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DeFiはICOと同じ道を辿るのか 『分散型金融と規制の見通し』

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DeFiと規制

ビットコイン価格を超えるアルトコイン「YFI」を生み、活況を呈する分散型金融(DeFi)だが、厳しい規制の手が及ぶことによって、ICOブームと同じ轍を踏むことにはならないのだろうか。

そんな懸念に対する一つの答えを、米サンフランシスコの弁護士が示した。

デジタル資産分野の先端技術に取り組む企業を支援するCollins Belton弁護士は、「今話題のFUD:DeFiにとってのDAOレポートとなるような画期的な規制決定が行われる可能性大」とツイート。そのFUD(不安感を煽る手法)を否定する理由を一連のツイートで説明している。

規制当局によるアプローチの背景は

Beltonは、まず規制当局が新しい分野の規制整備に、どのようにアプローチするかについて、その理由とともに解説した。

規制整備のプロセスにおいて規制当局が最も避けたいのは、「悪い前例」を作ることだという。幾多の裁判の判例を積み上げた合意を基盤とする米国では、訴訟において過去の判例が、その裁判の結果を大きく左右することになるためで、「悪い前例」は、後の違反行為の追求を困難にすることになる。

このような背景から、当局は規制のターゲットをより明確だと思われる事例に絞り、将来の違反を抑制することを目指すという。

法的責任という面から見ると、DeFiプロジェクトは、「明確に識別可能な発行者・運営者が欠如」しており、さらにプロジェクトの稼働後も、「発行者・運営者が意図的にコントロールを放棄する」など、ICOとは大きく異なっている点に注目しているとBeltonは述べた。

この違いは、当局が規制対象を選ぶにあたり、「実際の法執行と抑止力」を重要な基準とすることから、大きな意味を持つという。責任を追求し、情報開示を求めるには、特定できる運営主体が必要であり、予算の効率性という面からも全ての法的違反を追及するわけにはいかないためだ。

その例として注目されているDeFiプロジェクト、「Yearn Finance」に言及し、その創設者が破産したとしても、YFIトークンとネットワークは、分散された保有者コミュニティによって管理され存続していくと述べた。

このような理由から「真に分散化された」プロジェクトは、規制当局の理想的なターゲットとはなり難く、当局の最大の関心事=「顧客保護のための十分な情報開示」ではないとBeltonは主張する。

規制対象として脆弱性を持つプロジェクト

同時に、Beltonは規制措置に対して脆弱だと思われる、三つの対象を指摘した。 「分散化に媚びるプロジェクト」、許可型ステーブルコイン、そしてラップ型(Wrapper)・オフチェーンのカストディ業者が、規制当局に目をつけられ易いと主張した。

分散化に媚びるプロジェクト

重要なインフラをオフチェーンで維持・管理し、その創設チームや関連団体がネットワークの議決権の大部分をコントロールしているプロジェクト。ICOに類似している。「我々はシステムをコントロールしていない」と主張するが、オフチェーンのインフラが規制当局のターゲットになりやすい。

許可型ステーブルコイン

その多くが資金を銀行で保管しているため、規制当局のターゲットになりやすい。

ラップ型・オフチェーンのカストディ業者

ビットコインやアルトコインを保管しているラップ型・オフチェーンのカストディ業者も規制の対象になりやすいという。(ラップ型の例:WBTCなど、他の仮想通貨を原資産として担保にするERC-20トークン)Beltonは、財務省がBitGoなどの仮想通貨カストディ企業をターゲットした場合の影響の大きさを示唆した。

規制が迫っているわけではない

このような指摘を行ったものの、Beltonは現在、DeFiに対して具体的な規制が差し迫っているような状況ではないと明言している。

米証券取引委員会(SEC)がICOへの取り締まりを強化した過程を見ると、まず明らかな不正行為を追及、次に仲介業者及びプラットフォーム、そして最後に合法ではあるものの欠陥のあるプロジェクト、というように規制を定義しつつ、規制を執行することで、その枠を拡大していった。

まだ、DeFiは規制されるに至っていないが、大金の獲得を狙うのではなく、機敏な運営でDeFiを試してみたいのであれば、法的原則にのっとり、規制に準拠した道を見つけることができると信じているとBeltonは述べている。

出典:Collins Belton Twitter

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