JVCEA含む協会・団体が参加へ
金融庁は、暗号資産(仮想通貨)を含む金融機関全般の内部監査水準を向上させることを目的に「金融機関の内部監査高度化に関する懇談会」を2025年1月25日に開催することを発表した。この発表は、特に暗号資産業界が直面しているセキュリティリスクに対応する一環として注目されている。背景には、今年発生したDMMビットコインから約480億円相当のビットコイン流出事件がある。
DMMビットコインの流出事件では、従業員が受信した転職案内を装ったSNSメッセージを誤ってタップしたことが発端とされる。この行為によりウイルスが社内ネットワークに侵入し、アクセス権限が不正に奪取された。その結果、北朝鮮のハッキンググループ「ラザルス」による取引改ざんが行われたとされる。この事件は暗号資産業界におけるセキュリティ体制の抜本的な見直しを促した。
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金融庁はこのような事態を受け、暗号資産関連事業者に対して多要素認証の導入や不審なアクセスの監視強化を強く推奨している。また、ウォレット管理態勢や流出リスクへの対応が適切かどうかを確認するための自主点検を事業者に要請。さらに、国内外のステークホルダーの信頼を確保するため、国際的な動向も踏まえた指針を示す方針を示した。
今回の懇談会では、暗号資産業界を含む幅広い金融機関が参加する予定だ。日本暗号資産取引業協会(JVCEA)などの関連団体に加え、全国銀行協会や全国地方銀行協会、コンサルティング機関、外部有識者などが議論に加わり、内部監査の高度化に向けた具体策を検討する。
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