WebX完全ガイド
TOP 新着一覧 取引所 WebX
CoinPostで今最も読まれています

DeFiはICOと同じ道を辿るのか 『分散型金融と規制の見通し』

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

DeFiと規制

ビットコイン価格を超えるアルトコイン「YFI」を生み、活況を呈する分散型金融(DeFi)だが、厳しい規制の手が及ぶことによって、ICOブームと同じ轍を踏むことにはならないのだろうか。

そんな懸念に対する一つの答えを、米サンフランシスコの弁護士が示した。

デジタル資産分野の先端技術に取り組む企業を支援するCollins Belton弁護士は、「今話題のFUD:DeFiにとってのDAOレポートとなるような画期的な規制決定が行われる可能性大」とツイート。そのFUD(不安感を煽る手法)を否定する理由を一連のツイートで説明している。

規制当局によるアプローチの背景は

Beltonは、まず規制当局が新しい分野の規制整備に、どのようにアプローチするかについて、その理由とともに解説した。

規制整備のプロセスにおいて規制当局が最も避けたいのは、「悪い前例」を作ることだという。幾多の裁判の判例を積み上げた合意を基盤とする米国では、訴訟において過去の判例が、その裁判の結果を大きく左右することになるためで、「悪い前例」は、後の違反行為の追求を困難にすることになる。

このような背景から、当局は規制のターゲットをより明確だと思われる事例に絞り、将来の違反を抑制することを目指すという。

法的責任という面から見ると、DeFiプロジェクトは、「明確に識別可能な発行者・運営者が欠如」しており、さらにプロジェクトの稼働後も、「発行者・運営者が意図的にコントロールを放棄する」など、ICOとは大きく異なっている点に注目しているとBeltonは述べた。

この違いは、当局が規制対象を選ぶにあたり、「実際の法執行と抑止力」を重要な基準とすることから、大きな意味を持つという。責任を追求し、情報開示を求めるには、特定できる運営主体が必要であり、予算の効率性という面からも全ての法的違反を追及するわけにはいかないためだ。

その例として注目されているDeFiプロジェクト、「Yearn Finance」に言及し、その創設者が破産したとしても、YFIトークンとネットワークは、分散された保有者コミュニティによって管理され存続していくと述べた。

このような理由から「真に分散化された」プロジェクトは、規制当局の理想的なターゲットとはなり難く、当局の最大の関心事=「顧客保護のための十分な情報開示」ではないとBeltonは主張する。

規制対象として脆弱性を持つプロジェクト

同時に、Beltonは規制措置に対して脆弱だと思われる、三つの対象を指摘した。 「分散化に媚びるプロジェクト」、許可型ステーブルコイン、そしてラップ型(Wrapper)・オフチェーンのカストディ業者が、規制当局に目をつけられ易いと主張した。

分散化に媚びるプロジェクト

重要なインフラをオフチェーンで維持・管理し、その創設チームや関連団体がネットワークの議決権の大部分をコントロールしているプロジェクト。ICOに類似している。「我々はシステムをコントロールしていない」と主張するが、オフチェーンのインフラが規制当局のターゲットになりやすい。

許可型ステーブルコイン

その多くが資金を銀行で保管しているため、規制当局のターゲットになりやすい。

ラップ型・オフチェーンのカストディ業者

ビットコインやアルトコインを保管しているラップ型・オフチェーンのカストディ業者も規制の対象になりやすいという。(ラップ型の例:WBTCなど、他の仮想通貨を原資産として担保にするERC-20トークン)Beltonは、財務省がBitGoなどの仮想通貨カストディ企業をターゲットした場合の影響の大きさを示唆した。

規制が迫っているわけではない

このような指摘を行ったものの、Beltonは現在、DeFiに対して具体的な規制が差し迫っているような状況ではないと明言している。

米証券取引委員会(SEC)がICOへの取り締まりを強化した過程を見ると、まず明らかな不正行為を追及、次に仲介業者及びプラットフォーム、そして最後に合法ではあるものの欠陥のあるプロジェクト、というように規制を定義しつつ、規制を執行することで、その枠を拡大していった。

まだ、DeFiは規制されるに至っていないが、大金の獲得を狙うのではなく、機敏な運営でDeFiを試してみたいのであれば、法的原則にのっとり、規制に準拠した道を見つけることができると信じているとBeltonは述べている。

出典:Collins Belton Twitter

Google Newsでフォロー
CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
09/12 土曜日
08:25
仮想通貨スカイ価格5倍予想、オフチェーン中央銀行的存在=スタンダードチャータード
米銀行大手スタンダードチャータードがスカイ(旧メイカーダオ)の評価カバレッジを開始し、SKYトークンが2028年末までに現在の5倍の0.325ドルに達すると予想。融資枠拡大が投資家還元を左右する。
06:50
米8月CPI、コア指数が予想上振れ|ビットコインは急伸後反落
米労働省が発表した8月の消費者物価指数はコア指数が市場予想を上回り、FRBの利上げ観測を強めた。仮想通貨ビットコインとイーサリアムは発表後に上昇したものの上値を伸ばしきれず反落した。
06:15
クラリティー法案不成立でも規制明確化へ、コインベースCEOが見方示す
コインベースのアームストロングCEOは、クラリティー法案が不成立でも米規制当局による明確化は確実に進むとの見方を示した。
05:55
メタプラネット、株主意見を踏まえ第10回の潜在株式を41%削減
メタプラネットは第10回新株予約権の対象株式数を696株から410株に変更し、潜在株式数を41.1%削減すると発表した。新株予約権価値約2億2000万米ドルが消失し、完全希薄化後1株当たりビットコインは8.8%増加する。
05:00
メタプラネットが香港子会社設立へ、ビットコイン資産運用体制を強化
日本のビットコイン保有大手メタプラネットは香港に資産運用子会社を設立すると発表した。ビットコイン関連の資産運用機能をアジア地域に拡大し、米国子会社と連携した運用体制を構築する方針だ。
09/11 金曜日
17:32
ビットコイン市場が弱含み、変わらねば調整局面も=アナリスト
アナリストのダークフォスト氏が9月11日、ビットコインの需給動向を分析。現物・先物需要は減速し、機関投資家の指標も悪化。ビットコインETFは2カ月ぶりの大幅流出となり、早期に改善しなければ調整局面もあり得ると指摘した。
16:40
金融庁、4〜6月期の投資商品・暗号資産など詐欺勧誘1961件相談 8割超被害
金融庁が2026年4〜6月期の相談受付状況を公表。投資商品・暗号資産(仮想通貨)等の詐欺的投資勧誘の相談は1,961件、うち1,616件(8割超)で被害発生。暗号資産等の相談は1,374件で前期比92件減。
16:14
ブロックストリーム、リキッド攻撃者への身代金拒否を表明
ブロックストリームが公式X声明で、リキッドネットワークから窃取された約4,000BTCのビットコインについて、攻撃者側への身代金支払いを明確に拒否すると表明。法執行機関や取引所と連携した追跡・法的措置の継続方針を示した。
15:10
イーサリアム、Glamsterdamのテスト実装日を暫定決定
イーサリアム開発者は9月3日、次期アップグレード「Glamsterdam」を10月6日にSepoliaで暫定実装すると決定。テストネットは未完成のまま日程を設定し、バグも見つかっており本番適用の時期は流動的だ。
13:45
イーサリアム、耐量子プライバシー取引のコスト99%超削減案|ヴィタリックが解説
イーサリアム共同創設者ヴィタリック・ブテリン氏が、耐量子署名・プライバシー取引のガス代を大幅削減する新提案「EIP-8288」を紹介した。次期アップグレード「I-star」での採用を視野に、コストを数万ガス規模まで抑える仕組みを解説した。
13:25
欧州金融団体ら、トークン化資産の上限撤廃を要求 拡大続く市場に規制が足かせ
ナスダックなど欧州26団体が、EUの分散型台帳技術パイロット規制におけるトークン化資産の時価総額上限撤廃、または引き上げを求める書簡を提出した。
11:33
英国上院、仮想通貨戦略の策定義務化案を可決 規制競争で欧米に対抗
英国上院は9月9日、仮想通貨・ステーブルコイン・トークン化証券を含むデジタル資産戦略の策定を財務省に義務付ける修正案88を194対138で可決した。EU・米国で規制整備が先行する中、法案は労働党の反対を押し切り英下院での審議に移る。
11:00
マネーグラム、ステーブルコインカードをローンチ
マネーグラムは、ステーブルコインを使用できるマネーグラムカードをローンチ。仮想通貨ステラのブロックチェーンを採用しており、コロンビアから段階的に提供を広げる。
09:59
ステーブルコイン、しきい値上昇で銘柄数が急減=アークインベスト
ステーブルコインは規模が大きいほど生存者が絞られるネットワーク効果が働く。アークインベストのヴァレンテ氏によると、1000億ドル級はテザーとサークルの2社体制に向かう可能性がある。各階層の推移を整理した。
09:45
リップル社、企業財務AI「Gスマート」を機能拡張 人間によるガバナンスなどを強化
リップル社が財務管理プラットフォーム「リップル・トレジャリー」組み込みのAI「Gスマート」を拡張した。予測・リスク管理などの領域で企業ポリシーに基づく機能を追加している。
今から始める仮想通貨特集
通貨データ
重要指標
一覧
新着指標
一覧