はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用
CoinPostで今最も読まれています

世界経済減退懸念が仮想通貨市場にも波及 ビットコイン下落要因を探る

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

ビットコイン下落要因を探る
 一週間堅調な推移を継続していたビットコインが大きく反落する形で5万円幅の急落、アルトコインにも相場不安が波及する形で全面安相場になった。今回は下落の要因と見られる動きを含め、世界経済の動きを見ていく。

仮想通貨市況

仮想通貨市場は25日、 一週間堅調な推移を継続していたビットコインが大きく反落する形で5万円幅の急落を記録、11時時点では前日比7.2%安で推移している。

ビットコインキャッシュの分裂問題からBCHなどの下落加速に釣られて市場全体が急落した11月相場から一変、12月17日以降、ビットコインの底値感が市場内で高まると、下落率の高いアルトコインに「売られ過ぎ」の見方が続き買い戻しの動きが加速、(主要アルトの)買いが買いを呼ぶ全面高が続いていたが、その流れも一服した。

上昇相場が続いた7日前水準からの変動率で見ていくと(画像右の%7d)、本日下落している状況の中でもイーサリアムが約40%、ビットコインキャッシュが約81%上昇と大きく安値水準から上昇していることがわかるが、直近2ヶ月で大きく下落した通貨の買い戻しが行われていたことを意味する変動率と言えるだろう。

出典:CoinMarektCap

25日のアルトコイン市場でもビットコイン価格に追随する動きが見られた上で、ビットコイン以上に売りが相次いでおり、材料がでたXRPを覗き軒並みマイナス、全面安相場で推移している。

XRPファンダメンタルズ要因は昨日、仮想通貨大手取引所バイナンスのCEO CZ氏が「XRP基軸マーケット」の追加を正式に発表し、XRP相場が大きく反応していた。

相場の下落要因は?

 相場の下落要因としては、下落が止まらない日米株式市場のリスクオフムードが、仮想通貨市場にも波及したと言える。

まずビットコインチャートと日経平均、ダウ平均株価の比較チャートを掲載してから本日の動きを見ていく。

これは12月10日以降の比較チャートで、メインチャートがビットコイン、青チャートがダウ平均、オレンジが日経平均株価となる。

直近までの値動きだけを見ていくと、日米株式市場が下落基調にある中で、ビットコインが逆行高を記録していることがわかる。

そうなると、なぜ今回の株式市場の急落にBTCが相関性を見せたのか?という疑問がうまれる事になるが、週末明けの本日日米株式市場が大台割れを記録、リスクオフムードの急加速、また今後の世界経済減退懸念が広がったことで、事態が急激に悪化したことが挙げられる。

リスクオフの流れが大きく拡大したことで、その流れに逆らえなくなった事を意味する。

日米株式市場の動き

24日の株式市場は大幅続落。先週よりリーマンショック以来の下げ幅を記録する厳しい状況に置かれていた米株式市場であったが、下げ止まらずに4営業日連続の下落。

ダウ平均株価も、前週比で653.17ドル安の2万1792.20ドルで取引を終え、大台となる2万2000ドルを割った。

この流れを受け始まった25日の東京株式市場でも日経平均も続落、2万円の”心理的節目”を明確に下回り、一時1000円以上の急落を記録した。取引時間中では約1年3カ月ぶりに2万円を下回った形だ。

松井証券の報告書によれば、投資家のダメージを示す「信用買い評価損益率」は、21日時点で-30.34%に達しており、追証手前となる信用維持率ギリギリで耐えている個人投資家の多さを示唆している。

この数値は、2015年の「チャイナ・ショック」を超える大幅下落を見せた今年10月に匹敵する数字であり、3連休明けの25日は、そこからさらに日経平均が1,000円安まで大暴落したことを踏まえると、今年最悪の”追証水準”に突入している可能性は極めて高い。

特に日本株(東証株価指数)は平均PERから割安感が取り沙汰されてはいるものの、VIX(恐怖)指数急騰の要因となっている米中貿易摩擦や欧米の政情不安は、拡大する一方で終息する気配を見せておらず、景気減速懸念で金融マーケットの混乱を招いている。

今後も断続的に、個人投資家によるまとまった投げが出るなど、パニック相場になる恐れもあるので注意が必要だ。

これらのリスクオフムードは広がりを見せており、この世界的なリスク回避の動きは、仮想通貨市場にも大きく影響したものと思われる。

背景

米政府でも大きな動きが見られた。トランプ大統領はメキシコとの国境間の壁建設に必要な予算が不成立になったことから、米時間22日にGovernment Shutdown(政府機関の閉鎖)を強行、民主党派からの批判と市場からの不安を掻き立てる要因となっていた。

先週トランプ大統領が新たな首席補佐官として任命したMulvaney氏は同大統領の政府閉鎖という決断を評価し、28日、または来年1月までこの政府閉鎖が長引く可能性を示唆した。

なお、Mulvaney氏はトランプ大統領同様、連銀に対する不満感を露わに示しているほか、ビットコインに対する擁護的な発言も繰り返している人物の一人だ。

またトランプ大統領は、彼の計画に沿わなかった連邦準備銀行(連銀、FED)や民主党の議員に対して非難をツイートで行なっている。

問題はFED(連銀)だ。彼らは市場の感も、貿易戦争や強いドル、政府機関の閉鎖の必要性も理解していない。FEDは力は強く、不器用なゴルファーのようだ – パットがまるでできてない!

専門家も株式市場の影響を説明

またこのようなトランプ大統領の壁建設に向けた揺るがない強気な姿勢や、トランプ大統領の発する批判発言を受け、株式市場も大きな影響を受けた状況を仮想通貨に詳しいジャーナリストのJoseph Young氏が説明した。

NASDAQとS&Pは両方、最高値から20%以上の下落を記録しており、弱気市場の真っ只中だ。

ダウジョーンズもあと300ポイント、または1.5%下がれば弱気市場に突入する。今日、明日で起こるかもしれない。

つまり、全ての市場が弱気相場であるということである。メリークリスマス。

▶️本日の速報をチェック

CoinPostの関連記事

(URL)&from=in_article
(URL)&from=in_article
CoinPostのLINE@

スマートフォンへの「プッシュ通知」で、相場に影響を及ぼす重要ニュースをいち早く知らせてくれる「LINE@」の登録はこちら。大好評につき、登録者8,000名突破。

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
07/04 金曜日
17:43
マックハウス、仮想通貨事業でゼロフィールドと基本契約
アパレル大手マックハウスが暗号資産事業に参入。国内マイニングシェア1位のゼロフィールドと基本契約を締結し、ビットコイン購入とマイニングの両輪戦略で収益多様化を目指す。
17:11
SMBCグループ、事業共創施設「HOOPSLINK」を丸の内に開設 Web3や生成AIの活用を目指す
SMBCグループが事業共創施設「HOOPSLINK」を丸の内に開設。Web3などを活用し、スタートアップから大企業まで多様なパートナーと新事業を創出。
15:08
みんなの銀行、ソラナ基盤のステーブルコイン事業化に向け共同検討を開始
みんなの銀行がソラナ(SOL)基盤のステーブルコインとweb3ウォレットの事業化に向け共同検討を開始。Solana Japan、Fireblocks、TISの3社と協業し、新たな金融体験の創出を目指す。
13:50
米上場アンバー・インターナショナル、約37億円調達で仮想通貨準備金戦略を加速
米上場のアンバー・インターナショナルが機関投資家から2550万ドルを調達し、1億ドルの仮想通貨リザーブ戦略を強化。パンテラ・キャピタルなど著名投資家が参加。
13:00
米ストラテジー社に集団訴訟 ビットコイン保有リスクを軽視と主張
米国でストラテジー社に対する集団訴訟が提起された。ビットコイン投資戦略を過大評価しリスクを軽視したと主張している。新会計規則適用後の損失計上が争点の一つになっている。
12:55
メタプラネット支援コンソーシアム、タイ上場企業買収でビットコイン戦略を東南アジアに拡大
メタプラネット支援者らが筆記るコンソーシアムがタイ上場企業DV8の買収計画を発表した。日本で成功したメタプラネットのビットコイントレジャリー戦略をタイで再現し、さらに東南アジアに展開する第一歩として注目される。
12:36
オルタナ信託、BOOSTRY・ALTERNAと連携しデジタル証券の管理体制を強化
デジタル証券特化の「オルタナ信託」設立。BOOSTRYとALTERNAが協業を深化し、STの取得から販売まで一貫した新たな枠組みを構築する。
11:35
米雇用統計好調でビットコイン一時11万ドル超、アーサー・ヘイズが下落リスクを警告する理由は?
米国6月雇用統計が予想を上回る14万7000人となり、ビットコインは一時11万500ドルまで上昇した。しかしBitMEX創業者アーサー・ヘイズ氏は、米財務省がステーブルコインを国債購入の受け皿として活用することで市場から流動性が奪われ、8月開催のジャクソンホール会議前に9万ドル水準へ下落すると予測した。
11:00
アルトコイン取引の増加傾向続く 仮想通貨OTCレポートが公開
Finery Marketsは、仮想通貨のOTC取引に関する2025年上半期のレポートを公開。ビットコインやイーサリアム、ステーブルコインの他にアルトコインの取引が増加傾向を継続していると指摘した。
10:35
「1兆ドル予測は楽観的すぎた」、 JPモルガン ステーブルコイン時価総額の2028年予測を下方修正=報道
JPモルガンはステーブルコイン市場の2028年予測を5000億ドルとし、他社の1-4兆ドル予測を否定。決済利用は6%に留まり、主用途は仮想通貨取引と指摘。
10:00
ビットコイン、クジラによる売却と機関投資家の需要が拮抗=報道
仮想通貨ビットコインの大口保有者が過去1年で50万BTCを売却する一方、機関投資家の需要増加により価格が膠着している。今後のビットコイン価格については様々な見解がみられる。
09:30
ロビンフッドCEO OpenAI株式トークン化を「革命の種」と表現も、提携否定で波紋広がる
ロビンフッドがOpenAI株式トークン化サービスを欧州で開始したが、OpenAIは提携を否定。テネフCEOは「トークン化革命」と強調するも、未上場株式の権利問題が浮き彫りに。
09:16
仮想通貨SEI、国内取引所OKJに新規上場へ
国内暗号資産取引所OKJが2025年7月8日からセイ(SEI)の取扱いを開始。ゴールドマンサックス・Robinhood出身者が開発した高速ブロックチェーンで、米国でETF申請も話題。入出庫は7月8日、売買は7月11日17時開始予定。
09:00
ビットコイン今年4度目11万ドル超え、株価相関強まり最高値更新も視野に|仮想NISHI
仮想通貨ビットコインは3日に今年4度目となる一時11万ドル突破を記録した。7月3日から4日にかけて、トランプ政権の大きく美しい法案が可決されたことに加え、米雇用統計が底堅い推移を示したこと、さらにシンシア上院議員が暗号資産の減税法案を提出したことが追い風となった。
08:05
ETF購入減速でビットコイン価格上昇に陰りか、ETHは蓄積量が過去最高に=Cryptoquant分析
仮想通貨ビットコインETFとMSTR(ストラテジー)の購入は大幅減速、全体需要の縮小で価格上昇が鈍化。一方、イーサリアムは6月に蓄積アドレスが史上最高を記録、機関投資家による大量保有が続く。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧