ETFの広告掲載
ブラックロックやグレースケールらの企業は、検索サイト大手グーグルに、暗号資産(仮想通貨)ビットコイン(BTC)の現物ETF(上場投資信託)の広告を出していることがわかった。「Financial Times(FT)」が5日に報じた。
グーグルは先月29日に仮想通貨に関する広告のルールを更新し、米国を対象に仮想通貨の投資信託サービスを提供する企業はグーグルに承認されれば商品やサービスに関する広告を出せるようにした。上述した2社に加え、フィデリティやBitwise、InvescoもグーグルにETFの広告を出しているという。
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これまで米証券取引委員会(SEC)は、投資家保護などを理由に仮想通貨の現物ETFを全て許可してこなかった。しかし先月、申請されていた全てのビットコイン現物ETFを同時に承認。公正を期すために同時に承認したことで、各社の競争が激しくなっている。
今回の広告とは、例えば「bitcoin ETF」と検索した時に検索結果の一覧に表示されるもの。FTは実際に、上述した企業の広告を確認したようだ。
Invescoの担当者はFTに対し「検索エンジンの中でもグーグルに広告を出すことは、幅広いマーケティング戦略を行うために重要であると我々は考えている」とコメントしている。
また、ブラックロックは米国の複数の主要都市にある建物に、これからビットコインETFの広告を出す計画があるともFTは報じた。
なお、Bitwiseはビットコイン現物ETFが承認される前から、ビットコインとETFに関する動画を公開。その際「これはビットコイン現物ETFが承認された場合に備えて作られた広告なのではないか」との憶測が広まっていた。
関連:米国でビットコイン現物ETFの宣伝競争開始か Bitwiseが動画広告を公開
手数料競争
「CoinGlass」のデータによると、本記事執筆時点における米ビットコイン現物ETFの運用資産残高(AUM)は270億ドル(約4兆円)超。取引開始直後に比べると出来高は落ち着いてきている。
各企業は広告を出して宣伝競争を行なっているが、投資家が大きな関心を寄せていることの1つが各社の手数料。ほとんど企業が0.2%から0.9%に手数料を設定しているが、グレースケールだけは1.5%を維持している。
グレースケールのビットコインETFであるGBTCは、現物ETFが承認される以前から市場に流通していた。そのため、ディスカウント(マイナス乖離)時に購入した投資家らがいったん利益確定しているとの見方があるが、他にも手数料の高さが資金流出につながっているとの声は多い。
なお、GBTCからの資金流出も現在は落ち着いてきている。
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