CoinPostで今最も読まれています

「仮想通貨で州民を経済不況から保護」米ノースダコタ州議員が独自トークン構想

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

州独自トークン「ノースダコタ・コイン」

米国ノースダコタ州のネイサン・トマン議員が、州独自の仮想通貨「ノースダコタ・コイン」の発行を構想していることが分かった。

議員によると、このトークンは、新型コロナが引き起こした経済不況から州を保護するために使用される。

トークンは「通貨」とは異なり、州が保有しているゴールドや製粉施設など州の資産に関連付けられた価値の保存手段にあたるものだという。

ノースダコタ州がトークンを利用して米ドルを借りたり、それを納税者に供給することや納税者がトークンを購入し、株式や他の仮想通貨と同じようにポートフォリオに取り組むことが考えられている。

もしノースダコタ州の資産や投資によって、このコインの価値が安定すれば、州民は安定資産としてポートフォリオの一環で保持しておくことができる。

ーネイサン・トマン議員

しかし、州の証券委員会とノースダコタ銀行は、州独自の仮想通貨を作成することに関心をさほど示さなかったという。

それでもトマン議員は独自トークンに可能性を見出している。

自治区であるプエルトリコ以外では、ノースダコタは米国で唯一独自の州立銀行を持っていること、さらに優れたIT部門を有していることにより、仮想通貨を開発できる能力があり、独自トークンによってウォール街中心の経済が破綻した時でも、ノースダコタ州民を保護できると説明した。

民間企業を活用すべきという意見も

一方、ノースダコタ州立大学ビジネスカレッジの助教授ジェームズ・ケイトンは、議員の提案には懐疑的だ。

民間企業がオープンマーケットで同じことを、より自由に行うことができる。そこで州政府は民間で行われることを観察し、州の代わりに望ましい試みをしてもらう方が無難ではないかという。

またケイトン助教授は石油など州が産出する商品に結び付けられたETF(投資信託商品)の作成を検討することもできると提案。

さらに、アリゾナ州やワイオミング州のように仮想通貨関連への民間投資を誘致するような規制環境を構築することも可能性として挙げた。

アリゾナ州とワイオミング州のブロックチェーン育成策

テクノロジー産業の発達により、南西部のシリコンバレーとも呼ばれるアリゾナ州は、ジョージア州と共に、仮想通貨による税金支払いを受け付けた最初の州である。

2017年にブロックチェーンに記録されたデジタル署名を保証する「スマートコントラクト法」を可決、2018年には「企業ブロックチェーン法案」を成立させた。

これはブロックチェーン上で企業が保存・共有するデータを法的に承認するもので、企業はブロックチェーンをあらゆる種類の記録管理に使用できるようになるなど、関連のスタートアップ企業に法的確実性を提供する。

昨年8月には、フィンテックのための規制サンドボックスを導入、ブロックチェーンエコシステムへのサポートをさらに一歩進めた。サンドボックスに参加した3社のうち2社は実際にブロックチェーン製品を開発することができた。

ワイオミング州も、仮想通貨やブロックチェーンに対し積極的だ。今年4月には、保険会社が仮想通貨を含むデジタル資産に投資できるように法律を改定している。

またブロックチェーン企業がワイオミング州政府から認定された、企業向け非貸付型の予備寄託機関(銀行)に資産を預けることが可能となるSPDI法や、トークン化された株式の発行を認める法を可決しており、関連企業にとっては魅力的な環境となっている。カルダノの技術開発機関であるIOHK社も、香港からワイオミング州への移転を表明した。

CoinPost App DL
注目・速報 相場分析 動画解説 新着一覧
10/09 水曜日
16:43
博報堂、OpenAI創設者関与のTools for Humanityと提携
博報堂がOpenAI創設者関与のWorldcoinの中核企業Tools for Humanityと提携。AI時代の個人認証システム「World ID」の日本展開を加速。虹彩スキャンによる認証技術で、AIと人間の共存社会実現を目指す。
15:00
HBOのサトシ・ナカモト推測に批判の声 証拠・調査不足を指摘
ビットコイン発明者サトシ・ナカモトの正体に迫るドキュメンタリーが公開。ある人物をサトシだと推定したが、本人は否定している。
12:59
ブラックロック「仮想通貨の普及速度はインターネットや携帯電話を凌駕している」
ブラックロックのテーマ別投資幹部が仮想通貨の普及は過去の主要技術より迅速に進んでいると指摘。経済のデジタル化、公的機関への不信、人口動態の変化、インフラの成熟を要因として挙げた。
12:15
Crypto.com、米SECを提訴 ルール策定が非合法だと批判
仮想通貨取引所Crypto.comがSECを提訴した。トークンの証券性判断における恣意性と越権行為を批判し、明確なルール策定を要求している。
10:55
金融庁、アンホステッド・ウォレット向けサービス事業者を暗号資産交換業から除外
金融庁がアンホステッド・ウォレット関連サービスを暗号資産交換業から除外した。グレーゾーン解消制度の初適用事例としても注目される。
10:00
Sui創設者が語る、ゲーム機開発や今後の目標
仮想通貨・ブロックチェーンSuiのCEOに独自取材を実施。DeFiやNFTのエコシステムの状況、ポータブルゲーム機SuiPlay0x1の開発、今後の目標などについて質問した。
09:32
XRP現物ETF、米SECにCanary Capitalが申請
豪仮想通貨投資企業Canary Capitalは、XRP現物ETFの申請書を米SECに提出。投資家の間で、ビットコインとイーサリアム以外の銘柄への需要が高まっているようだ。
09:30
SCB銀、BTC・ETH・SOLの相場を分析
SCB銀のアナリストは、米大統領選でトランプ氏勝利の場合、仮想通貨ソラナの価格が2025年末までに5倍の水準に上昇する可能性があるとの見方を示した。ビットコインとイーサリアムについても分析している。
10/08 火曜日
19:40
金価格と連動する仮想通貨ジパングコイン 買い方からレンディングまで解説
金価格と連動する仮想通貨ジパングコイン(ZPG)の特徴と魅力を解説。購入方法からSBI VCトレードでのレンディングまで詳しく紹介。安定性と高利回りを兼ね備えた新しい金投資の形を探ります。
16:00
ビットコインETF、2億3500万ドルの資金流入 フィデリティがけん引
米国のビットコインETF(上場投資信託)市場は7日、12種類全体で2億3500万ドル(348億円)の純流入を記録。2営業日連続の流入超過となった。大半はフィデリティが運用するF…
14:00
仮想通貨スイ(SUI)2ドル超え最高値に迫る 価格上昇の材料は
仮想通貨Sui(スイ)が急成長している。価格2ドル超えで最高値に迫り、日次取引数がソラナを上回った。DeFiのTVLではトップ7にランクインする躍進ぶりだ。
13:10
サトシ・ナカモト候補者の愛猫ミームコイン誕生 ビットコイン発明者の正体に注目集まる
HBOドキュメンタリーの公開を前に、サトシ・ナカモト候補であるレン・ササマン氏の愛猫をモチーフにしたミームコインが登場した。
11:05
ソラナプロジェクトへの投資需要が堅調推移、3Q(7ー9月)に250億円以上調達
仮想通貨ソラナエコシステムへの投資が2024年第3四半期に急増し、250億円以上を調達。FTX崩壊後の回復を示し、大型プロジェクトもソラナに移行中。
10:45
バイナンス、仮想通貨ウォレット凍結に慎重姿勢
仮想通貨取引所バイナンスは、対象のパレスチナ人のウォレットを凍結して欲しいというイスラエル軍の要請に対し、86%を凍結しなかったことがわかった。金融調査部門のトップが事情を説明している。
09:35
中国株大幅上昇、仮想通貨からの資金移動加速か 政府の景気刺激策受け=報道
中国政府の景気刺激策を受け、一部の中国人投資家が仮想通貨から株式市場へ資金を移動している可能性。USDTの取引価格にディスカウントの傾向が見られる。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア