暴落の予言
仮想通貨投資家であるアーサー・ヘイズ氏は18日のブログ記事で「トランプ次期政権の就任式前後に仮想通貨市場は大暴落するかもしれない」と予測した。BitMEX前CEOであり現在は仮想通貨ファンドMaelstromの運用責任者を務めるヘイズ氏は、トランプ大統領の再選が仮想通貨投資家の過剰な期待を生んでいるが、そのギャップが現実となることで市場の急落を招くと警告している。
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ヘイズ氏によると、トランプ政権が仮想通貨に対して劇的な政策変更を迅速に実施することは政治的に困難だという。「トランプが政策を実行できる期間は就任後1年程度に限られる」と指摘し、これが投資家にとって「厳しい売り浴びせ」となる可能性が高いと述べた。
現在、ビットコインはトランプ大統領当選後の期待感を背景に60%以上上昇し、6万7,000ドルから一時10万8,135ドルの史上最高値を記録している。しかし、こうしたラリーが就任式直前で崩壊すると見ており、特に2025年1月20日の就任式前後に「大規模な調整」が発生する可能性があるという。
トランプ氏は当選後「アメリカを仮想通貨の首都にする」と公言し、国家の戦略的ビットコイン準備金の構想にも言及していた。しかし、ヘイズ氏は「そのような政策が実現される可能性は低い」と断言する。200,000BTCを政府が保有する案も提案されているが、具体的な進展は見込めないとしている。
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さらに、ヘイズ氏は2026年の中間選挙がトランプ政権に大きな影響を与えると指摘。米下院全体が改選される中で、有権者の不満が共和党の統治力を奪う可能性があるため、現実的に1年間しか政策変更の余地はないと分析している。「投資家たちは現在、重大な買い手後悔(バイヤーズリモース)に直面している」と述べた。
それでもヘイズ氏は、今回の予測が外れる可能性も認識している。もし仮想通貨の強気市場が就任式を乗り越えて続く場合には、自らの戦略を修正せざるを得ないと語り「負けを認め、再び市場に戻る」と柔軟な姿勢を示した。
一方で、ビットコインに対する長期的な強気姿勢を崩していない。中国本土の投資家が香港経由でビットコインETFにアクセスするようになれば、強気市場の新たな柱が形成される可能性があると予測。また、EUでは政府関係者が今後水面下で仮想通貨を買い集める一方で、一般市民はインフレの影響を受けると指摘し、「これが現実だ」とも述べた。
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ヘイズ氏は自身の市場予測の精度についても率直で、過去1年間の的中率は25%だと認めつつも、マクロ経済トレンドを長期的に利用することで利益を出し続けてきたと述べている。
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