はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 資産運用
CoinPostで今最も読まれています

仮想通貨取引所BitMEX分析:次世代イーサリアム「2.0」移行と価格への影響

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

イーサリアム2.0:移行のステップや価格への影響

大手仮想通貨デリバティブ取引所BitMEXが、次世代イーサリアム「2.0」についての詳細レポートを発表した。今回その中から2.0への移行の段階や、イーサリアム価格への影響についての項目を抽出して紹介する。

イーサリアム2.0への移行目的

イーサリアム2.0(Serenity)は目的として、現在障壁となっているスケーラビティ問題改善のため、大規模なトランザクションを処理できるようにするスケーラビリティ向上に重点を置く。

このため、PoW(プルーフオブワーク)からPoS(プルーフオブステーク)への移行と、シャーディングというシステムの実装が行われることになる。

関連:仮想通貨のPoS(プルーフ・オブ・ステーク)とは|2020年以降に注目が集まる理由

PoSは仮想通貨の保有量によって新規発行通貨が貰える仕組みで、PoWよりも消費電力を抑えることができる。

シャーディングは、トランザクションの検証を行うノード群をグループ分けし、分担して作業を行うことで、より効率的な承認を可能とする仕組み。

セレニティへの移行は3段階で行われる

(1)ビーコンチェーン

ビーコンフェーズは延期されていたものの、2020年7月に開始される予定。

この段階では、ほぼPoSシステムの構築のみで、テストネットと見なすことができる。テストとはいえ、トークンは実際のイーサリアムが使われる。PoSシステムが機能するためには、様々な機能が必要だ。以下はその一部である。

  • ブロック生産者とステーキング委員を選択するための乱数ジェネレーター
  • ブロック提案に対するステーカー投票
  • ステーカーに与える報酬や罰則の設定

(2)シャードチェーン

シャードチェーンの段階では、最初に64個のシャードが配備される予定。

この段階でも、ネットワークは非常に実験的なものとして設計されている。

ビーコンチェーンの段階では、PoSの基盤をテストすることが目的だが、同様にシャードチェーンの段階は基本的なシャーディングモデルのテストを目指す。

このフェーズでは、並行して動作する64のシャードチェーンとビーコンチェーン、あわせて65のチェーンが存在。ビーコンチェーンとシャードチェーンの間で双方向の通信が行われる。

(3)実行段階

このフェーズで、重要な経済活動(ステーキング以外)とスマートコントラクトがネットワーク上で可能になる見込み。

シャードは仮想マシンやスマートコントラクトなどイーサリアム1.0の機能に似たものになる。このフェーズの仕様はまだ確定されていない。

ETH価格への影響は?

BitMEXの報告書によると、イーサリアム2.0は、DAO、ICO、DeFiなど常に新たなアイデアを試すことに熱心な層のニーズを満たすものとなる。このため、豊富な資金が新生イーサリアムに流れ込み、数十億ドル相当のステーキング報酬を得ことも予測される。

短期的に見てイーサリアム価格は上昇するかもしれないと、報告書は続ける。新たなブロック報酬を稼ぐことができる能力が魅力となり、大量のETHがビーコンチェーン内にロックされる可能性があるからだ。すると、市場でETHの供給が制限され、価格上昇につながることになる。

ただ、イーサリアム2.0が長期的に価値を保持し続けるためには、安定した需要も存在する必要がある。そのためには、PoSやシャーディングのシステムが上手く機能しなければならない。

とはいえ、イーサリアム2.0の仕組みは、構成要素が多く非常に複雑なため、完成へ向けての行程では遅延が発生する可能性も高いという。それだけに、最終的に完成した暁には、華々しい成功を収めるだろうとBitMEXの報告書は締めくくった。

CoinPost App DL
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
01/20 月曜日
15:24
香りのデジタル配信で革命を起こす「Scent Store」 トークン経済圏のポテンシャルは
業界初となる香りのデジタル配信プラットフォーム"Scent Store"と独自暗号資産"Smell Token"について解説。香料のデジタルフォーマット化から、NFTによる著作権保護、トークンエコノミーまで、Horizon社が目指す嗅覚のデジタル革命の全容に迫る。
14:29
ゲンスラーSEC委員長の退任に合わせ、仮想通貨関連ETFの申請相次ぐ
SEC委員長ゲンスラー氏の退任を控え、仮想通貨ETFの申請が急増した。VanEck、ProShares、CoinSharesなど大手が相次いで申請書を提出。ライトコイン、XRP、ソラナなど 仮想通貨ETFに加え、仮想通貨企業やその債務証券に投資するETF商品が提案されている。
12:30
イーサリアム財団が組織改革へ 創設者のブテリン氏が5つの目標を発表
イーサリアムのヴィタリック・ブテリン共同創設者がリーダーシップ構造の改革を発表。エコシステムとの連携改善などの目標を挙げた。
11:53
米大統領就任式が明日に迫るなか、トランプコイン(TRUMP)高騰で仮想通貨市場に影響波及
トランプ次期大統領の就任式を控え、公式ミームコイン「TRUMP」とメラニア夫人の「MELANIA」が相次いでローンチされ、高騰した。TRUMPトークンはソラナのDEX取引量を押し上げる一方、トランプ陣営のWorld Libertyは大量のイーサリアム購入を実施した。
10:27
トランプ夫人の公式ミームコイン「MELANIA」ローンチ 先行していた「TRUMP」は急反落
メラニア・トランプ氏が公式ミームコイン「MELANIA」を発行。同時に、夫ドナルド・トランプ氏のミームコインは大幅下落した。
01/19 日曜日
14:00
今週の主要仮想通貨材料まとめ、ビットコイン10万ドル復帰やXRP・ライトコイン高騰
前週比で振り返る仮想通貨市場の最新動向。ビットコインやXRP、ソラナなど主要銘柄の騰落率や注目材料を一挙紹介。市場トレンドと関連ニュースを詳しく解説する。
11:30
ビットコイン1600万円に迫る、トランプ次期大統領の仮想通貨政策に期待感|bitbankアナリスト寄稿
bitbankアナリストが仮想通貨相場分析。ビットコイン相場は米CPIの減速を好感し、ドル建てで10万ドルをタッチした。トランプ次期政権の仮想通貨政策への期待から上昇基調を維持する。就任日の大統領令では、SAB121撤廃や戦略的ビットコイン備蓄(SBR)の可能性も浮上している。
11:00
週刊仮想通貨ニュース|米SECの規制見直し計画に高い関心
今週は、トランプ氏大統領就任直後の米SECによる仮想通貨規制見直し計画、リップル裁判でのSECの控訴、トランプ新政権の大統領令準備に関するニュースが最も関心を集めた。
10:54
ビットコインの買い方、取引所選びの完全ガイド
ビットコインの価格が日本円建てで史上最高値を更新するなどして、仮想通貨への注目度が改めて高まってきています。本記事では初心者向けに、ビットコインの買い方、投資のメリットやリスクなどを解説しています。
01/18 土曜日
13:30
米ワイオミング州とマサチューセッツ州、ビットコイン準備金法案を提出
米国ワイオミング州とマサチューセッツ州で、戦略的準備金としてビットコイン投資を認める法案が提出された。
12:50
トランプ次期大統領が公式ミームコイン「TRUMP」発行、価格は20倍暴騰
トランプ米次期大統領が日本時間18日、ソラナチェーン上で自身の名を冠したミームコイン「TRUMP」を公式に発行したことが判明した。
11:10
企業発のソラナモバイルステーキングアプリ、カナダ上場企業Sol Strategiesが立ち上げ
カナダの上場企業でSolanaインフラ投資・持株会社のSol Strategiesは仮想通貨ソラナのモバイルステーキングアプリケーションの立ち上げを発表した。
10:30
ソラナ(SOL)の買い方|投資メリット、リスク、最適な取引所選び
仮想通貨ソラナ(SOL)の基礎知識から購入方法、将来性まで解説。高速処理と低コストを強みに、DeFi・NFT分野で急成長中。2024年11月には史上最高値を更新し、ETF承認期待も高まる。初心者向けに取引所選びのポイントも紹介。
09:30
米上院議員、DeFiの税務報告義務に反対決議案を提出へ
米国のクルーズ上院議員が、米国税庁によるDeFiへのユーザー情報収集義務付けに対して反対決議案を提出することを計画している。
07:30
イーサリアムの「Pectra」、実施目標時期は3月に
仮想通貨イーサリアムの開発者らは、アップグレード「ペクトラ」のメインネットでの実施目標時期を2025年3月にすると定めた。2月にテストネットでアップグレードを試す。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
イベント情報
一覧
重要指標
一覧
新着指標
一覧