はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用 WebX
CoinPostで今最も読まれています

今週のビットコインは下落 景気後退懸念でリスクオフムードが波及|bitbankアナリスト寄稿

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

8/31(土)〜9/6(金)の仮想通貨相場

国内大手取引所bitbankのアナリスト長谷川氏が今週のビットコインチャートを図解し、今後の展望を読み解く。


目次
  1. ビットコイン・オンチェーンデータ
  2. bitbank寄稿

ビットコイン・オンチェーンデータ

BTC取引数

BTC取引数(月次)

アクティブアドレス数

アクティブアドレス数(月次)

BTCマイニングプールの送金先

取引所・その他サービス

bitbankアナリスト分析(寄稿:長谷川友哉)

今週、8/31(土)〜9/6(金)の仮想通貨相場の仮想通貨相場週次レポート:

今週のビットコイン(BTC)対円相場は徐々に水準を切り下げ、6日正午時点で、800万円周辺で推移している。

イスラエル国内で停戦を求める大規模なデモが発生したことや、英国がイスラエルへの武器輸出停止を表明したことで、中東ガザ地区の停戦期待が週明けのBTCの支援材料となり、相場は2日、850万円を回復した。

3日の東京時間には、相場は879万円まで上昇するも、これによりドル建てBTC価格が一目均衡表の雲上限にタッチすると失速した。

その後、3日米時間に全米供給管理協会(ISM)が発表した8月の米製造業PMIが下振れたことで、米国の景気後退懸念が再燃。これを受けてBTCは850万円を割り込むと、4日のアジア市場にもリスクオフムードが波及し、820万円周辺まで水準を下げた。

4日、この日は米大統領選の予測市場でトランプ氏がハリス氏に対してリードを広げたほか、スイスの大手銀行ZKBがBTCとETHの取引サービスを開始したことで、BTC円は850万円を試す展開となった。

一方、その後米連邦準備理事会が暗号資産(仮想通貨)に友好的な米ユナイテッド・テキサス銀行に業務停止命令を下したほか、6日の米雇用統計を控えて警戒ムードが広がり、相場は再び800万円周辺まで押している。

【第1図:BTC対円チャート(1時間足)】
出所:bitbank.ccより作成

5日までの一連の米経済指標を受けて、FF金利先物市場が織り込む18日のFOMCでの50bp利下げの確率は先週の30%から41%まで上昇した。

50bp利下げの可能性を市場がより織り込めれば、FOMCでネガティブなサプライズを回避できる公算は高くなると指摘されるが、その場合はイベントまで米国の景気後退懸念が燻り続けることを意味し、BTC相場は軟調地合いが続くだろう。

今週はJOLTs求人件数やADP雇用統計が下振れており、6日の雇用統計も市場予想を下回れば、FRBに50bpの利下げを促す材料とみなされ、景気後退懸念と共にBTC売りが加速するか。

雇用統計が下振れサプライズとなれば、BTCドルは下降チャネル下限を試す展開が視野に入る(第2図)。

仮に雇用統計が市場予想と合致すれば、市場の大幅利下げ期待には修正が入るものの、景気に対する懸念が和らぎ、BTC相場が下げ止まる切っ掛けとなろう。

ただ、実際にFOMCでの利下げの決定と利下げ幅や景気への見通しが明確にならない限り、BTC相場の上値は限定されるとみており、まずは今週相場のレジスタンスとなった一目均衡表の雲上限(5.95万ドル)や節目の6万ドルを回復できるかが焦点となろう。

【第2図:BTC対ドルチャート(日足)】
出所:Glassnodeより作成

関連:おすすめ国内仮想通貨取引所 投資家のクチコミ比較ランキング

関連:bitbank_markets公式サイト

前回のレポート:今週のビットコインはテクニカル的なセンチメントが瞬く間に悪化|bitbankアナリスト寄稿

寄稿者:長谷川友哉長谷川友哉(ハセガワ ユウヤ)
英大学院修了後、金融機関出身者からなるベンチャーでFinTech業界と仮想通貨市場のアナリストとして従事。2019年よりビットバンク株式会社にてマーケットアナリスト。国内主要金融メディアへのコメント提供、海外メディアへの寄稿実績多数。
CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
11/21 金曜日
06:45
米上場FGネクサス、50億円相当イーサリアムを売却し自社株買いに充当
FGネクサスが1万以上ETHのイーサリアムを売却し自社株買いに充当した。発行済み株式の8%を純資産価値を下回る価格で買い戻し、現在4万5イーサリアムと3700万ドルの現金を保有している。
06:20
ビットコインが8.6万ドル台に急落、古参クジラのBTC大量売却や利下げ見送り懸念などで
仮想通貨ビットコインが6カ月以上ぶりの安値86593ドルまで下落した。予想を上回る米雇用統計で12月の利下げ確率が40%に低下しBTC初期保有者ガンデン氏が13億ドル相当を売却したことが要因に。
05:42
米議会、連邦税のビットコイン納付を認める法案提出 納付金は戦略的BTC準備金として保有
米下院議員が米国民と企業に連邦税のビットコイン納付を認める法案を提出した。全ての納付金は戦略的ビットコイン準備金に振り向けられ、政府の財政基盤を強化する狙いだ。
11/20 木曜日
20:00
Aptosのエコシステム責任者が語るエコシステム戦略|独占インタビュー
Aptosのグローバルリーダーが語る、エコシステムの成長戦略と日本市場への本格参入。DeFi、AI、クリエイターエコノミーなど注目分野や、10億ユーザー規模を見据えた技術開発について聞いた。
16:51
NVIDIA決算好調、米株上昇と仮想通貨相場回復の連鎖起点に
11月19日NVIDIA決算発表後、Nasdaq総合指数0.6%高。マイニング企業株(IREN10%高など)がAIシフト恩恵で買われ、BTCは89,000ドル安値から91,000ドル回復。専門家は電力供給の重要性を指摘、関連投資機会を分析した。
16:44
米民主党議員がトランプ一族関与のワールドリバティに調査要請 国家安全保障への懸念示す
エリザベス・ウォーレン上院議員らが、トランプ大統領一族が関与するDeFiプロジェクト「ワールドリバティ・フィナンシャル」に対する調査を要請した。北朝鮮・ロシア関連団体へのガバナンストークン販売が国家安全保障リスクになると指摘し、利益相反の懸念も表明した。
16:00
米大手取引所クラーケン、SECにIPO申請を提出 評価額3.1兆円
米仮想通貨取引所クラーケンが米SECにIPO申請を提出。評価額は200億ドル(約3.1兆円)で、2026年第1四半期の上場を目指す。トランプ政権の友好姿勢を背景に、仮想通貨企業の上場ラッシュが続く。
14:09
ビットワイズのXRP ETFが米国で上場へ カナリーに次ぐ2つ目の現物型商品
ビットワイズのXRP現物ETFがNYSEに上場へ。欧州GXRPに続く2本目のXRP商品で、米国では初提供。XRPCの初日取引高90億円超など、アルトETF市場が急拡大している。
12:35
ビットコイン9万ドル回復、エヌビディア好決算で投資家心理改善 マイナー売り圧に変化の兆しも
仮想通貨市況 暗号資産(仮想通貨)市場では、ビットコイン(BTC)は前日比+3.4%の1BTC=92,331ドルに。 20日にかけて、88,000ドル付近から92,000ドル超…
11:59
ブロック社が強気の財務見通し、3年で粗利益2.5兆円目指す  自社株買いも発表
ジャック・ドーシー率いるブロック社が今後3年の財務見通しを発表。粗利益の年間15億ドル増加を予想し、株価が7.6%上昇した。AI・仮想通貨事業も強化している。
10:36
米大手仮想通貨取引所コインベース、予測市場・株式取引機能を導入か
米コインベースが12月17日に「新時代」を発表予定。リーク情報から予測市場・株式取引機能の実装が示唆され、カルシとの提携深化やブロックチェーン株式取引の展開が期待される。
10:14
仮想通貨XRP、ステーキングを導入する案が浮上
RippleXのエンジニアリング部門のトップは、仮想通貨XRPへのステーキング機能導入を考察していると説明。ステーキングは報酬が発生する仕組みであり、投資家からも注目を集めている。
09:41
「銀行の仮想通貨保有について、基準見直す必要性がある」バーゼル委員会議長
バーゼル委員会議長がステーブルコインの台頭を背景に、銀行の仮想通貨保有規制の見直しが必要だと発言した。現行の厳格な資本要件の緩和が焦点となっている。
06:48
「ビットコインとはサービスである」Bitwiseが価値の本質を指摘
仮想通貨運用企業Bitwiseの最高投資責任者は、ビットコインはサービスであるとの見方を示した。マイクロソフトと比較しながら、価値の本質を説明している。
11/19 水曜日
18:44
ストラテジーのセイラー会長、ウォール街参入による「ビットコイン弱体化」論を否定 
ストラテジーのセイラー会長がフォックス・ビジネスで、機関投資家の参入によりビットコインのボラティリティが大幅に低下していると発言した。2020年の約80%から現在50%まで縮小し、今後はS&P500の1.5倍程度に収束すると予測している。
通貨データ
グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧