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イラン中央銀行が昨年5億ドル超のステーブルコインを取得、制裁回避目的で

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

2025年にUSDTを大量取得

ブロックチェーン分析企業エリプティックは21日、イラン中央銀行が少なくとも5億700万ドル相当の米ドル連動ステーブルコインUSDTを取得していたことを明らかにした。

イラン中央銀行は2025年4月と5月にUAEディルハムで支払いを行いUSDTを購入しており、エリプティックは同行のウォレットネットワークを特定した。

エリプティックの分析によると、2025年6月初旬まで取得されたUSDTの大部分はイラン最大の仮想通貨取引所ノビテックスに送られていた。しかし6月以降は資金の流れが急変し、USDTはクロスチェーンブリッジサービスに送られトロンからイーサリアムへ移動された。この変化は6月18日にノビテックスがイスラエル支持グループによるハッキングで9,000万ドルの仮想通貨を盗まれた事件のタイミングと一致している。

エリプティックは、イラン中央銀行がUSDTを外国為替市場の管理に使用した可能性が高いと指摘。自国の法定通貨イランリアルは8カ月で価値が半減し対ドルで当時の最安値を記録しており、中央銀行はUSDTを使いリアルを買い支えることで通貨下落を食い止めようとしたとみられる。

米国の経済制裁によりイランは通常の外貨準備を展開できないため、USDTが市場介入の実行可能な代替手段となったという。

関連:イラン、仮想通貨経済が1.2兆円規模に拡大 革命防衛隊も積極活用

エリプティックによると、イラン中央銀行は2022年8月に正式承認された閉鎖型貿易環境を支える「制裁回避型」の銀行メカニズムを構築している。USDTを「デジタル簿外ユーロドル口座」として扱うことで、米当局の管轄外で米ドル価値を保有できるシャドーファイナンス層を作り出している。また、チェイナリシスによると、ステーブルコインは違法な仮想通貨取引の主要な媒体となっている。

一方、エリプティックは、ブロックチェーンの透明性により取引追跡とブロックが可能だと強調している。

テザーは2025年6月にイラン中央銀行関連の複数のウォレットをブラックリストに登録し3,700万USDTを凍結した。また、昨年7月にはFBIや米シークレットサービスを含む米当局を支援し、約11億4,000万USDT保有の2,380以上のウォレットを凍結した事例もある。

関連:テザー社、計288億円相当のステーブルコイン「USDT」を凍結 当局の要請と説明

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