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OpenSea、NFT市場は証券規制対象外と主張 SEC仮想通貨タスクフォースに書簡提出

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

「NFT市場は証券取引所ではない」と意見

大手NFT(非代替性トークン)マーケットプレースのOpenSea(オープンシー)は9日、米証券取引委員会(SEC)暗号資産(仮想通貨)タスクフォースを率いるヘスター・ピアース委員に宛てて書簡を提出した。

NFTマーケットプレイスは連邦証券法の下で取引所やブローカーに該当しないことを明確にするよう求めている。

また、規制上の不確実性を排除することで、NFTコレクター、購入者、販売者、そしてより広範なNFTエコシステムに恩恵をもたらすと意見した。

オープンシーの法務顧問アデル・フォール氏らは、過去のSECが行ってきたような不確実な規制を排除し、米国のテクノロジー企業がWeb3分野をリードする能力を守ることを要請。次のように述べた。

SEC執行部は以前、オープンシーにも取引所やブローカーに対する規制を適用しようとした。この動きは、NFTマーケットプレイス特有のリスクに対処し、既存の規制がそれらのリスクに関連しているかどうかを検討するよりも、むしろSECの管轄権を拡大することに重点を置いていたように思われる。

背景として、旧体制のSECは2024年、オープンシーで取引されているNFTが証券に該当すると判断し、提訴も念頭に入れてオープンシーを調査対象にしてきた。しかし今年2月、トランプ政権誕生で新体制となったSECは、この調査を取りやめた。

オープンシーはこの機会を捉え、改めてNFTは証券ではなく、NFTマーケットプレイスは取引所規制の対象とはならないとSECに意見している。

関連:米上院投票、アトキンス氏を新しいSEC委員長として承認

NFTとは

「Non-Fungible Token」の略称で、代替不可能で固有の価値を持つデジタルトークンのこと。ブロックチェーンゲームの「デジタルアイテム」交換などに用いられるのみならず、高額アート作品の所有権証明や、中古販売では実現の難しかった「二次流通市場」における権利者(クリエイター)への画期的な還元手段としても注目を集める。

具体的な論拠

オープンシーの法律顧問らはまず、NFTのほとんどは「収集品または芸術品」であり、投資目的ではなく、主に消費、目新しさ、または美的価値のために購入されていると述べた。証券法上の証券には該当しないとする格好だ。

さらに、たとえSECが一部のNFT取引に証券性を見出した場合でも、オープンシーや同様のNFTマーケットプレイスを証券取引所または証券ブローカーに分類することは、規制の行き過ぎになると論じている。

例えば、証券取引所とみなされるには、同一の資産に対して複数の販売者がいる必要があるが、NFTはそれぞれが他と代替できない一つだけの資産であるため、これが当てはまらないと指摘した。

また、ニューヨーク証券取引所のような取引所は執行機能を提供し、注文のやり取りのルールを設定しているが、オープンシーは情報インフラを提供し、取引の実行はスマートコントラクトによって処理されていると述べた。こうした仕組みは証券取引所には当てはまらないとする格好だ。

さらに、ブローカーのように取引の交渉や執行、顧客資産の保管などのサービスは提供していないとも続けている。

例えば、オープンシーのようなNFTマーケットプレイスは、顧客資金や資産の保有・流通を行わないため、資産を混ぜてしまう懸念もないと指摘。ブローカーに課されるような資本要件や財務記録保持義務は無意味だと意見している。

結論部分では、SECが最近ミームコインやステーブルコインは基本的に証券にあたらないと表明したことに言及。NFTマーケットプレイスへの規制についても、具体的に取り組むことを求めた。

関連:米SEC「ミームコインは証券法の対象外に」 詐欺リスクへの注意も

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