基本的に採掘したビットコインは売却しているが、2024年の半減期後に価格が上昇する可能性も念頭に置いて、長期的に保有している分もあると述べている。

関連ブータン王国、2019年よりビットコインをマイニング

半減期とは

ビットコインなど仮想通貨のマイニング報酬(=新規発行量)が半分に減るタイミングを指す。仮想通貨にはインフレを防ぐために「発行上限」が定められているものが多く、一定周期で訪れる半減期の度に、新規発行量が半分に減る仕組みになっている。供給量が減ることで希少価値が大幅に上昇し、価格が高騰しやすくなるため、仮想通貨特有の注目イベントでもある。

▶️仮想通貨用語集

関連1年を切った次回ビットコイン半減期へのカウントダウン、市場動向と専門家の予測は?

仮想通貨へ投資する理由

政府系投資ファンドDHIは以前、仮想通貨への投資は「テクノロジーを導入して、その恩恵を受ける」ことが目的だと述べていた。急速に進化するテクノロジーに参与し、より持続可能なブータンを構築したいとも説明している。

「最後のシャングリラ(理想郷)」と称されることもあり、国連の「世界幸福度ランキング」では2013年に世界8位にランクインしたことでも著名なブータンだが、近年は経済的な問題も浮上している状況だ。

若者の失業率の上昇、仕事やより良い賃金を求めて国外へ人口が流出していることなどがあり、地元紙Kuenselによると、ブータンの最低賃金は月額わずか約6,700円(45ドル)、人口の約12%が貧困線以下で暮らしているという。

また新型コロナウイルスのパンデミックにより観光収入が減ったことなどもあり、複数の情報筋によると、ブータン政府当局者は2020年中にビットコインマイニング関連の事業者と本格的に協議を開始したとされる。

関連ブラックロックなど大手資産運用会社、ビットコインマイニング企業への投資増加の背景は

厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
05/18 日曜日
14:00
今週の主要仮想通貨材料まとめ、企業のETH大量購入やアーサー・ヘイズのBTC100万ドル到達予測など
前週比で振り返る仮想通貨市場の最新動向。ビットコインやイーサリアム、XRP、ソラナなど主要銘柄の騰落率や注目材料を一挙紹介。市場トレンドと関連ニュースを詳しく解説する。
12:49
UPCXが2025 Tokyo E-Prixスポンサーに 次世代決済とFanlinkの可能性を解説
UPCXが「2025 Tokyo E-Prix」のスポンサー契約を発表。世界標準決済を目指すブロックチェーンプラットフォーム「UPCX」と、ファン支援サービス「Fanlink」の特徴をCEO中野誠氏が解説した。秒間10万件の処理能力やグローバル展開の展望とは?
11:00
週刊仮想通貨ニュース|メタプラネット株価1340円到達の可能性に高い関心
今週は、仮想通貨ビットコインの専門家アダム・バック氏によるメタプラネットの株価試算、資産運用会社によるイーサリアム価格急騰の要因分析、空売り投資家ジム・チェイノス氏の投資戦略に関するニュースが最も関心を集めた。
05/17 土曜日
14:00
アブダビ政府系ファンド、ビットコインETF買い増しで保有額750億円突破
アブダビのムバダラ・インベストメントが第1四半期にブラックロックのビットコインETFを49万株追加購入。ゴールドマン・サックスは最大保有者として3000万株を保有。
13:05
ビットコインETFフェイクニュース事件、犯人に懲役14か月の判決
米SEC公式Xアカウントを乗っ取り、ビットコインETFについてのフェイクニュースを流した26歳の被告に懲役14か月の判決が下りた。偽情報で仮想通貨市場を混乱させたことが重大視された。
12:43
史上最高値を試すのは時間の問題か、米中貿易緩和も上値トライ失敗|bitbankアナリスト寄稿
米中関税115%引き下げ合意やインフレ指標下振れもビットコイン上値を抑える展開。アリゾナ州知事の暗号資産準備金法案への拒否権行使も影響。短期筋による損切り送金増加で売りをこなした可能性。史上最高値トライは時間の問題か。bitbank長谷川アナリストが週次相場分析を解説。
11:00
ビットコイン長期保有数1437万BTCに到達も、利確売り強まる=アナリスト分析
ビットコインの長期保有者が3月から5月にかけて利益確定を加速。支出利益率は71%増加し227%の平均リターンを記録。長期保有量は1437万BTCに達するも、市場サイクルの分配フェーズへの移行を示唆。
10:10
トランプ家のWLFI、民主党議員による調査要請を正式拒否
トランプ一族の金融企業WLFIが上院による調査を拒否した。政治的動機と批判し、同社は説明責任や米ドル優位性を指針としていると主張。倫理規定違反の疑惑なども否定している。
09:02
ETH・BTC比率が5年ぶり急騰、アルトシーズンの到来示唆か
イーサリアム/ビットコイン(ETH・BTC)価格比率が過去5年最低水準から38%急反発。ETFによる買い増し、取引所流入減少などの指標から需要増加・売却圧力低下が鮮明に。「極端な過小評価ゾーン」からの回復が示すアルトコインシーズン到来の可能性を分析。
07:50
ビットコインで利回り獲得、Solvがアバランチ基盤の新トークン発表
仮想通貨ビットコインの保有者にRWAの利回り獲得手段を提供するため、Solv Protocolはアバランチ上にSolvBTC.AVAXをローンチ。ローンチの目的や仕組みを説明した。
07:30
10億ドルのビットコイン投資を検討、米上場のシンガポール医療企業
シンガポールの医療企業バーゼル・メディカル・グループが10億ドル規模のビットコイン投資に関する交渉を開始。ストラテジー社に続く大規模企業BTC投資の新事例として注目される中、「革新的な株式交換契約」を通じてアジア医療企業最強の財務体質構築を目指す。
06:45
米裁判所、SECとリップルの和解案を「手続き上不適切」として却下 再申請へ
米連邦地裁がSECとリップルの和解申請を「手続き上不適切」として却下。民事訴訟規則違反が原因で、両者は適切な手続きでの再申請を迫られる状況に。
06:25
イーロン・マスクの『Kekius Maximus』切り替えでミームコインが2倍以上急騰
イーロン・マスク氏がツイッターのプロフィール画像とユーザー名をミームトークン「Kekius Maximus」に変更し、関連トークンが2倍以上急騰。昨年の900%上昇・急落事例に続くマスク氏のSNS活動による仮想通貨市場への影響力を示す展開に。
06:05
サウジ中央銀行、15億円相当のストラテジー株保有でビットコインに間接投資
サウジ中央銀行がセイラーのストラテジー社の株を25656株取得し仮想通貨ビットコインへの間接投資を開始したことが確認された。
05/16 金曜日
17:00
マスクネットワークとは?仮想通貨MASKの買い方・取引所まで徹底解説
Mask NetworkはSNS×Web3をシームレスに接続するSocial-Fiプラットフォーム。本記事では特徴とMASKトークンの買い方を初心者向けに解説します。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧