はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用
CoinPostで今最も読まれています

プログマがトークン化MMFへ展開 ステーブルコインで日次金利支払いを可能に

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

社債・MMFのデジタル化図る

プログマ(Progmat)は4日、ブロックチェーンを活用した社債およびMMF(マネー・マーケット・ファンド)のデジタル化を推進し、日次の利息付与や即時償還を可能にする「オンチェーン完結型デジタル証券」の導入計画を発表した。

従来、社債の利息支払いは年2回が一般的だったが、スマートコントラクトを活用することで、より高頻度な利払いが実現可能となる。

この仕組みは、セキュリティトークン(ST、デジタル証券)にステーブルコイン(SC)を組み合わせることで、社債市場の流動性向上や運用の効率化を図るものだ。

社債とは

社債とは、企業が資金調達のために発行する債券の一種で、投資家は企業に資金を貸し付ける代わりに定期的な利息(クーポン)を受け取る。しかし、日本の社債市場は米国に比べて規模が小さく、売買が活発ではないため、流動性の低さが課題となっている。

MMF(マネー・マーケット・ファンド)

MMFとは、短期金融資産(国債、社債、CP=コマーシャルペーパーなど)を対象とする投資信託のことを指す。MMFの資金は、レポ取引(担保付き短期資金取引)やCPなどを通じて企業へ融資され、運用実績に応じた分配が行われる。一般的に、流動性が高く、安全性が重視される金融商品とされている。

海外ではトークン化MMFの普及が進んでおり、市場規模はすでに6,000億円超に達している。機関投資家向けの運用手段として定着しつつあり、BlackRockが運用する「BUIDL(BlackRock USD Institutional Digital Liquidity Fund)」や、USYC(US Yield Coin)」が市場の拡大を牽引している。

トークン化債券の発行額推移 出典:DUNE

これらはブロックチェーン上で発行・運用されるMMFの一種であり、ステーブルコインを活用することで日次利払いや即時償還を可能にする仕組みを備えている。

特にBUIDLは、最低投資額7.5億円(500万ドル)と高額ながら、パブリックブロックチェーン上での高い透明性を提供し、機関投資家の資金運用の柔軟性を高めている。

関連: 米ブラックロック、USDCの準備金専用のファンドを組成

企業・金融機関と連携

本プロジェクトは、デジタルアセット共創コンソーシアム(DCC)を中心に298の企業・金融機関と連携し、2025年内の実装を目指している。DCC内には、「オンチェーン完結型STワーキンググループ(STWG)」と「STデータ連携円滑化ワーキンググループ(STデータWG)」が設置されており、企業の参画も進めている。

プログマは、日本円建てのステーブルコイン(JPY SC)の活用については明言していないものの、今後の日本市場におけるSC発行・流通開始が市場の変曲点となる可能性を示唆している。円建てSCが導入されれば、国内の投資家にとってより利便性の高い環境が整うと考えられる。

プログマの齊藤達哉CEOは自身のブログで、「これまで日本のデジタル証券市場は不動産STが中心であり、社債やMMFといった債券系のST市場はまだ限定的」と指摘した上で、「2025年には金利上昇とSC発行・流通の本格化が見込まれることから、市場拡大の契機になる可能性がある」と述べている。

厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
13:25
ドイツ銀行、独自ステーブルコイン発行やトークン化預金を検討=報道
ドイツ銀行が独自ステーブルコイン発行とトークン化預金を検討中だ。カストディ企業トーラスとの提携やPartior出資などでもデジタル資産分野に進出を始めている。
11:20
9ヶ月で約1400億円の収益、トランプ大統領 仮想通貨事業で純資産56億ドルに=フォーブス報道
Forbes誌がトランプ大統領の仮想通貨資産を分析。ミームコイン「TRUMP」とWorld Liberty Financialで約10億ドルを獲得し純資産56億ドルに。
10:20
シンガポール金融管理局、仮想通貨企業の新規制ルールを明確化 混乱受けて
シンガポール当局が仮想通貨企業向け新規制の適用範囲を明確化した。海外のみにサービス提供する事業者は7月よりライセンス必須となる。ルール対象外となるトークンも挙げた。
09:00
モバイルゲームFIFA Rivals、6月12日リリース決定 アディダスと提携でNFT導入
アディダスと契約 ブロックチェーン技術を活用したモバイルサッカーゲーム「FIFA Rivals」が6月12日にiOSとAndroid向けにリリースされると、開発元のMythic…
08:25
ミームコイン発行のPump.fun、10億ドルトークン販売で収益共有制度導入か=報道
ミームコインプラットフォームPump.funが10億ドル規模のPUMPトークン販売を計画。プロトコル収益の一部をトークン保有者に還元する買い戻し制度を検討中。累計収益は6.77億ドル。
07:40
日本政府、資金決済法改正で仮想通貨仲介業を新設へ
仮想通貨規制を盛り込んだ改正資金決済法が参議院本会議で可決して成立。仮想通貨仲介業の新設や顧客資産の保全強化策などを盛り込んでいる。
07:20
取引所GeminiがIPO申請、仮想通貨企業の株式公開ラッシュ加速
ビットコインOGのウィンクルボス兄弟が創設した仮想通貨取引所GeminiがSECにIPO草案を提出。Circle上場に続き、米仮想通貨企業の株式公開ラッシュが加速。
07:02
イーロン・マスクのX、Polymarketと提携 仮想通貨予測市場に本格参入
イーロン・マスク氏のXがPolymarketと公式パートナーシップを締結。AI「Grok」を活用した仮想通貨予測市場サービスで、リアルタイム情報分析を数百万ユーザーに提供へ。
06:45
マイケル・セイラーのストラテジー社が新優先株発行、約10億ドル調達でビットコイン購入資金確保へ
ストラテジー社が10%配当の永続優先株STRDで約9.8億ドルを調達。ビットコイン追加購入と事業運転資金に充当予定で、6月10日に取引完了。
06:05
Circle株価30%続伸、アップルやグーグルもステーブルコイン導入検討=報道
Apple、Google、X、Airbnbが仮想通貨企業とステーブルコイン統合協議を開始。国際送金コスト削減目的でIT大手各社の仮想通貨採用が本格化へ。サークルの株価はニュースを受けてさらに高騰した。
05:50
エリック・トランプ主導でTRUMPミームコイン取得加速 WLFIが統合
World Liberty FinancialがTRUMPトークンの大規模ポジション取得を発表。Fight Fight Fight社のウォレット開発中止により、トランプファミリーの仮想通貨事業統合に新たな進展。
06/06 金曜日
18:21
メタプラネット、ビットコイン保有計画で26倍超の上方修正 21万BTCの保有目指す
メタプラネットが日本の資本市場史上最大級となる7,674億円の新株予約権発行を決議した。「555ミリオンプラン」により、ビットコイン保有目標を従来の2万BTCから21万BTCへ26倍超に上方修正。アジアを代表する仮想通貨ビットコイントレジャリー企業としての地位確立を図る。
17:39
Binance Japan、トロン・ダイの円建て取引ペア追加 
Binance Japanが6月11日よりDAI/JPY・TRX/JPYの新規取引ペアを開始。記念キャンペーンでメーカー手数料1ヶ月無料。ステーブルコインDAIと高速処理のTRXが円建てで取引可能に。
14:15
RWAトークン化市場が半年で3倍以上急成長、3兆円突破=バイナンスリサーチ
バイナンスリサーチの月次市場分析によると、RWA(現実資産)トークン化市場が2025年上半期で260%成長し、時価総額は230億ドルを超えた。プライベート・クレジットが58%シェアで市場を牽引する一方で、RWAとDeFiプロトコルとの統合も進んでいる。
13:35
20万ドルへ到達可能もリスク高まるか、『ビットコインスタンダード』著者が強気相場ピークを警戒
『ビットコインスタンダード』著者アモウズ氏がビットコイン強気相場の現状を分析。20万ドル到達可能性と企業財務戦略のリスクを専門家が警告。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧