はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習 WebX
CoinPostで今最も読まれています

米NPO人権財団、ビットコインのプライバシー開発者支援で基金設立

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

人権擁護団体が、ビットコイン開発者を支援

非営利団体Human Rights Foundation (人権財団、以下HRF)が、ビットコインのプライバシー面に取り組む開発者を支援する基金を立ち上げた。

基金は、ビットコインネットワークをよりプライベートで、分散化し、弾力性のあるものにするソフトウェア開発者を支援するもので、世界中の人権活動家やジャーナリストが金融ツールとして使うことを目的にしている。

HRFは、2005年にベネズエラの映画プロデューサーで人権活動家でもある Thor Halvorssen Mendozaによって設立され、グローバルに人権を保護するために活動する団体だ。

基金の必要性

HRFの最高戦略責任者Alex Gladsteinは、その必要性を次のように語る。

世界中の人権活動家やジャーナリストは、資金面で抑圧が強化されている傾向にある。銀行口座凍結や、海外からの資金供給の制限、支払い監視など、収入や寄付の受け取りが全般的に困難な状況に置かれている。

現在のビットコインネットワークは、多くの国で独裁主義や監視社会が台頭している状況下で使うには、利便性やプライバシー保護がまだまだ不足している。

人権保護活動の資金を監視・妨害されないために、ビットコインネットワークを改良したいという趣旨だ。

HRFのプレスリリースによると、ビットコインは以下のような特徴があるため、プライバシーと利便性をさらに向上できれば人権擁護活動の生命線になる可能性があるという。

  • 口座や身分証明を必要としない
  • 当局に取引内容が検閲されない
  • 政府や企業がネットワークのルールを変更したり、システムへのアクセスを阻止したり、ビットコインの鋳造量を増加させることはできない
  • パスワードを一連の単語として保存できるため、没収は困難

新しい基金から最初に助成金を授与したのは、英国のエンジニアChris Belcherだ。

ビットコイン取引の監視を困難にするツール「CoinSwap」の開発に取り組んでいる。次の助成金も、ビットコインネットワークでユーザーの匿名性を強化するプロジェクトに取り組む開発者への割り当てが決まっているという。

HRFはクラウドファンディングも行っており、集まった寄付金の95%が特定の開発者が作業するために提供される。(5%は、HRFの活動全般をサポート)

金融包摂につながるか

開発援助などの人道支援についても、銀行を経由する従来のルートで送金すると、途中で経費や管理費を控除されていき、貧しい人々へ実際に届く額がわずかなものになってしまうという現行制度上の問題も指摘されている。

また、従来の金融機関を介した送金では、最終的な目的地に支援金が届くまで、数週間〜数ヶ月かかる場合もある。援助が必要な地域では、銀行口座を持っていない人が多いことも課題だ。

銀行口座は持たないがスマートフォンを持つという新興国の市民が増加するなか、ビットコインがひとつの解決策となる可能性がある。短時間で世界中の誰にでも直接送金を行い、第三者が検閲したり盗んだりすることはできない。

こうした、仮想通貨の金融包摂を促す側面には、「Celo(セロ)」プロジェクトやフェイスブック主導のリブラも注目していたところだ。

関連:金融包摂を目指した新たな仮想通貨構想「セロ」a16z、CoinbaseVCなど50社を超える参加

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
12/14 日曜日
14:00
今週の主要仮想通貨材料まとめ、トム・リーのイーサリアム相場分析やXRP現物ETFの連続純流入など
前週比で振り返る仮想通貨市場の最新動向。ビットコインやイーサリアム、XRP、ソラナといった主要銘柄の騰落率や注目材料を一挙紹介。市場トレンドと関連ニュースを詳しく解説する。
11:30
来週の米雇用統計に注目、労働市場減速ならビットコイン相場に追い風か|bitbankアナリスト寄稿
BTC相場は1450万円周辺で推移。FOMCで利下げ決定、流動性供給再開で中期的な下支え期待。来週の米雇用統計で労働市場減速が示されれば、追加利下げ観測強まりBTCの追い風となるか。
11:00
週刊仮想通貨ニュース|仮想通貨税制に関する国会質疑に高い関心
今週は、ストラテジーによるビットコイン押し目買い、仮想通貨税制に関する国会質疑、仮想通貨マーケットメーカー大手Wintermuteの市場分析レポートに関する記事が関心を集めた。
12/13 土曜日
14:05
米インタラクティブ・ブローカーズ、ステーブルコインでの口座入金を開始
ステーブルコイン入金を導入 ブルームバーグが報じたところによると、オンライン証券大手インタラクティブ・ブローカーズ・グループが、個人証券口座へのステーブルコインによる入金を可能…
13:35
仮想通貨業界団体ら、シタデルに反論 「DeFiは仲介事業者ではない」
DeFi教育基金など仮想通貨業界団体らが米SECに書簡を提出した。シタデル・セキュリティーズによるDeFi規制要求に反論し、自律的ソフトウェアは仲介者に該当しないと主張している。
11:55
ブラジル金融大手イタウ、3%のビットコイン配分を推奨
ブラジルの金融機関イタウがポートフォリオの1%から3%をビットコインに配分するよう推奨した。米国のバンク・オブ・アメリカやモルガン・スタンレーも最大4%の配分を提案している。
11:20
ファントムウォレットが予測市場機能を導入、カルシと提携
主要仮想通貨ウォレットのファントムが予測市場プラットフォームのカルシと提携し、ウォレット内で政治、スポーツ、文化イベントの契約を可能にする新機能を発表した。
10:25
Pyth Network、トークンの買い戻しメカニズム「PYTH Reserve」を導入
分散型オラクルPyth Networkが、収益の一部で仮想通貨PYTHを毎月買い戻す新メカニズムを導入する。DAOの資金残高の3分の1程度を購入に充てる予定だ。
09:20
テザー、イタリアサッカー名門ユベントス買収を提案
ステーブルコイン発行企業テザーがサッカークラブのユベントス買収を提案した。エクソール保有の65.4%株式を現金取得後、残る株式も公開買付けし、10億ユーロの投資を準備している。
08:30
テザー、自社株のトークン化や買い戻しを検討か
仮想通貨ステーブルコインUSDTなどを発行するテザー社は、自社の株式の流動性を確保するためにトークン化や自社株買いなどの手段を検討していることが報じられた。検討の背景が明らかになっている。
07:40
ソラナDEX大手ジュピター、7つの大型アップグレード発表 オンチェーン金融強化へ
ソラナ上のDEXアグリゲーター「ジュピター」がレンディングのオープンソース化、ステーブルコインジュプUSDローンチ、トークン検証システムVRFD拡張など7つの包括的アップグレードを発表した。
07:05
バンガード幹部がビットコインを投機的収集品と指摘、仮想通貨ETF取引解禁も慎重な姿勢
バンガードの責任者ジョン・アメリクス氏がビットコインを人気玩具ラブブに例え投機的資産と指摘。同社は仮想通貨ETF取引を解禁したが、独自商品提供や投資助言は行わない方針を維持。
06:35
ソラナ「ファイアダンサー」がメインネット稼働開始、100万TPS目指す
ソラナの新しいバリデータ・クライアント「ファイアダンサー」が3年間の開発を経てついにメインネット稼働を実現。1秒あたり100万トランザクションの処理を目指している
06:10
米ムーディーズがステーブルコイン格付けフレームワークを提案、準備資産評価へ
米大手格付け会社ムーディーズがステーブルコインを評価するための新たなフレームワークを提案した。ステーブルコインを裏付ける準備資産プールの各適格資産タイプを評価し、信用力に基づいて格付けを付与。
05:45
リップルやサークルなど5社、米連邦信託銀行免許の条件付き承認を取得
米通貨監督庁がリップル、サークル、ビットゴー、フィデリティ・デジタル・アセッツ、パクソスの5社に連邦認可信託銀行免許の条件付き承認を付与した。ステーブルコイン発行企業を連邦規制監督下に置く重要な一歩となる。
通貨データ
グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧