
*本レポートは、X-Bankクリプトアナリストである仮想NISHI(@Nishi8maru)氏が、CoinPostに寄稿した記事です。
仮想通貨マーケットレポート(5/23 AM8時)
仮想通貨ビットコイン(BTC)は5月22日、11万ドルを突破し史上最高値を更新した。米連邦議会下院において、トランプ減税の延長を含む大型法案が可決されたことで米国財政への信認が揺らぎ、「無国籍資産」とされるビットコインに資金が流入しやすい環境となった。
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5月22〜5月23日相場状況
ビットコインのデリバティブ市場を見ると、価格が史上最高値付近にあるにもかかわらず、無期限先物の先物価格と現物価格の乖離は小さく、過熱感はほとんど見られない(下画像赤枠)。投資家のポジションは冷静さを保っていると言える。

一方で、オプション市場に目を向けると、コールオプションの建玉が大きく増加し、それに伴いプット・コールレシオ(PCR)が急激に低下した。市場参加者の投資スタンスが一気に強気へと傾いていることが明らかである(下画像黄矢印)。

現状分析(5/23日 AM8時)
ビットコインは、トランプ米大統領の関税・減税政策や米国債の格下げを背景に米国資産への信認が揺らいでおり、その結果「無国籍資産」であるビットコインに逃避資金が流入している形となっている。
加えて、米国テキサス州におけるビットコイン準備金法案の成立期待や、5月27日から開催される「Bitcoin 2025」におけるバンス副大統領演説など、政策面での好材料が相場を支えている。
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