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Web3の社会実装と社会受容を推進へ──経産省、実証事業者の公募を開始

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

Web3技術の普及へ

経済産業省の「Web3.0・ブロックチェーンを活用したデジタル公共財等構築実証事業」は3日、実証事業者の公募を開始した。

産業及び社会の課題解決などに資する公共性の高いユースケーステーマを設定し、これからWeb3.0・ブロックチェーンを活用したデジタル公共財等の構築に係る実証事業を支援して、技術の社会実装や社会受容が進むよう目指していく。

Web3.0とは

「次世代のインターネット」とも呼ばれ、ブロックチェーンを基盤とする非中央集権型のネットワークを指す。具体的にはNFT(非代替性トークン)や暗号資産(仮想通貨)などを含む。

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公募の詳細は、一般社団法人社会実装推進センター(JISSUI)の公式サイトに掲載した。今回は政策課題や産業課題などに基づいて事前にテーマを決め、事業者を提案型で公募する。

実証事業を支援する目的は、Web3.0の技術の普及を妨げている以下のような課題に対応すること。公募要項では、Web3.0・ブロックチェーン技術は将来的なポテンシャルを秘めているものの、以下の課題によって社会実装や社会受容が十分に進んでいないと指摘している。

  • 実利で動く民間事業者にとって価値が見えづらい
  • インフラ構築は公共性が高く民間事業者のみで取り組む経済合理性が低い
  • ルール整備は進んでいるが依然として複雑・不明瞭な部分も多い

これから事業者を選定し、その後に実証事業を支援していく。この支援を通して、民間事業者にとってのメリットを認知させる具体的成果や手法を公開して、業界全体としてのコスト・リスクを下げていくと説明した。

また、デジタル公共財としてのデータ標準の策定・データ連携基盤構築や、公共財としてのガイドライン・ルール整備などを支援することで、投機的なWeb3.0事業だけでない新たなユースケースを創出。その上で、Web3.0・ブロックチェーンの社会実装・社会受容を加速させることを目指すとした。

今回の実証事業では、Web3.0・ブロックチェーンの有識者10名からなる有識者委員会を設置。メンバーは以下の通りで、事業のアドバイスなどを行なっていく。この有識者委員会には、CoinPost代表の各務も選出されている。

出典:JISSUI

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公募テーマ

今回は以下の5つをテーマに設定しており、これらの内容に沿った実証事業を支援していく。

  • 現物資産や無形資産のデジタル化市場(発行・流通市場)構築
  • 資源循環システムの自律化・強靱化のための情報プラットフォーム構築
  • スポーツ業界における肖像権等の権利管理システム・ルール策定
  • コンテンツIP保護のためのガイドライン策定
  • Web3.0型地方創生・関係人口創出事業のためのガイドライン策定

なお、「デジタル公共財」の具体的な意味については、国連において「持続可能な開発に資するオープンソースのソフトウェア、オープンデータ、オープンAIモデル、オープンなデータ標準、オープンなコンテンツ」と定義されていると説明。その上で、今回の事業の成果物は、以下の3つを満たすデジタル公共財を想定していると述べている。

  • 企業単独では実施しにくい領域において、関連産業の発展に資する「公共性」がある
  • 業界関係者とコミュニケーションを取りながら作る「協調プロセス」がある
  • 業界関係者が容易にアクセスできるように「オープン」である

公募の受付期間は今月26日まで。事業実施期間は契約締結日から25年2月28日までだとした。

経産省の説明

今回の実証事業を実施することは、経産省が以前から公表している。今年2月には事業を実施する委託先を募集していた。経産省の資料によれば、事業の補正予算案額は4.5億円である。

経産省は、Web3.0の基盤であるブロックチェーン技術について、中長期的にはSociety5.0時代のグローバルなデータ連携基盤にもつながりうる革新的技術であると評価。Society5.0とは「サイバー空間とフィジカル空間を高度に融合させたシステムにより、経済発展と社会的課題の解決を両立する人間中心の社会」という意味である。

今回の実証事業の成果目標について、経産省は以下のように説明した。

本事業の成果物を通じて、Society5.0の実現や産業及び社会における課題の解決等に資するWeb3.0・ブロックチェーンの活用への民間投資をさらに呼び込むとともに、実証事業で構築したデータ標準・データ連携基盤等の将来的な実用化・社会実装等を目指す。

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