グーグルトレンドと仮想通貨価格は相関する
仮想通貨(暗号資産)開示プラットフォーム「Xangle」は、最新レポートで「グーグルトレンド」に示された関心と主要仮想通貨の価格には相関関係があると結論づけた。
通常、市場の関心は資産価格に影響を与える可能性が高いため、Xangleは投資判断の指標の一つとして、資産に対する投資家の関心の高さに注目しているようだ。
9月の動き
グーグルのキーワード検索分析が示す、先月のビットコインとイーサリアムへの関心度と価格の推移が次のグラフにまとめられている。
ビットコインの関心度は、BTC価格が10%急落した今年9月に27%減少。イーサリアムの場合、関心度は64%減少し、価格も25%下落している。
2020年を通しての関心度の推移
さらに、ビットコインとイーサリアム2020年の関心度を比較したのが次のグラフだ。
全般的にビットコインの関心度はイーサリアムを上回っていることがわかる。
ビットコインの場合、最も注目を集めたのは、3回目となる半減期を迎えた5月だが、コロナショックによる「暗黒の木曜日」の急落を経て、再度関心度が大きく高まったことがわかる。
イーサリアムの場合、驚異的な価格上昇を見せたDeFi市場が大きな注目を集めた7月から8月にかけて、その関心度も急激に高まったことが、右のグラフから見て取れる。その後、9月に入り、DeFiトークンの価格調整が進むとともに、イーサリアムへの関心度も著しく低下した。
ビットコイン価格と関心度の推移
2015年から今年8月までのデータから、月毎のビットコイン価格と関心度の推移をグラフ化したのが次のグラフだ。
歴史的に見ると、今年のビットコインへの関心度は未だ低いようだ。その関心度を反映して価格の面でも、ボックス相場となっているとXangleは指摘した。
トレンドの予測
グーグルの検索数とビットコイン価格の相関関係はこれまでにも度々指摘されてきた。しかし、投資家が関心をもっているのは、キーワード検索分析から、来たるべきトレンドを予測することではないだろうか。
Xangleは、仮想通貨そのものの検索だけでなく、関連するトピックに関する検索もその一助となると推測しており、過去5年間にわたり、関連するトピックで検索数が増加したものを列挙した。
ここ2年間の主なトピックには、2019年2月のQuadriga、9月のBakkt、2020年3月のコロナショック、金投資、5月の半減期、そして9月のCME(シカゴマーカンタイル取引所)などが挙げられている。
一方で、仮想通貨データサイトのCryptoCompareは、ビットコインの長期保有者、いわゆる「ガチホ」する投資家の戦略が、ビットコイン関連用語の検索数とその価格の相関関係を弱める効果があると指摘している。
出典:Xangleレポート