SECのイーサリアム財団調査が背景
ビットコイン現物ETFを発行する米大手資産運用会社ブラックロックのフィンクCEOは、有価証券と見做されても、暗号資産(仮想通貨)イーサリアムの現物ETFを発行することは可能との見解を示した。
今週水曜日の米Fox Businessインタビューで、仮にETHが有価証券と認定された場合でも、「ブラックロックは、イーサリアムの現物ETFを取り扱うことは可能か」との質問に対し、フィンクCEOは特に見解を詳しく説明しなかったものの、「可能だろう」と意見したという。
イーサリアム(およびその他のPoS系銘柄)に関しては、米国においてその法的ステータスが定かではない。CFTCは商品(コモディティ)と見做している一方、SECはETHに関係するスイスのイーサリアム財団を調査していることが先週報じられた。
関連:米SEC、イーサリアムを調査か 財団の関連企業に召喚状送付も
また、SECの動きを報じたFortune誌は「SECはイーサリアムを有価証券と分類しようとしている」としたが、SECはこれまでコインベースやバイナンスらを証券法違反で提訴する際、有価証券に該当する仮想通貨の例にETHを挙げていない。そのため、投資家からの懸念が高まっているところだ。
イーサリアム現物ETFの上場申請は、ブラックロックやフィデリティなどの既存のビットコインETF発行企業が進めているが、判断の最終期限となる5月に承認される見込みは後退している状況だ。
関連:イーサリアムの買い方|初心者が知るべき投資メリット、リスク、おすすめ取引所選び
現在、ブラックロックはイーサリアムブロックチェーンへの関わりを高めている。先週、イーサリアムメインネット上で、「BUIDL」という初のオンチェーン・トークン化ファンドをローンチし、わずか一週間で1.6億ドル(242億円)の資金を集めている。
関連:ブラックロックのトークン化ファンド「BUILD」、一週間で240億円超の資金流入を記録