運営にビットコイン活用
スポーツの「スカッシュ」を広めるために1973年に設立された欧州スカッシュ連盟(ESF)は27日、運営に暗号資産(仮想通貨)ビットコイン(BTC)を活用することを発表した。
具体的には、決済に利用したり、これからバランスシートの資産としてビットコインを保有したりしていくと説明。メジャーなスポーツ連盟が仮想通貨を運営に採用するのは、欧州では初の事例だとしている。
ESFの役員会は、財務管理やデジタルイノベーションに対する先進的なアプローチを行うため、ビットコインを活用するという戦略的な決断をしたという。
決済に関連して、ESFはすでにビットコインで寄付を受けられるようにした。これによって、ファンや企業、ブランドは連盟の運営をビットコインで支援できるようになっている。
ESFは今回の発表が、運営やスカッシュの発展につながるだけでなく、仮想通貨業界からの後援や提携に結びつくことを望んでいると期待を示した。そして、初めて競技に採用された2028年のロサンゼルスオリンピックに向け、スカッシュのサポートにつながるだろうとも述べている。
ESFでビットコイン採用を主導するバイス・プレジデントは、発表に以下のコメントを寄せた。
ビットコインを活用することで、我々は財務を近代化するだけでなく、新しい関わり方やサポート手段をスカッシュのコミュニティに提供できる。
今回の決断がイノベーションや成長に向かう新たな扉を開いてくれると我々は信じている。
ESFは、選手やファン、コミュニティに恩恵をもたらすために、デジタル技術を活用するという新しい方法を模索するように他のスポーツ組織に働きかけていきたいとも述べた。
欧州の動向
ビットコインは発行上限が事前に設定されていることや特定の国家に属さない無国籍資産であることなどから、国家や地方政府、企業や組織が保有する動きが増えている。目的の1つは、インフレや通貨安に対するヘッジだ。
この傾向は欧州でも以前から見られており、特に仮想通貨を支持するドナルド・トランプ氏が米大統領選で勝利してから、この動きは加速してきた。
昨年12月には、欧州議会議員のサラ・クナフォ氏が、欧州連合(EU)に対して戦略的ビットコイン準備金の確立を求め、デジタルユーロの発行計画を拒否するよう主張。欧州中央銀行の「全体主義的な誘惑」を防ぎ、仮想通貨における規制の行き過ぎを終わらせ、ビットコインの分散化を採用することを訴えた。
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