マクロ経済と金融市場
18日の米NY株式市場は、ダウ平均株価は前日比−1,123ドル (-2.58%)の42,326ドル、ナスダック指数は−716.37 (-3.56%)の19,392ポイントで取引を終えた。
東京株式市場では、日経平均株価(前引け)は前日比-373円(-0.96%)の38,708円となった。
ビットコイン(BTC)反落を受け、米国株の暗号資産(仮想通貨)関連銘柄では、コインベースが前日比-10.5%の279.8ドル、マイクロストラテジーが前日比-9.5%の349.6ドルと大幅下落した。
日本株の仮想通貨関連銘柄では、マネックス、リミックス、セレス、メタプラネットなど直近で高騰していた銘柄群が売られている。
18日開催の連邦公開市場委員会(FOMC)で、FRB(米連邦準備制度)は政策金利の0.25%引き下げを決めた。
一方、インフレが想定より上振れしていることを受け、政策金利見通しでは来年の利下げ回数が前回予想の4回から2回に減少したほか、パウエル議長の記者会見が市場想定よりもタカ派と受け止められた。
これに伴い利下げペースの鈍化を見越して米長期金利が上昇したほか、投資家心理を反映するVIX(恐怖指数)が急上昇した。
米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長は記者会見でビットコイン準備金について尋ねられた際、「FRBのビットコイン保有は認められていない」と述べ、「法改正については議会が検討すべき問題であり、法改正は求めていない」と回答した。
これに先立ちトランプ次期大統領は、ビットコインの戦略的備蓄(準備金)の創設を支持しており、米国が世界を主導する必要性について言及していた。また、共和党のシンシア・ルミス上院議員は今年7月、5年間にわたり計100万BTCの購入を米財務省が行うことを求める法案を提出している。
グレースケールのリサーチ責任者は、パウエル発言後のビットコイン価格下落について「米政権のビットコイン戦略準備金の可能性について思惑が膨らみ、投資家が過度に期待している」と指摘した。
この点について、BitMEX創業者のアーサー・ヘイズ氏は、トランプ次期大統領の暗号資産政策について懐疑的な見方を示している。
ヘイズ氏は自身のブログ記事で、トランプ政権には実質12ヶ月しか政策実行期間がないと指摘。「米国をビットコインの首都にする」や「ビットコイン戦略備蓄の確立」といった公約の実現は困難との見方を示した。
その根拠として、2026年の米国中間選挙では民主党が上下両院を奪還する可能性が高いとの見立てを示したほか、米政府のビットコイン備蓄については、政治家たちは新規発行されたドルを次期選挙での得票確保のポピュリスト的な政策に使用するため、実現は難しいのではないかと述べた。
一方で、中国本土の投資家が香港のビットコインETFに投資可能になれば、新たな上昇要因になると分析。長期的にはビットコイン価格は100万ドルまで上昇する可能性があるものの、その過程では大きな価格調整が起こるとの見方を示している。
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仮想通貨市況
暗号資産(仮想通貨)市場では、ビットコイン(BTC)は前日比-5.47%の1BTC=99,893ドルに。
10万ドル台を割り込んだ。
先物市場では、5.7億ドルのロングポジションがロスカット(強制清算)された。
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アルトコイン相場
ビットコイン(BTC)の下落に伴い、コインマーケットキャップ時価総額上位の主要アルトコインでは、イーサリアム(ETH)が前日比-6.7%の3,640ドル、XRPが前日比-12.9%の2.28ドルと大幅下落した。
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