CoinPostで今最も読まれています

マイニング大手Bitmainが保有していた550万ドル相当の仮想通貨ビットコインハッキング被害か|米裁判所に陪審裁判を申請

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

Bitmainが550万ドル相当のハッキング被害
マイニング大手のBitmainがBinanceの口座に持っていた550万ドル(約6.2億円)相当のビットコインが、ハッカーによって盗まれBittrexへ送金されていたという内容の文書がScribdという共有サイト上に公開された。
ジョン・ドー(ジェーン・ドー)とは
米法律システムにおいて身元が特定されていない場合に利用される名称。日本の「名無しの権兵衛」に相応する。

▶️CoinPost:仮想通貨用語集

Bitmainへのハッキングを示唆する文書がネット上に公開

マイニング大手のBitmainがBinanceの口座に持っていた617BTCが匿名のハッカー「ジョン・ドー」によりハッキングされBittrexへと送金されていたという内容の、Bitmainを原告とし米国ワシントン州シアトルの地方裁判所に提出する形の訴状が、共有サイトScribd上に掲載された

出典:Scribd

Anonymous 0650qlAG9の名前で Scribd上に掲載されたこの文書によると、身元不明のハッカーはBitmainが仮想通貨取引所バイナンスに所有する口座に不正にアクセスし、同口座にある617BTC、約6.2億円分のビットコインを盗んだという。

出典:Scribd

同文書内ではBitmainが「ジョン・ドー」、または身元不明の容疑者を告訴する形となっている。

米国では身元や正体が不明な時はジョン・ドー、又はジェーン・ドーを利用する事例が多い。

「ハッキング」の詳細

同文書によると「ジョン・ドー」は2018年4月22日ごろ、Bitmainの口座に不正にアクセスし、仮想通貨MANAコインを市場価格をはるかに超える価格で注文した。

その後犯人はまずBitmainのビットコインを使ってイーサリアムを購入し、そのイーサリアムを使ってアカウントからMANAコインを購入したという。

出典:Scribd

4月22日2018年

1. 匿名人物がBinance取引所からBitmainのウォレットに違法アクセス

2. Bitmain所有のウォレット内からBTCを利用してMANAコインやその他仮想通貨を市場価格より高い額で購入。

3. 犯人所有のMANAコインがハッカーのウォレットからBitmainのウォレットへ

4. 犯人のバイナンスウォレットが市場価格より低い額でBitmainのウォレットからMANAコインを購入。

5. BitmainはBTCで4のMANAコインの支払いを受け取る。

4月22日以降

・犯人がBTC-MANAトレード(違法取引)から得た利益で様々な仮想通貨をBinanceやBittrex等の仮想通貨取引所で購入

こうしてハッカーは、相場よりはるかに高い価格でMANAコインをBitmainに売りつけた形になり、その結果大量の(相場で売った時以上の)仮想通貨を手に入れたとみられる。

同文書によればBitmainは、「MANAコインの市場は小さいため」、このような形でMANAコインの不正売却を行ったと考えている。

このような取引を複数回行った後、最終的に正体不明のハッカーは不正に価格を釣り上げて売ったMANAコインの差額をビットコインに換えて、さらにそのビットコインをBittrexに送金したという。

同文書はこの不正取引によってBitmainが被った損失は617BTCに上り、総額550万ドル(約6.2億円)に相当するとしている。

本文書の信憑性について

なお、 Anonymous 0650qlAG9という名前のユーザーがScribd上に掲載した文書は11月11日時点でこの訴状らしき文書一件のみである。

またBitmainが米国裁判所へ提出したと思われる今回の文書だが、Bitmain側から正式な発表は現段階ではされていない。

同文書の詳細な内容を考えると、ハッキングが事実である可能性はあるものの、同文書の信ぴょう性については見極める必要がありそうだ。

CoinPostの関連記事

金融庁主導で仮想通貨取引所ハッキングなど補償体制整備へ:実現すれば業界に追い風
ロイターの報道によると、仮想通貨不正流出に備えた交換業協会の自主規制案で、リスク相応額を銀行預金や国債等の安全資産で保有するよう義務付けた。各国仮想通貨保険の現状をまとめた。
BitmainがIPOを正式申請、財務詳細が公開|ビットコインキャッシュの高騰に影響か
世界最大の仮想通貨マイニング企業であるBitmainが香港証券取引所でIPOの申請を行なったことが明らかになった。その申請書の中で、Bitmainの財務詳細が公開され、着実な成長を遂げていることが示唆された。
CoinPost App DL
注目・速報 相場分析 動画解説 新着一覧
04/27 土曜日
10:30
米国で仮想通貨発行の推奨事項5ヶ条、a16z明かす
大手ベンチャーキャピタルa16zは、米国で仮想通貨トークンを発行する際の推奨事項を挙げた。特に証券性など米SECをめぐる対処を中心としている。
09:30
Runesデビュー1週間、ビットコインネットワークで200億円以上の手数料生み出す
手数料については、ミーム仮想通貨取引への高い需要が原因で、4月初めの5ドルから平均40ドルまで高騰している。ビットコインのマイニング報酬が半減し、収益が大幅に減少する見通しとなっていた採掘業者にとっては朗報だ。
08:00
半減期後のBTCのリターン、Nansen主席アナリストが分析
半減期後の仮想通貨ビットコインのリターンを、ブロックチェーン分析企業Nansenの主席リサーチアナリストが分析。半減期後250日までが最もリターンが高いという。
07:30
円安158円台に、米ハイテク株高 来週FOMC金利発表|金融短観
本日の米国株指数は反発。エヌビディアやアルファベットなど大手IT株がけん引役となった。前日発表の米1-3月期GDPは予想を下回って悪材料となっていたが、昨夜発表の米3月PCEデフレーターはほぼ予想通りだった。
05:55
パンテラ、FTXの仮想通貨ソラナを追加取得
FTX破産財団はこれまですでにロックアップされた仮想通貨SOLの約3分の2を手放した。その多くは4年後に完全にアンロックされる見込みだ。
04/26 金曜日
14:22
「ミームコインは危険なカジノのよう」米アンドリーセン・ホロウィッツCTOが警鐘鳴らす
米大手VCアンドリーセン・ホロウィッツの エディ・ラザリン最高技術責任者は、ミームコインを「危険なカジノ」に例え、仮想通貨エコシステムから「本物の起業家」を遠ざける可能性があると主張した。
14:00
米FBI、マネロン防止ルール非遵守の仮想通貨サービスに注意喚起
米連邦捜査局は、マネーロンダリング防止基準を遵守していない仮想通貨送金サービスを利用しないよう、アメリカ国民に対して呼びかけた。
12:55
BTC半減期後に最初に採掘されたSatoshi、3億円超で落札
仮想通貨ビットコインの半減期後に最初に採掘されたSatoshiがオークションで3億円超で落札。Ordinalsの誕生によって、今はレア度の高いSatoshiに需要が生まれている。
12:32
ビットコインの反騰失速、ブラックロックのETF(IBIT)への資金流入が初めて途絶える
暗号資産(仮想通貨)市場では、自律反発のビットコインが日足50SMAを抜けられず再反落。ブラックロックのビットコインETF「IBIT」への資金流入は、ローンチ後71日間で初めて途絶えた。
10:15
著名な「Buy Bitcoin」のサイン、1.6億円で落札
「Buy Bitcoin」と書かれた著名な法律用箋が、オークションで1.6億円で落札された。仮想通貨ビットコインで入札され、正確な落札価格は16BTCである。
09:40
フランクリン・テンプルトンの600億円規模「BENJI」トークン、P2P送信可能に
米大手資産運用企業フランクリン・テンプルトンは、米国政府マネーのトークン化ファンドFOBXXで資産のピアツーピア送信を可能にしたと発表した。
08:30
強気相場継続の兆しか? パンテラが新たな仮想通貨ファンドで1500億円以上調達計画
2024年の仮想通貨相場感が2023年から好転しておりVCの調達案件も着実に増えている状況だ。昨日、野村グループのLaser Digitalが主導するラウンドで、zkSync Era基盤のWeb3ゲーム開発会社Tevaeraは500万ドルを調達した。
07:35
ETHの証券性巡りConsensysがSECを提訴
仮想通貨イーサリアムは証券ではないとの判断などを裁判所に要請するため、 Consensysが米SECを提訴。同社は事前にウェルズ通知を受け取っていた。
07:15
米SEC、イーサリアム現物ETF申請を非承認する可能性高まる
イーサリアム現物ETFの米国での承認は不透明。SECとの一方的な会合や訴訟の影響で、2024年後半までの承認延期が予想されETH今後の価格に下落圧力がかかっている状況だ。
06:50
米Stripe、ソラナやイーサリアムでUSDC決済を導入予定
Stripeは2014年に初めて仮想通貨ビットコインの決済を導入した経緯がある。しかしその4年後の2018年にビットコインのバブル崩壊を受け同社はその取り組みを中止した。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア