- ビットコイン価格とVIX(恐怖指数)は逆相関の関係にある
- ドイツ銀行の国際金融戦略家であるMasao Muraki氏の報告書によると、ビットコイン価格と、シカゴ・オプション取引所のVIX(恐怖指数)には逆相関の関係があります。
- 今後VIX(恐怖指数)が上昇し、ビットコイン価格が下落する可能性もある
- 長期的にVIX(恐怖指数)は低下していっているものの、その下限は存在し得るという考えから、その下限に突き当たり上昇を始めると、ビットコイン価格の暴落に繋がるのではないかと懸念されています。
ドイツ銀行の国際金融戦略家のMasao Muraki氏(以下、ムラキ氏)は、ビットコインの価格がシカゴ・オプション取引所のVIX(恐怖指数とも呼ばれる)と、どのような逆相関にあるかについての報告書を公開しました。
VIX(恐怖指数)とビットコイン価格との関係
VIX(恐怖指数)は、オプション取引を元にS&P 500の直近のボラティリティを計算し、投資家達の感情を測る良い尺度となっています。
比較的低いVIXは投資家達が低いボラティリティを期待し、高いVIXは高いボラティリティを期待していると言えます。
つまり、低いVIXは株式市場に対する無関心さを示し、高いVIXは市場の方向性が不確実であると考えられます。
最近のチャートを見ると、VIXとビットコイン価格は逆相関の関係にあります。
このチャートは、VIX(オレンジ線)が下がれば、ビットコイン価格(青線)が上がることを示しています。
反対に、VIXが上がるとビットコイン価格は下がる傾向にあります。
VIXとS&P 500の長期的なトレンド
短期的には上昇していますが、VIXは2009年以降、長期的な下降トレンドにあります。
S&P 500は正反対の動きをしており、2009年3月の676.53ドルから2018年1月28日時点で史上最高値の2872.87ドルを2018年1月26日に記録しました。
このS&P 500の上昇要因は複数考えられますが、ボラティリティの低下がその一つです。
VIXは今後どう推移するのか?
VIXがさらに下落する限り、ビットコイン価格にはポジティブに影響しますが、VIXの下限も存在し得るのです。
VIXがさらに上昇する要因は複数考えられます。
例えば、次のような要因が挙げられます。
- 連邦準備制度理事会が、利子率を予想より早いペースで引き上げる
- 複数の中央銀行が量的金融緩和政策を引き延ばす
- トランプ大統領がトレードにネガティブな影響を与える
- 市場の評価レベルに疑問を持つ人も出てくる
しかし、4.は堅調な収益やアメリカの法人税削減を考慮すると、起こる可能性は低いと言えます。
もし市場参加者らが不安を抱くようになり、VIXが上昇すると、精神的なリスクを減少させるトレードに繋がり、ビットコイン価格が暴落する可能性も出てきます。
Risk On Trade Correlation Between Bitcoin And Wall Street’s Fear Index Raises
Jan 28, 2018 by Forbes
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